新緑の月 一日(晴れ)
新緑の月 一日(晴れ)
残っていた魔法薬が全て捌けた。
そのおかげで今日は潤ったけれど、明日が辛いかもしれない。
月初めがいい結果になったのは、素直に嬉しかった。
魔法薬というのは私が思っている以上に、サンクシエカに影響を与えたみたい。すぐに売り切れないように、少し高い値段をつけていたのに、二日と保たなかった。
魔法薬という時点で、高級品だと認識されているみたいだ。フィアノさんによると、サンクシエカでは私が提示した額は安すぎたらしい。カシュネの相場よりも高いのに。
次の魔法薬はもう少し効果をよくして、値段をその分だけ上げるとしよう。
フィアノさんに銘柄を作ったらどうかと提案された。
サンクシエカでは魔法薬は珍しいこともあって、銘柄があればより価値を上げられる。お店の価値も明確になっていく。
もし銘柄を作るなら、標章をフィアノさんが用意してくれるとか。
これは前向きに考えたい。もうどんな章にするか、頭の中で考え始めているくらい前向きだ。
まだお店では魔法薬を始めたばかり。使用した人が満足できる物を安定して出せるようになってから、私の薬の価値を考えていこう。




