豊艷の月 二十二日(晴れ)
豊艷の月 二十二日(晴れ)
今日も掃除から始まった。どんな汚れが相手なのかを見ているから億劫だった。でも放ったままにはしておけない。
道具を用意するところから始めた。
お店にも清掃道具はあるのだけど、どれも劣化しすぎていて使い物にならなかった。近いうちにそういったゴミになるものをまとめないと。
まだサンクシエカに来て日が浅い。どこにどんなお店があるのかも全く知らない。それを知るためにも、通りを見て回った。
カシュネは所狭しとお店や屋台が並んでいるけれど、サンクシエカは余裕があって新鮮だった。
掃除用具は簡単に見つかった。珍しい品じゃないし、時間がかかるとは思っていなかったけど。
見てみると、思っていた以上に種類があった。標準的なものから、使い方がよくわからないものまでいろいろだ。
よくわからないものを触ってみたかったけど、決まって高かったから手が出なかった。残念だ。
配送サービスというシステムをご存知だろうか。私は知らなかった。
一定以上の額の買い物をすると、購入した商品を届けてくれるらしい。私はその一定以上を超える買い物をした。一式まとめ買い様様だ。
荷物を持ち運ばなくてもいいのはありがたかった。おかげで午前中はずっと通りを見て回れた。
午後はずっと掃除だった。新品が真っ黒になるまで続けたのに、まだ終りが見えない。
やっぱり掃除の代行を探そうと思う。掃除だけを続けて日が落ちるのは寂しい気持ちになる。
でも、最後までやりたい気持ちもあるから難しいところだ。
明日のことは明日に考えるとしよう。今日はもう寝る。