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黄昏の月 二十五日(晴れ)
黄昏の月 二十五日(晴れ)
改装の日程が急に決まった。明後日だ。急過ぎる。
突然のキャンセルがあり、時間が空いたそうだ。空いた日数で私のお店の改装が十分可能だと判断された。
私が同意して、静寂の月一日から、三日くらいかな、工事になった。
その間はお店を閉めるしかない。そう考えていたのだけど、無理に閉める必要はないと思い始めた。
お店の前に、机を置いて、そこに並べればいい。簡易的な屋台を作るのだ。
狭い敷地でやる分、小規模になる。毎日運ばないといけないので、小規模なくらいで丁度いい。
外に置くので温度に弱いものは出せない。温くなっても大丈夫なものなら出せなくはない。売れるかどうかはまた別として。
口数が少なくなる魔法薬でも作ろうかしら。あれは温度に関係ない。需要はまるでないから、材料の無駄遣いになるけど。