143/378
帰巣の月 九日(晴れ)
帰巣の月 九日(晴れ)
今朝、あるジュースを見つけた。食べ物の買い出し中、目に入ってしまった。暑い季節に丁度いい、涼しげな見た目をしたジュースだ。
内側が見える透明な入れ物に、複数の色が入っていた。赤や青や黄色、緑に白、橙に紫もあった。
一つの容器に、三色ずつくらい入っていた。
色はそれぞれが独立していて、混じっているのは色の境界線くらいだった。
その色が綺麗だったのもあるけれど、容器についた水滴で、とても輝いて見えた。
再現しようと思ってしまうのは私の性だろうか。以前に、複数の薬を一つに纏めつつ、一つ一つ分離した薬を作ろうとして、忘れていたのを思い出した。
今日はそれを作ろうとがんばった。薬の材料から出る副産物から作るお茶を使って試行した。
悔しいけど、うまくいかなかった。すぐに混ざってしまう。
精霊薬もだけど、やりたいことが増えていく。今日頑張った色分けは、すぐにできそうな気がするけど。気がするだけじゃありませんように。