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星羅の月 二十二日(晴れ)

星羅の月 二十二日(晴れ)


晴れが続いている。とてもありがたいことだ。雨が降ったら、ずぶ濡れの旅だったところだ。


今日一日で、だいぶ目的地に近づけた。昨日で歩き慣れてきたみたいだ。体力に関しては魔法薬でなんとでもなるから、土の感触になれてしまえば、ずんずん進める。


今日あったことといえば、肉食獣に目をつけられたくらいだった。黒い体毛の四足歩行で、エノコアさんはエルパと呼んでいた。黄色い目で、私は初めて見る動物だった。


実のところ、私は動物に狙われても、まるでわからなかった。その動物は後ろから突進してきたみたいで、気が付いて振り向いたときには、エノコアさんに跳ね返されていた。


思うと、これがエノコアさんの魔法を初めて見た瞬間だった。赤い霧がスカーフのように連なって、壁を作って近づけないようにしていた。好機を見つけると、あっという間に包んで捕まえてしまった。そしてその動物は食卓に並んだ。


今日の食事はあまり美味しいとは思えなかった。肉は匂いが強いし固い。でも、エノコアさんは満足していた。昨日の食事より美味しかったそうだ。……そうですか。私の料理はそんなに……。もっとちゃんとした設備があれば、ちゃんとしたものが作れたんだけど。



予定通り、明日の昼前には目的地まで着けそうだ。実は予定よりも進んでいる。天使の毛髪集めで長居ができるかもしれない。明日が楽しみだ。

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