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ハンナちゃん5

「マリーレ!それでハンナちゃんはどこに行ったか解ったの?」


ネモがマジックカットラスを渡し、急かすようにそう私に聞いて来た。


私はハンナちゃんが縛られていた焚き火の方を見たが、ハンナちゃんはいなかった


「…多分ゴブリン達に拐われた。一刻の有用は無いからすぐにゴブリン達の巣を探す

そしておそらくゴブリンジェネラルよりも上位の魔物…ゴブリンキングがいる可能性が高い…」


私は深刻そうにネモとネロに伝えた


「マリーレそれって私達勝てるのー…」


ネロは不安そうな顔をしながらそう言った


私はその心配をぶったぎるために力強く


「勝てるわ!ゴブリンキングは確かに相当強い、けれど私達3人がいれば危なげ無く勝てる」


私はそう自信満々で言ったがネモとネロはまだ心配そうだった

そこで私は踏ん切りがつかない彼女達に激を飛ばした


「あなた達は何しに来たの?!

ハンナちゃんを助けるためにここまで来たんでしょ!」


その言葉を聞いたネモとネロは急に表情を変えて、心配な表情は無くなった


「そうだった…私達はハンナちゃんを助けるために来ていたんだ…

それでマリーレ、探す宛てはあるの?」


ネモは私にそう聞いて来た。私は前世のゴブリンの集団の習性を伝えた


「…聞いた話だと、ゴブリンの集団…それも大きな集団になればなるほど、広くて暗い洞窟のような所を好むらしい

そしてこの森の中でも暗くて広い洞窟のような所と言ったら……」


ネモはもう解ったようだがネロは解っていなかった


「私達が所属していた国…テディスト帝国の元地下倉庫、コスタナ

ハンナちゃんは多分そこに拐われたと思う」


「マリーレっ!そうと解れば早く行こう!」


ネロはそう言うと駆け出した


私とネモもそれを追うように走り出した


















15分程走り私達は傭兵ギルドで暗記していた地図の通りに走り目印となる洞窟に扮した入り口が見えて来た


「ネモ、パス」


私はネモにマジックライフルを投げ渡した


ネモはそれを受け取ったがなぜ渡されたのか解らないようだ


「今回はおそらく相当な数のゴブリンがいるから威力重視のマジックキャノンよりも連射性重視で2丁マジックライフルを使って数を減らすようにして

そして私は格闘戦闘型で前衛になるから」


ネモはコクリとうなずいた


「さて、もうそろそろゴブリン達も気づく頃だからネモは私達の後ろに行って」


ネモは私達から十数メートル離れマジックライフルを構えた。ネロもマジックシールドウエポンを左腕に装着し右手にはマジックソードを装備した


私はマジックロングソードを両手に持ち準備は万端になった


その時、私達に向かって20本余りの矢が飛んで来た


私達はそれを腰を低くして回避。矢は私達の頭上を通り過ぎた


私はこれであと十数秒は飛んで来ないと思っていたが、余り間を開けずに先ほどと同じ位の矢が飛んで来た


だがさっきと同じような飛び方だったから簡単に避けられた


私は木や茂みを良く見てみるとゴブリンアーチャーが指揮官と思われるゴブリンジェネラルの合図し、一斉に矢を飛ばしていた


「マリーレっー!何でゴブリンあんなに矢を連射出来るの!」


ネロは腰を低くしながら大声で私に聞いて来た


「…多分2匹か3匹でグループを作り、1本放ったら交代、そして次放つ番が回って来るまでに次弾の準備を繰り返しているからあんなに連射が出来ているんだと思う」


そんな事を話していると後ろにいたネモが茂みの1つにマジックライフルを交互に5発、発射した


茂みから「ギャッ!」という声が聞こえ、それ以降そこから矢が飛んで来ることは無かった


「ネモ、ナイス!」


「ん」


私がそう褒めるとネモはそっけなく返し、マジックライフルをさっきとは違う茂みに向かって何回か放ち、茂みからはさっきのようにゴブリンの断末魔が聞こえて来た


するとゴブリンジェネラルは矢を放っても当たらないという事がようやく解ったようで「ギャオォォ」と遠吠えをすると、どこからかゴブリンとゴブリンナイトの2種類のゴブリンの増援で来て、私達と敵対するゴブリンの数は推定で合計20匹以上になった


ネモとネロはその数に動揺した


「ほら2人!動揺を押さえ、落ち着け!私はゴブリンジェネラルをまずは仕留める

それまで持ちこたえていれば良い!」


私はそう指示すると少し足を早め、ゴブリンの集団の真ん中を突っ切って行った


もちろん付近にいたゴブリンは襲って来たが蹴散らし、ゴブリンジェネラルに簡単に接近できた


ゴブリンジェネラルは、マジックソードを取り出し起動させ私に切りかかって来た


だがその攻撃はお粗末な物で一撃で殺そうとしているのか、私がゴブリンジェネラルのマジックソードの間合いに入った瞬間、全力でマジックソードを横に振って来た


私はその一撃を左手に持っているマジックロングソードで止め、防御させる隙を与えず軽くジャンプし、右手に持っているマジックロングソードで首をはねた


ネモとネロの方を見ると、ネモは前でゴブリン達に無双をして、ネロはネモの後ろにゴブリン達を回りこませないようにさせていた


もう少しで掃討は終わりそうだったが私も加わり30秒もかからず掃討は終わった


「ネモ、ネロ、気を引き締めて行くわよ」


私達は洞窟に扮した入り口に突撃した










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