ハンナちゃん2
名前を打ち込み忘れていました。誠に申し訳ありませんでした
私はベッドから飛び起きるとマジックベースを腕に装着し、階段を降りて食堂に出た
「マリーレ急いで!」
ネロはもう“マジックアーマー„を装着して準備万端のようだ
ネモと私も“マジックアーマー„を装着し、宿の扉を乱暴に開けて表通りに出て門に向かって走り出した
私は走りながら、なぜハンナちゃんは護衛も無しに危険な門の外に出たのかをネモに聞いた
「ネモ!何でハンナちゃんは門の外に出たの?護衛も無しに」
「…何でも下の学年の子達数人が『度胸試しだ!』って近くの森に入って…
それを聞いたハンナちゃんが、大人を待たずにその子達を回収するために突っ走って行っちゃったんだって」
「なんて無茶を!」
私はそう怒鳴るように言うとさらに走る速さを上げ、2人に“身体強化„の魔法をかけた
「うわっ!なんか体が軽くなった!」
ネロが驚いたようにそう言った
「とりあえず2人には“身体強化„って言う魔法をかけて、体力の損耗を少なくさせたから」
それを聞いた2人は走る速さを上げた。周囲にいた人は私達の走る速さに驚き目を見開いていた
「2人とも!私は一足先に行っているから!
すみません!今すぐ門の外に出るので壁を飛び越えさせてもらいます!あとこれ身分証です!」
私は門番の人にドッグタグを投げ渡して、全力でジャンプした
「ちょっとそこの君!どういうこ…」
私は門番の人の話には耳を貸さずに足に力をこめた
もともとのステータスの高さプラス“身体強化„の魔法がかかっているため5メートルを超える壁を難なく飛び越えた
私は森に向かって全力疾走し、わずか10分で森が見えて来た
森の付近にはゴブリンが3匹、まるで誰かを待っているように辺りを見渡していた
私は“マジックベース„から“マジックライフル„を取り出して構え放った
“マジックライフル„からは赤い閃光が規則適に飛んで行きゴブリンが反撃も回避もさせずに頭を撃ち抜かれて倒れた
「…嫌な予感がする…」
私は森の奥へ駆け出した
その途中にはさっきのようにゴブリンが2匹から5匹集団でいた
私は舌打ちをして“マジックベース„から“格闘戦闘„仕様の“マジックアーマー„に変更した
ちなみに、この今着ている格闘戦闘仕様の奴は少しだけ改良を施してあり、固定装備の威力を上げたださえピーキーな物なのにさらに扱いずらくなっている
そして森の中に入って10分余りがたった頃、ゴブリンの中にはゴブリンナイトやゴブリンシャーマンがそれぞれ2匹いる集団に遭遇した。数は全部でノーマルのゴブリンあわせて10匹。伏兵はいないようだ
ゴブリン達はボロボロになった数人の少年達を蹴ってまるで遊んでいるようだった
「チッ!よって集って!子供に何していやがる!」
私は“マジックベース„から“マジックカットラス„を2本取り出して両手に持ち起動させた
“マジックカットラス„は私の感情を写し出すように赤い光を放っていた
「ギッ?ギッッ」
ゴブリンの集団は醜悪な笑いをし、ゴブリンナイト2匹とノーマルゴブリンが6匹武器は錆びた鎌から鉄製のそれなりの剣まで統一性はゼロ
その後ろにゴブリンシャーマンがおそらく自家製の木製のボロボロの杖を持っていた
典型的すぎる陣形だが、一番安心感のある陣形だ
私はその陣形に突撃するように走り出した
前衛のゴブリンとゴブリンナイト達は構えているのか構えていないのか解らないような構え方で走ってこちらに向かって来る
後衛のゴブリンシャーマンは良くわからない言葉で魔法を唱えると、私に向かって2つの赤い火の玉…ファイアボールを飛ばして来た
だが私は避けるような動作はせずにそのまま突撃をする
ゴブリン達は勝利を確信して笑っている
そしてファイアボールは私のすぐ近くまで迫った時、私は2本のカットラスでファイアボールを切った
切られたファイアボールは私の近くで爆発して煙が私の周りを包み込んだ
「ギャッギャッギャ!」
ゴブリンはどうやら倒したと思っているらしい。あんなファイアボールじゃあ良くて失神させるのが関の山なのに
…残念な奴だ
私は煙の中から勢い良く飛び出してゴブリンナイトに切りかかった
ゴブリンナイトは私と目が合い剣で防御しようとしたのだろう。だが私は防御されるより前に眉間に“マジックカットラス„を刺して抜き、隣にいたゴブリンの首をはねた
「ギャ…」
「ふっ!」
私はさらに2本の“マジックカットラス„を振り回すようにゴブリン達を切りつけ、あるゴブリンは首を真っ二つに切られ、あるゴブリンは体を割かれてたように切られ、前衛は10秒程しか持たなかった
後衛のゴブリンシャーマンは恐ろしさからか、その場で立ちすくんで怯えていた
私は“マジックカットラス„をその2匹の頭に向かって投げつけた
ゴブリンシャーマンは声も上げずに倒れた
私はそれを確認すると倒れている3人の少年の方へ歩き出し、どれくらいの傷かを見た
…ケガはしているが重症では無さそうだ
私は3人に“ヒール„の魔法をかけた
すると優しい光が体を包み込み、みるみるとケガを治していった
「…ん…んん…ここは…確か僕は…」
早速少年の1人が目を覚ましたようだ
「ねぇ君!ハンナちゃんはどこに行ったか解る!」
私はまるで怒鳴るようにそう聞いた
「えっ…あっと…どちら様って……まぁ…でも…
思い出した!お姉さん、ハンナさんを助けてください!」
少年は私にそう懇願してきたが元から助ける前提で来ているため、そのつもりだ
「じゃあハンナちゃんはどこに行ったか解る?」
すると少年はとても言いずらそうに
「ハンナさんは…実は……魔物に拐われて…森の奥に…」
私は思わず舌打ちをしてしまった
「ひっっ。ごめんなさい!本当にごめんなさい!」
少年は土下座をし始めたが、私はそれを諭すように
「それは私にもだけど、ハンナちゃんにも言わないとね
とりあえず今倒れている少年が起きたらこの森から逃げなさい。きっと他の大人と合流できるはずだから」
私はそう言うと森の奥へ走り出した
その姿を見た少年は思わずこう呟いた
「僕もあんなかっこ良くて、強い人になりたい…」
マジックアーマー名 アリオス (現地改修型)
主に使っている人 マリーレ
基本装備
マジックソード×2
マジックカットラス×2
マジックロングソード×2
マジックショートソード×2
マジックナイフ×10
椀部固定型フック×2
現地改修型のアリオスでマジックライフルなどの銃は全く装備されていなく、使い手を選ぶ基本武装。
刃渡りが短い順だと、マジックナイフ、マジックショートソード、マジックカットラス、マジックソード、マジックロングソードの順でマジックナイフは投擲用である
ちなみに椀部固定型フックはマリーレが若干手を加えていて、殺傷能力が大幅に上がりゴブリン程度であれば簡単に体を貫通させられる




