転移ではなく転生
一番始めたのマリーレのセリフを変更。設定が少し変わりました。読者の皆様すみません…
「はぁぁぁ…」
窓が無い暗い部屋で1人の7と書かれたワンピースを着た少女が大きなため息を吐きながら、ベッドに座っている
その少女は、白い肌で肩くらいまで伸びた明るい青色の髪をした160センチ程の背で、瞳は右は赤色、左は青色のオッドアイという珍しい容姿
しかし、髪は手入れがされていなくボサボサで肌は薄汚れていた
「200年余り生きて特にやる事がなくなり、数年かけて自作した異世界に転移魔法を使うも失敗して転生…
まぁ成功と言えば成功なのかもしれないけど、今思い出せる記憶の9割が訓練と戦闘って…
私、前世も子供の頃盗賊に村を襲われ、逃げた先の洞窟で死にかけ…
まぁそのおかげで怠惰の魔神の力を手に入れたんだけど…
というか話す相手がいなくて独り言、言っているとか寂しい人間じゃん…」
そんな独り言を言いながら髪の毛をいじりながら、手入れをした方がいいかなぁと思っていると、数人の足音が聞こえてきた
その音に反応するようにベッドに潜り込んだ
「おい早く起きろ!ガキども!」
廊下からそんな声が聞こえたと思うと、近くの部屋のドアが開く音がした
私は部屋のドアを開けて小走りで走る少年の後ろについて行った
(やっぱり他の子供も兵士として育てられているのね)
「おい!お前らが最後だ!遅いぞ!」
私達を起こしたがそう怒鳴る
「スミマセンでした」
私は90度頭を下げるとまた小走りで廊下を走った
(子供を使い潰せる駒としか考えていないクズめ)
そう思いながら階段を上り、上の階の食堂に並んだ
食堂には5歳程の小さな子供から18歳くらいの大人まで30人が長テーブルの前にある粗末な背もたれが無い椅子が縦6席横5席並んでいた
その前にはこぎれいな背もたれのある椅子に10人の男が座っていた
私は左端の席に座ると真ん中辺りに座っていた男が咳払いをして話を始めた
「朝食を食べ終わったあと1~3班は練習場で1時間ランニング、4~7班は森の中で1時間ランニング、そのあと1~7班合同で正午まで戦闘練習
だが、6班は特殊練習があるからな!
そして8~10班は本日は外の監視
午後から1~7班は森の中で魔物の討伐」
「「「了解しました!」」」
そう言うと立ち上がりカウンターにおかれているパンを受け取りに1列に並んだ
(本当に軍隊のようね…)
私はそう思いながら列に並んだ
10分程並んで10歳程の少年からパンと野菜、肉の欠片が浮いているスープを渡された
渡された近くの椅子に座り改めて見てみた
(パンに具が少ない薄味なスープ…粗末な食事ね)
こんな少ない量で足りるのかなと思いながら食事を終えると、小走りで走り整列した
ちなみに私は7班のリーダーだから7番と呼ばれ、15番16番と呼ばれている
15歳くらいの目付きの鋭い、緑色の瞳をした白色の長髪の双子の少女を部下として持っていた
少し待っていると2人の男が出てきて
「さっき聞いた通り今日はランニングだ。55分間森の中を走り続けろ
ルートは決めないが、川の近くは通るな」
(おいおい!何て事言いやがる!)
そう心で言いながら私と2人は小走りを始めた
そのあと本当に55分間も走り続けた私達は整列をする前に少し水を飲み、とても広い中庭のような所に向かった。中庭にはもう整列している班もあった
私達も整列していた他の班の隣に整列した整列した
そのあと少しずつ他の班も整列し、私達が整列してから数分で全ての班を整列し終えていた
「整列が終わったな。よしでは戦闘練習を行う」
そう言って30センチ程の剣の持ち手のような物を渡した
これはマジックソードと呼ばれる物で、数百年前3人の賢者が考案した武器で、空気中にある魔力を収集し刀身を作りだす武器だ
ちなみに自分の魔力を込めると、一時的だが通常よりも出力を上げることができる
「本日は“マジックソード„のみを使った戦闘訓練を行う。
首に剣を寸止めされる、剣を落とす、失神すると、負けとなる
相手は俺達が決める。解ったな!」
「「「了解しました!」」」
私以外の子供達がそう言った
「では、1班、2班と4班。3班、5班と7班は集団戦で練習をしろ!」
「「「了解しました!」」」
そう言うと分散をして行った
私達は中庭のような所の端の方で練習する事にした
3班は2人の10歳の少年、12歳の少年。5班は12歳の少年、14歳の少年、少女であった
(やっぱり子供しかいないようね)
「7番、15番、16番早く始めましょう」
そう言って6人は剣の持ち手を構えた
すると剣の持ち手の先から刃渡り1メートル程の黄色の光を放つ刀身が出てきた
私も記憶通りに剣を起動させると、15番16番も起動させてた
辺りはそよ風が吹いていて、私達やも相手の髪をなびかせていた
すると相手の3班、5班は等間隔に散開しながらこちらに向かってきた
私は15番16番に5班の相手を指示し、私は3班の方に向かった
私はまずは、左端にいる10歳の少年を仕留める事にした
左端にいた少年は左斜めに切りつけてきた
私はそれを剣で受け止め一歩踏み込むように見せかけ、バックステップで数歩後ろに下がりこちらに斬りかかろうとしていたもう1人の少年の攻撃を回避し、横から斬りかかってきた少年の脇腹に蹴りを入れた
少年はその場で倒れて、動かなくなった
すかさずに私は数歩前に踏み込み、もう1人の少年に体重をかけるように斬りかかった、少年は足に力を入れて踏ん張っている
だが、私はいきなり右に避けると少年は倒れるのを防ぐように、バランスをとろうとした
その瞬間私は姿勢を低くして踏み込み、脇腹に剣を当てた
少年は剣を捨てて負けを認めると私は圧されている15番16番の援護に向かうために、50メートル程離れた所で戦っている2人の方へ走り出した
16番はまだ持ちそうだったが、15番はあまり長くは持ちそうではなかった
私が向かってきているのにに気づいた3班のリーダーの12歳の少年が15番を斬りかかるのをやめて、こちらに向かってきた
私は走り出し、リーダーの少年は走りながらこちらに向かってきた
少年と私は速度を落とす事なくどんどん近づいて来た
少年は下から上に斬りつけようとしたが、私は数メートルという大ジャンプをして回避
空中で姿勢を変えて、15番に斬りかかっている少年の顔に蹴りを入れ、失神させた
その一連の攻撃の仕方に敵、味方両方が驚いて動きを一瞬止めていた
私は15番に3班のリーダーを倒すよう指示をして、16番の援護に向かった
それに応戦するように5班のリーダーの少年が私に向かって来た
5班のリーダーは剣の届かない距離からこちらの様子を伺っていた
私は5班のリーダーの少年に激しく斬りかり、それに対応するように必死で剣で防御している
私は剣に目がいっている5班のリーダーに足払いをかけた
それには反応できなかったのか5班のリーダーの少年は倒れ私は首に剣を寸止めした
私は15番16番の様子を見ると、どちらも1人ずつ倒す事ができたようだ
「そこまでだ!」
男がそう言った
(ふぅ、終ったぁ
さてと午後は魔物の討伐…
どんな魔物がいるのかの確認と、ここからどんなルートで逃げるかを考えるとしよう)
そんな事を考えてながら私は雲1つ無い青空を見上げていた