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雨降る空の下
悲しげに笑っている少年は少女と同じ学校に通ってる橘 優だった。
「あの、さっきの歌…なんて言う曲名ですか?」
笑顔のまま少年は問いかける。
少女は罪悪感を感じたのか、少年の顔を見ず
灰色に染まった空をみて少し微笑む。
「……この曲はね、私のお姉ちゃんが口ずさんで曲なんだ。曲名は…わからないや」
その微笑みは灰色に染まった空みたいだった。
悲しそうに、寂しそうに彼女は微笑んでいた。
「そうなんですね。」
少年はそれを察したのか、それ以上聞かなかった。
「もう1回……聞かせて下さい。」
穏やかな笑顔をした少年は座り込む
「うん…」
少女と少年は雨が降る灰色の空の下で
出会った。
to be continued…
愛し愛されオかされて