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1話・女神

俺、葛城透は日本でも有数の最悪な人生を送っている人物と豪語できる。


朝飯を作ってる途中で着替えるためにリビングへ戻ってきた俺はそう思う。


親は離婚、俺と妹は母について行ったのだが、母は別の男の家に入り浸り。


高一の俺は唯一母からされる毎月の仕送りで中2の妹の葛城セナと生活していたのだが、半年ほど前、妹は急に失踪してしまう。


もちろんまだ見つかっていないが、妹はどこかで楽しく暮らしていることを祈っている。


「......学校休むか」


ここ2週間学校に行っていないのだが、行ったところで勉強わからいので学校はやめて働いてもいいのではないかと思っている。


着替え終わった俺はまた着替え直すのも面倒なので制服のままスマホをとり、ゲームを嗜んだ。


しばらくして、急にひどいめまいが俺を襲う。


「!?」


何事だと思って辺りを見渡してみると、着替えに来た時に消し忘れたのか、火がキッチンのいろいろなものに燃え移っていた。


ゲームに熱中していた俺は後ろで火事になっていたなんて気付かなかったのだ。


......俺の人生、やり直せないかなあ。


そうして、俺の第1の人生は最悪の結果で幕を閉じた。


気がつくと俺は某ドラゴンのボールが修行の時に使ってそうな部屋の真ん中に座っていた。


「うえ、まだ吐き気がする......」


天国が本当にあったことに驚く余裕もない俺は、その場に仰向けで倒れこむ。


と、1人の女性と目があった。


「大丈夫ですか? 説明しちゃっていいですかね?」


女性は俺を覗き込む形でそう言った。


「説明? あぁ、今から天国を案内してくれる方ですか? お仕事お疲れ様です」


すると女性はなに言ってんだこいつといいたげな顔をして、


「人生やり直したいのでしょう?」


と言った。


「はい? え、これって俺赤ちゃんからやり直せるんですか!? それなら、お金持ちで優しい親のところの子供にしてください!」


「ええっと、ちょっと違ってですね、今からあなたには別次元の世界で魔王の討伐をして欲しいんですよ」


「てことは異世界転生するんですか? 嬉しいですけど俺、帰宅部ですし、趣味も週一のツーリングですよ?」


「そこのところは大丈夫です。あなたもラノベとかで見たことありませんか?異世界転生する人がチートスキルもらうとか、そんな感じなことこっちでしとくんで、安心して異世界行っちゃってください」


まじか、チートスキルって、ハーレムつきもののやつじゃん、やった。


俺は思ってた以上にありがたい話を持ちかけてくれたこの女性はなにがいいですかね、と悩んでいた。


「ちなみに、あなたって何者なんですか? 何と無く想像つきますけど」


「私はセルトっていって、ご察しの通り神様やってます、あなたが行く世界では私なかなか信仰されてるから名前も聞くんじゃないですか?」


「ここもラノベ展開なんですね、俺向こうにいったらきちんとセルト様信仰しますね」


「あはははは......私どんな反応すればいいんでしょう、というか、別に信仰しなくてもケータイで私といつでも話せますよ?」


ワッツ?


そう思いポケットを見ると、確かにスマホが入っていた。


「え? セルト様ってスマホ持ってるんですか? というより、どのラノベでも神様とケータイで会話する主人公とか聞いたことないですよ? それに、充電はどうするんですか? 俺パ○ドラ好きだから充電速攻でなくなっちゃいますよ?」


「その点は安心してください、そう思ってあなたのスキルは電気系にしてますから、ケータイの充電もできますよ」


どうやら俺のスキルはケータイの充電が元のようだ。


すぐ終わらせますんで待っててくださいと言われ俺がパ○ドラをして待った。うわ、ランキングダンジョン1.1%だ。


「終わりましたよ! こんな感じのステータスです!」


と言い、神様は俺に高級そうな紙を渡してきた。



〜トール:Lv99〜


体力 92

魔力 999

攻撃 74

防御 83

俊敏 83

スキル 雷操作


「よくわかんないけど、よくあるRPGの魔法使いの最終ステータスみたいな感じですね」


「そのステータス向こうの世界では相当やばいんですよ? 軍隊の将軍が平均46くらいで、他の勇者ですら高くて62ですから」


「うわ、めっちゃぶっ壊れにしましたね......ちなみに、俺の魔力の999って何ですか? これのせいで俺の平均ぶっ飛んでますよね?」


「あー、魔力に関しては無限って考えていいですよ。ケータイの充電が必要だと思ったんで魔力メインで構成してますから」


俺のステータスは充電にもってこいらしい。


「では! 準備ができたので転生しますね! はいゴー!」


「え、ちょっとまっ.......」


俺の全身が光に包まれたかと思ったらどこかの町の隅っこに転生された。


「とりあえず、情報収集からだな......」


とともに通知がとどく。セルト様からだ。


『魔王の写真、1枚だけ存在してるんで送っときますね!』


添付された写真を見て見ると、


そこには見慣れていた、どこか懐かしい顔......というより妹の顔が写っていた。







新シリーズ! 技巧のネタに詰まった訳じゃないですよ?

魔王を妹という話は前々から描いて見たいなあと思っていたので描いちゃいました。

本編ですが、と言いたいですが、まあ、序章ですね。

今後とも妹が魔王ってひどくないですか!?を応援よろしくおながいします!

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