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最後の挑戦  作者: 石井桃太郎
開幕
58/73

日本開幕

「今年は日本の方がメジャーよりも先に開幕するんだね」

 大輔はそう言って、居間にあるテレビをつけた。

「美裕ちゃんもいっしょに見よう」

そう言って、夏実は美裕ををテレビの前に連れてきた。


「なんか変な感じね」

 そう言ってるのは、美裕の母で島本愛。島本選手の奥さんだ!

「そうね。2人とも移籍したから」

「だけど、こうして開幕を迎えられるだけ感謝ね」

 2人はリビングにあるテーブルに座って話していた。


「島本さん、開幕1軍に残れてよかったわ」

「そうね。でも、水川さんは開幕メジャーだから、本当にすごいわ」

「いえ、うちのは本当に運がよかったのよ。島本さんは実力あったんだし」

「そんなことないわ。うちの旦那も運がよかったのよ」

 お互いコーヒーカップを手に取り飲んだ。



「さあ、今日からプロ野球が開幕。昨年、久々にAクラス入りした大阪タイガース。今日の相手は、川崎ベイスターズです。村野さん。今シーズンは、どうなるでしょうか?」

「1点差の勝負になるんじゃないですか。先発が2人とも、20代とフレッシュですから」

解説の村野。とにかく試合展開など言うことがよく当たる。野球界の表も裏も知り尽くしている名将だ。


「では、昨年限りで引退し、今シーズンから解説者になった竹崎さんは、どう思いますか?」

「はい。僕も今日は1点差勝負になると思います」

 竹崎さんは、昨年まで東京エドモンズでプレーしていた最年長投手。

 しかし、投手の命であるひじの故障が癒えず、昨年限りで引退した。


「竹崎さん、スーツ姿似合うね」

 夏実は竹崎のすっとしたスーツ姿を見て、かっこいいなと思っていた。

 普段はユニフォーム姿が多いので、スーツ姿が新鮮だった。


「大阪タイガースの先発は、エース左腕・河合。対する川崎ベイスターズも、右のエース・三上」

 予想通りの2人が先発。144分の1とみるか、絶対に落とせない開幕戦とみるか。

 始球式のあと、試合が始まった。

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