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朝焼けの欠片

作者: 月白 深夜

どこに行くのと鈴を鳴らして

朝焼けを踏みしだく君

その柔らかな足の下で

涙色の破片がしゃりしゃりと音を立てた


届きはしないでしょうと君は微笑む

紅と橙と桃を重ねて空を一滴

唇に乗せて露を落とすように消えた

手を伸ばすだけの雲の狭間に


戻れはしないでしょうと君は笑う

その瞳を焦がす光の粒は蕩けた黄金

白い柔肌をさらさらと撫でて零れた

掌には掴めないまま


差し伸べた手は稜線の向こう

見知らぬ行き先は滑らかな背に隠れて

焼きつける他はない

手を取る他はない

温かな指に誘われるまま


朝焼けに濡れる君

そのしなやかな肢体は

鮮やかな空を纏い緩やかに舞う

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― 新着の感想 ―
[一言]  葵枝燕と申します。  「朝焼けの欠片」、読ませていただきました。  何だか、幻想的な詩だなと思いました。あと、なんとなく、「君」は人間じゃないのかなと、思ったりしています。  私も詩を書き…
[一言] 氷月さんの詩はとても幻想的で良いと思います。個人的に気に入ったのは本作「朝焼けの欠片」でした。色々な深読みが出来そうですね。 僕も氷月さんの書くような詩を書きたいです。 これからも頑張って下…
[良い点] >朝焼けをふみしだく とても幻想的な表現だと思います。 氷月 深夜、鮮やかな空を纏いて緩やかに舞へ [一言] 二十歳のお誕生、おめでとう。 私と四日違いだったのですね。 12月は偉人…
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