猫バカ 作者: cloverの三ツ葉の方(二百or四百文字) 手の甲に走る平行線。 「犯人の爪には、俺の皮膚が付着している。よって」 俺は犯人の手を掴む。 「犯人は、お前だ!」 「や、つうか血だよな、付いてるの」 藻掻く彼女の爪には赤い血。 「ニャー」 後ろ脚が俺の鼻に強烈なキックをかます。 「ちょ、鼻血、鼻血垂れてる! 笑ってる場合か! 離してやれよ!」 「離れられない運命なんだ!」 「もうイヤだコイツ!」 バリッとやられても本望。それが猫バカ。猫には時に迷惑な生き物の名前である。