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お話45   続きは明日

 うるうたんが不在の間、ゴリさんが代役としてメイドとしての仕事を請け負うことになった。

 婆ちゃんが意図的に話を向けたし、彼女も乗り気でそれに応えたからだ。

 

 とりあえず晩御飯の片付けを終えたあとで洗濯や掃除など、一通りの初仕事を済ませたときにはすでに時計の針は22時を回っていた。

 年寄りの朝晩は早い。

 雇い主といえばもう寝る、の一言でさっさと二階の自分の部屋に退散していった。


「お年のかたは寝るの早いもんねー。うちの婆ちゃんもそうだもの」

「どこの家でも一緒だねえ」


 仕事の後の休憩ということで、ここでしか飲めない焙煎コーヒーをいただきながら、応接間でのんびりと最後の一服。

 あとは俺もゴリさんも帰宅するのみだ。


 広い部屋にもかかわらず、当たり前のようにソファに座る自分の股の間にちょこんと腰を落ちつけて話をしている。

 うるうたんのメイドも強烈に可愛いが、この子のメイド姿はよく似合うポニーテールの組み合わせもあいまって、萌えと可憐さが凶悪的だ。


 学校の男どもがこれを見れば、利くんだけでなく俺さえも嫉妬するほど騒いで(まと)わりつくに違いない。


「これから何日か、八べえと一緒だねー」

「晩御飯が待ち遠しいです」


 彼女の眩しすぎるうなじを見ながらコーヒーをすする。

 最高にいい景観だ。コーヒーカップを置いて、ゴリさんが振り向いた。


「さっきお婆ちゃんからも言われてたんだけどさ」


 話しながらも肩に手をかけつつ、いつもの対面馬乗り。

 うるうたんといいゴリさんといい、こういう体勢がもう基本的になっている。


「夏以降うちに声かけてくる人のなかには、けっこういい男もいたりするんだ」

「それはそうだろね」

 

 彼女は俺が持っているコーヒーカップを奪ってそれを飲んだ。

 手ずからそれを飲ませてもらう一連の動きに、俺ももはや堂々と受けてたっている。


「以前のうちなら、それだけで舞い上がっていろいろ振り回されてただろうね」

「そうかな」

「そうだよ! ハンサムに免疫なかったし、男の子ともあんまり話さなかったもの」


 飲み干した食器をローテーブルにそっと置き、再度抱きつく色白のメイドさん。


「でも八べえと会ってから中立くんとも結構話すでしょ、それで慣れちゃった」


 なるほど、あれと比べたら学校の男など数段落ちるのは当然か。

 一慎ですら顔見知り以上の反応を示さないのに、他の男じゃ話にならんだろう。

 両手で顔をしっかり挟まれ、目を逸らさせないようにしっかりと見つめてくる。

 今回は俺も逃げずに直視した。可愛いは正義だ。


「うち、こんな姿勢でこんなふうに男の子に触れ合ったりしないよ? 八べえだけだもん」


 思わずくびれた腰に手を添えていたのに気がついて、あわてて両手を離した。

 当然のようにゴリさんが俺のそれを自分の造形美の部分に持っていく。


「……えっと」

「触ってほしいのは八べえだけ。うちの自慢のここに触れていいのは八べえだけなんよ」


 触り心地と形の秀逸さに暴走の抑制心が働いたのか、無意識に心頭滅却。

 赴くままに欲望を叶えるには、立場と覚悟と責任が必要だ。

 今のところ俺にはその全てに対して資格がない。

 接触したときに思わず声をもらしたゴリさんの色気に、すこし気が遠くなった。

 しかしそのおかげで作業の続行を中止にできた。

 

「これ、クセになるかも」


 吐息のなかで、ゴリさんの声がした。

 俺といえば手のひらはアレをがっちりと掴んだまま。

 しかもひらひらのスカートの中にだ。

 じかに触れている。まったくもって犯罪だ。


「男の理性を、あまり信用しないほうがいいと思」

「いいんよ! 八べえにしかしないし、させないから」


 ぺろりと舌を出し、目を細めてて笑った。

 にひひ、と表現するべきか。

 もう一度距離をつめようとしたとき、ゴリさんの携帯から着信音がした。

 憮然としながらもポニーテールのメイドさんは端末を取り出す。


「あれ、利くん? 予備校から?」


 どうやら彼が先ほど俺の送ったメールを読んだようだ。

 いい機会だ。

 利くんには受験生の疲れを癒す、愛しの彼女のメイド服を見てもらうとしよう。


「……うん、うん。帰りにこっちに寄るのね?」


 眼鏡っこのメイド姿をご披露。これだけのメールで利くん爆釣り。

 来るがいい、そして萌え死ぬがよい。


「利くんが帰りにここに来て、うちを家まで送ってくれるんだって」


 電話を切ったゴリさんがあらためて抱きついてきた。

 彼女の胸のなかに埋まる俺の顔。

 そほですか、と結構なボリュームの間に挟まれ、こもった声で返事をする。


「もうすぐ到着するらしいから、それまではこのままね?」

「へい」


 すさまじい光景だ。

 顔を胸のなかにうずめ、膝の上にこの子を乗せながら、手はスカートの中の造形美を一枚の布越しに鷲掴み……

 開き直ったいまの心理状態ですら、手はいかんだろうと思う。

 このままでいたいがさすがに無理がある。俺の理性的に。


「だめ」


 離そうととすると、彼女の鋭い制止の声がして元の位置に戻された。


「女の子って、八べえが考えてるよりずっとえっちだよ? うち八べえにこうしてもらって、すごく嬉しい」


 もっと触っていいとか、その上の位置にあるくびれた腰の部分をを直接触らせるように誘導したりとか、かなり積極的に攻勢をかけてきた。

 大胆さでは、うるうたんやうーこちゃん以上になった気がする。

 俺が変態だからといって引いたりしない懐の深い子だし、いったん受け入れたとなると、情の(あつ)い性格からしてこうなるのは自然の成り行きか。

 つまりは自分の理性次第だ、慎まねばならん。

 もう手遅れだとしても。


 これ以上は危険と判断して引き離そうと、素肌の腰のくびれをしっかりと掴んだ。

 彼女があっ、と吐息まじりの声を発して抱きつこうとしたとき、家のインターホンが鳴った。

 同時にメールの着信音も届いた。


「来たよ、行永先輩」

「うー……」


 もの足りなさ気にこっちを見つつも、不承不承に立ち上がった。

 耐えたのかそうでないのか状態を(うかが)えば明らかだが、やや前かがみになりながら玄関までひょこひょこと歩く。

 理由を知るゴリさんが面白がって(まと)わりつき、なにかを押し当ててくる。

 小悪魔なのはうるうたんと同じだ。


「こんばんは。八方君メールあり……」


 ドアを開けたすぐ目の前に眼鏡先輩はいたが、メイド服姿のゴリさんを見て絶句した。俺からのタレコミでメイドとは知っていても、実物をみて予想以上の感銘を受けたようだ。

 最初呆然とし、ついで口をあけ、顔じゅう真っ赤になりながら溶けそうな表情で可愛いを連発して呟いていた。

 彼女のメリハリのきいたスタイルのよさに目は釘付けになっている。

 マネキンのような細さではなく、肉感的な体型は俺やこの先輩にとっては至高のものだろう。利くんの鼻が大きく膨らんでいた。


「学園祭のウェイトレスもよかったけど、このメイドさんは反則すぎる可愛さだ」

「同感です。これを先輩に見せたくてメールしました」

「感謝するよ! おかげで勉強の疲れが吹っ飛んだ」


 テンションが上がり気味になってがっちり握手。

 男ってやつは。


「うちもだってば」


 ゴリさんも何故か参加。学校出口でのやりとりの再現だ。


「着替えてくるねー、ちょっと待ってて」


 待ち時間は利くんに応接間でお茶でも飲みながら、休憩しておいてもらおう。

 彼を促して3人で家のなかに。

 先輩が応接間に入っていくのを確認したあとで、2階のうるうたんの部屋に着替えにいこうとしたゴリさんが、いつも以上に色気を全開にかもしだして耳元で囁いた。


「続きは明日にしようね?」

暑さのせいにしておきます

とことんエロにしてやった。後悔はしていない

暑いので次回は中5日あけて更新する予定です

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