マジで?
ニヤニヤ、ニヤニヤ。
ステータスでチートを確認した俺はしばらく、ニヤニヤしていた。
だってそうだろ?
チートだぜ?
もとの世界一一地球にいた頃は特別優れたところはなかったけど、この世界でなら超人になれるって事がわかったんだから!
ニヤニヤしながら更に五回ほどステータスを読み返した後、次に自分の持っている荷物を確認することにした。
いや、ステータスに確認しなくちゃいけないことが残っているのは分かってるんだぞ?
ユニークスキルである系統魔術作成や装飾品創造の詳細や、????のスキルなんてめちゃくちゃ気になる。
でもあれだ。
お楽しみは最後にしておこうって話。
一番盛り上がるところは最後に持ってこなくちゃな!
というわけで荷物を確認しよう。
まぁ、荷物って言ったってポーチを一つ持っているだけなんだけどね。
しかし、侮ることなかれこれは無限ポーチという魔法の道具。
その名の通り無限に物を入れ、重さを感じずに持ち運びできる道具なのだ。
このアイテムはとても高級で王族や一部の貴族が持っているだけらしい。
一般の冒険者などは、入れられる個数に限界のある有限ポーチを使っているそうだ。
あ、冒険者の説明はまた今度な。
ステータスでニヤニヤ、略してステニヤをしすぎたせいで、結構時間がたっているんだ。
このペースでいくと日がくれる。
しかし、有限ポーチって・・・・・・残念なネーミングセンスだな。
普通のポーチも有限ですから!
とりあえずポーチの口に手を突っ込むと頭の中に入っている道具の一覧が浮かんだ。
そのまま一覧を確認する。
出さなくてもいいのはありがたいけど、客観的に見るとポーチに手を突っ込んでボーっとしているようにしか見えないな。
嫌な事実に思い当たり、辺りを無意味に見回してから作業を続ける。
結論、やっぱり女神は過保護だった。
なんか水筒などの旅道具や夜営の道具などが、一式どころか、予備用に三式もあったし。
この世界の金が一月ほど不自由なく暮らせるほどもあった。
更にすごいのが武器。
刀、剣、ナイフ、槍、トンファー、フレイル、ハンマー、メイス、手甲、足甲、鉄扇、鞭、杖、弓、ブーメランに何故かヨーヨー等までかなり多様な武器が入れられていた。
それぞれの武器は一般品よりは少し良いという程度の品質だが、これだけあれば一財産だろう。
選ぶ楽しみがあって嬉しいが、これだけあるとなると大変だ。
試しに剣をポーチから出し、重さを確認してみる。
かなり重いが、異世界に来て身体能力も少し上がったのかなんとか使えるかもしれない。
アニメやマンガに出てきた構えをまねて構えようとしたとき、頭の中に文字が浮かんだ。
警告 スキル 装飾品創造の効果で武器を装備することができません。
「・・・・・・マジで?」
これは冒険物語です。
冒険までもう少々お待ちください。