アレクシアとレイン
「負けてないと言っているだろうが!アレクシアの大天使が壊れないように手加減してやったんだ!その証拠にこいつを見ろ。もう怪我1つ無い!」
「ごめんよ。レイン。あいつら頭のネジが飛んでるから勝つまで止まらないんだよ…。」
「いや、俺が悪かった。もうあんな奴に関わらないようにしよう!」
レインと龍の間に転移で現れるアレクシア。
「えー、ひどーい。私は、全然気にしてないから仲直りしようよ!」
「出た!逃げるぞヴァルムート!」
空に逃げるレイン。
「あ、行っちゃった…。私、空飛ぶのは苦手なのよね。っと、今は、そっちの用事じゃないんだった。」
アレクシアが向かったのは、女子寮のエレオノーラの部屋。
トントントントントン!
「エレオノーラ!いるんでしょう?開けて開けて開けて!この秀才ちゃんめ!入っちゃうよ!」
転移で強引に入ろうとするアレクシア。
しかし、空間座標がパズルのようになっていた。
でも、関係なく入るアレクシア。
「…うそでしょう。なんで、入ってこれるの?」
「私が天才だから!」
今度は、アレクシアを残して部屋が転移する。
アレクシアはなぜかついてくる。
エレオノーラは、諦めて声をかける。
「はあ。何?どうしたの?天才さんは…。」
「どうして、空間魔法使えるようになったの?」
「勉強したのよ。私は、秀才だから。」
「そうなんだ!あ、あのね。空間座標いじって待ち構えてるの面白かった!一気に無属性の魔法レベルが5も上がっちゃった!また、面白いの作っといてね!」
「あの、アンポンタン…。人の部屋の座標おもちゃみたいに言いやがって…。今度は、絶対迷わせてやる!」
俺はというと、この一連のやり取りを仲間ネズミを守りながら見ていた。
最後に帰っていく直前のアレクシアが、俺の方をじっと見てにこっとしたのは見間違えだろうか。
お昼を食べている俺達のところに少年とお兄さんがやってくる。
「すまん。従魔召喚の評価Sのエレオノーラだな?俺はレインと言う。」
「知ってますよ。有名ですから。」
「そ、そうか。お前は、どう思う。大天使と古龍どっちがすごいだろうか?」
「すごさの方向性が違うと思うので、わかりません。」
「…そうか。」
「そうですよ。」
「そうだろうと思っているんだが、どうしても悔しいんだ。」
「そもそもアレクシアとまともに会話しちゃだめですよ。あの子ちょっと…かなりアレだから。それより古龍さんの魔法とか研究したら面白いと思いません?私も今は、従魔のこの子のこと研究してるんですけど、これがなかなか楽しくて…。」
「古龍の魔法の研究…か。確かにそれは、うん。面白そうだ。すまない。やることが出来た。付き合ってくれ!ヴァルムート!」
「行っちゃった…。」
走り去っていくレインとヴァルムートと呼ばれたお兄さんを見るエレオノーラは、古龍の魔法は、私も気になるなあと思っていた。
俺は、ここで古龍から人化、龍咆哮、龍光線のスキルを入手した。
龍光線は、口から光線を吐くスキルだった。
俺の口は、小さいのであまり使えなかった。
龍咆哮は、龍の気をのせた咆哮で、これは使えそうだった。
人化は、おまけみたいなものだろう。
生前の俺ってどんなんだっけ?
忘れてしまったが、なんか、生前よりモブっぽい感じの青年になったと思う。
まあ、人化できるだけマシかな。
この人化を使う時が来るのだろうか…。




