像
メルケンは、俺ではなく、エレオノーラがメルケンの氷像をかっこよく作ったと思ったようだ。
良く考えれば、ネズミにそんな複雑な魔法が使えるわけないと普通は、考えるので、当然の結果だった。
エレオノーラは、あの変な表情のまま自室に戻り、俺達の生態レポートを作り始めた。
それは、もうとてつもないスピードだった。
無属性の解析魔法も使い、俺は隅から隅まで調べられた。
そして。
「コピーって、相手のスキルを奪うか模倣するスキルなのね?いや、多分模倣するほうだろうけど。マネして作り出すのは、自分の中で完結するけど、奪うだと、相手に干渉しなきゃいけないもの。自然の摂理に反しているわ。」
しっかり、たどり着かれてしまった。
「私のスキルをコピーしないのはなぜかしら?何か理由でもあるのかなあ。まあ、いいけど。あと、コピーしたスキルも使わないとレベル1のままみたいね。これはわかりやすい。」
俺達の生態レポートが管制して、満足げなエレオノーラ。
俺は、お腹が空いたことを伝える。
みんな、ぐったりだ。
チビたちはよく我慢できたな。
と思ってたら、寝てしまっていた。
俺は、異空間収納からクラの実を出して、みんなに配る。
「ごめんね。食堂行ってなんかもらってくる。」
クラの実をかじりながら了解する。
しばらくして戻ってきたエレオノーラは、りんごっぽい果物を持ってきた。
あ、まだあの街の果物屋にお金払っていないや。
申し訳ないことを思い出した。
仲間ネズミたちは、りんごっぽい果物をとても喜んでいた。
次の日、おばあさん先生にしっかりS評価をもらったエレオノーラは、廊下でまた、メルケンに絡まれていた。
「頼む!溶けない素材で、俺の像を作ってくれ!」
エレオノーラは、目が死んでいた。
どうしてこうなった?
と言わんばかりの眼差しをこっちに向けてくる。
頑張って、土属性で、銀の塊を出し、手のひらサイズのメルケンを作る。
それを見てメルケンは、嬉しそうにお礼を言うと立ち去っていった。
エレオノーラは若干引いていた。
メルケンの満足そうな笑顔に。
そして、無駄に洗練された人形を作る自分の従魔に…。
魔法高速発動があってもあのスピードは、ない。
それに精巧な人形を作るのはかなり慎重な魔力コントロールが必要なはず。
まして、銀の錬成って、結構きついはずよね。
土属性もレベル18まできたえたらここまでできるのか…。
エレオノーラは、魔法に関しては、真剣に考える。
従魔の技術に、興味を持たないわけなかった。
さて、食事の時間。
俺達が、ご飯を頬張っていると、男子生徒のグループがこっちにやってきた。
キリリとしている。
エレオノーラは、身構える。
「…何?」
一斉に頭を下げる男子生徒たち。
「「「俺達にも銀の像を作って下さい!」」」
エレオノーラがどうすんのよ、といいたげにこっちを見た。
とりあえず、順番に作っていくことになった。
魔力にも限りがあるので…。
そんな騒ぎの中でも、仲間ネズミたちはご飯をしっかり食べていた。
夜中、エレオノーラは、机に向かう手を空中に構え、氷の像を作る。
「あ、ここで、無属性の観察魔法が大切になってくるのね。へー意外に楽しいじゃない。」
エレオノーラの土属性魔法のレベルが2上がった。




