表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マリーゴールド  作者: 公
2/4

「朝ごはんつくったから食べてね」






カスれたボールペンの文字・・・






物心着いた時には家におばあちゃんしかいなくて、

仕事でずっと留守だったし、

いつも冷蔵庫には手書きの小さなメモ帳が貼ってあった。






今日の夕方もそうだったから、いつも通り冷たい炒飯を食べた。




「気持ち悪い...」




最近マジで体調が悪い。






文字通り全部吐いた。

何なの本当に。





バイトもやる気がしない。

先輩とのLINEだけが救い。




「体調悪い〜」


「どしたん大丈夫?学校行けてる?」


「行けてないです笑 明日行けたら行きます!」


「り!無理しないでね」

あぁ優しい〜好き!





とりまコンビニ行こ。











「あれ!?ヤエじゃーん体調いいの?」


あっ、ホノカ

「ジュース買いきた!明日は行くよ」



「てかさ、ヤエってナカダ先輩と付き合ってるの?」



「えっ何で?」

バレた?



「何か1年の子が塾帰りに2人で歩いてるの見たって」



マジかよ、どーしよ。



「多分人違いだと思うけどなー」

あれ?てか何でホノカここにいるんだろ。


「あ、そーなんだ。とりま一緒に帰ろ」


「おけー」






コンビニを出てジュースを飲みながら話していると、直ぐに後ろで自動ドアの上のパトランプが点灯した。




「え!やば、強盗?」


「いた?そんな人...てか回ってるの初めて見た」


「通報した方いいよね」


「一応....ウチかけるわ」




ホノカが通報してる横でとりあえず写真を撮った。

後でうpしよー。




バズるかな?




電話を終えてそそくさ2人で帰路に着いてると、

2〜3分くらいで5台のパトカーとすれ違った。




遠くからは救急車の音も聞こえる気がする。




「あれ?パトカー来んの早くね」

待ってたのかってくらい早っ。


「それな、てか客が既に通報してたとか?」


「それはある。でも、それにしても多くない?」

ホノカの方を見ると顔が少し引きつっているように見えた。


「え、何が?」


「いや台数」


「まぁ確かに・・・ね」


最近マジ物騒だな。

SNSじゃあ連日のように暴行事件がトレンド入り。



この国やべーな、とは思いつつ「どーでもいい」ってのが1番前に来て整列してる。



「・・・でさァ数学の菊池が授業中ゲボ吐いてさ!」


「エグ!きめーッ!!」


「あ、じゃあウチここで。明日...って来れる?」


「まぁ午後くらいから行くわ〜」


「おけ!気をつけてね、補習頑張って」


「うざ!またね!!」


いや、夜は冷えますなぁ。







ガチャ!




あれ、鍵開けっ放し。

掛けるの忘れてた?

「ただいま〜」



シーン...



ぴちゃ。

うわ最悪、玄関に何かこぼれてる。




「ばぁ居ないの〜?」


靴は明日履くしそのままでいーや。

ん?電気ついてね。






「ばぁ〜寝てる?」


あれ?



寝室にも居ない。



でもリビングの電気がついてる。


横のユニットバスは・・・暗いけど使った後かな?

少し濡れてる。


コンビニ行ってる間に帰ってきて出掛けたのか。

まぁいいや、明日も学校だし寝よ。




あ、さっき撮ったコンビニのやつ投稿しなきゃ。





【コンビニのパトランプついてるの初めて見た】


おっけー!




最後に、

「ショー先輩!おやすみなさい」




ピロン!

早っ




「おやすみ!」






フフ...ぐぅ。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ