眼鏡と、空
眼鏡っ娘の私ならでの、詩です。
貴方とあの子を見るのが辛くて
よく見えるのが辛くて
ボヤけた青空を
見る
思い出す
貴方が初めて眼鏡をかけてきた日
わざと暗がりで本を読んだ
分厚い辞書を捲った
視力検査
ドキドキして
私も
眼鏡をかけた
教室に駆け込んだ瞬間
教室の端から
貴方が見てたのは
黒板ではなく
あの子だった
見えなくなった
消えてしまった
貴方の笑顔が脳裏に浮かぶ
今
ボヤけた、青空を見る
足元に
砕けた、レンズ
踏みしめて
私は、歩き出す
一歩、また、一歩
そのうちに
空は
夕焼けになって
闇となった