国語の時間 ソシャゲとは
どうも、金枠です。
毎回毎回、英語の話ばかりするのもアレですから。たまには趣向を変えて、特別講義と称してソシャゲ談義でも交えましょう。
今日のテーマは、「ソシャゲ」×「国語」!
というわけで、ソシャゲの定義について考えてみたいと思いまーす。
ソシャゲとは?
ソーシャルゲームの略。なーんて回答は0点です!
私が聞いているのは、そういうことじゃありません。
数年前と比べても、ゲーム業界は著しく発展しました。一言で表せば、ゲームの多様化。現在、実に様々なゲームが世の中に溢れ返っています。
ところで、ご存知でしょうか。いったいどのゲームがソシャゲで、どのゲームがソシャゲじゃないのか。その住み分けが、時代と共に曖昧になってきてしまったのです!
ソーシャルゲームだから、「他の人と繋がるゲーム=ソシャゲ」。
一昔前は、確かにそれで通用していました。どこかの顔も知らない誰かと繋がってプレイできるゲーム。対人バトルや、ギルドや、チャットという要素を指していましたね。
ところがどっこい。
ネットワーク技術の進歩により、今ではどんなゲームでも、知らない誰かと繋がるのが当たり前になってしまいました。据え置き型のゲームで遠くの人とバトルするなんて、ファミコン世代の人間には考えられません!
じゃあ、みんなみんなソシャゲ? そんなわけないでしょうがぁ~!
では、改めてソシャゲの定義について! 初心に返って考えていきましょう。
【①スマホアプリ or ゲーム機 or PCブラウザゲーム】
ソシャゲといえば、スマホアプリ。定番中の定番ですね。
携帯ゲーム機や据え置き型のゲーム機を、ソシャゲと呼ぶ人間はまずいない!
しかし、PCブラウザゲームはとても微妙な立場にあります。PCでプレイするネットワークゲームが、PCでしかできないと思ったら大間違い!
奴らはスマホアプリに出張してきます!
iOS版アプリとして、Android版アプリとして、もしくはその両方で。中には、最初からスマホアプリへ移行する予定のブラウザゲームから、ブラウザ版でウケたから急遽スマホアプリへ移行したゲームまで。
故に、基本的にスマホアプリが主体であることは周知の事実ですが、ブラウザゲームのソシャゲが存在することも忘れてはいけません。
『ソシャゲとは、スマホもしくはPCでプレイするゲームである』
【②買い切り型 or 追加課金型】
次に収益形態の区分ですが、この判断は簡単ですね。
ソシャゲというのは、「基本無料」を掲げているものが多いでしょう。メインとなる収益はプレイヤーによる課金。
たとえスマホで遊べるゲームでも、完全無料、もしくは買い切り型で課金要素がない場合は、ソシャゲとは言えない。ゲーマーの常識。
ちなみに、課金という要素は長らくスマホアプリ(携帯アプリ)の特権でした。数年前までは。ところが、今ではブラウザゲームや据え置き型のゲーム機でも課金が当たり前になってしまいましたね。
追加でお金を払えば、各種データが解禁されてさらに楽しく遊べる。
最近の子供たちは、幼少期から課金教育をされているのです。
『ソシャゲとは、プレイヤーの課金による収益を主体としたゲームである』
【③ガチャの有無】
スマホで遊べて課金ができれば、ソシャゲと定義できるか。
答えは、いいえ。そうは問屋が卸しません。
論点となるのは、プレイヤーがゲームへどのように課金するか。
即ち、ガチャの存在です。
「このスマホアプリは無料でインストールしてプレイできるけれど、追加で課金することで広告表示が消せたり、キャラやステージが追加されたり、隠し要素が解禁されたりする。でも、ガチャは存在しない」
じゃあ、ソシャゲではありませんね。言うなれば、後払いの分割買い切り型みたいなものでしょう。「課金=ソシャゲ」と考えるのは早計でした。
ソシャゲとガチャは切っても切り離せない関係にあるようです。
ただ、厳密に言えば……課金ガチャの存在しないソシャゲもあります。その場合は、ガチャに相当する課金要素が付随しているため、問題ないでしょう。
以上より、第二の論点となるのが、際限なく課金できるか否か。
無限に収益を生み出す課金要素の答えとして、ガチャが産み落とされ、ソシャゲの代名詞となってしまったのです。
破産が不可能なら、ソシャゲとは言えない!(迷言)
『ソシャゲとは、課金ガチャ、もしくはそれに相当する課金要素が存在し、際限なく課金可能なゲームである』
【④対人要素の有無】
元々は、人と繋がるゲームだからソーシャルゲームでした。
残念ながら、現在のソシャゲには当てはまりません。対人要素の一切ないソシャゲが、数多く存在するのです。
対人バトルがなければ、ギルドや協力プレイもなく、チャットもない。一人プレイで完結してしまうソシャゲ。まるで据え置き型ゲーム機のRPG。
実のところ、ソシャゲの対人要素に疲れてしまったプレイヤーの行き着く先が、こういうジャンルのソシャゲになります。ゲームに他のプレイヤーが存在すると、人間関係のトラブルは避けられませんからね。
ただ、不思議に思わないでしょうか?
どうして一人プレイのソシャゲが、課金収益で成り立っているのか。据え置き型ゲーム機でRPGしているのと、何が違うのか。
その答えは、やはりガチャです。
難しいクエストを攻略するためには、強いキャラが欲しい。それは課金ガチャでしか手に入らない。あとは、より難しいクエストとより強いガチャキャラを次々と追加していけば……もう説明するまでもありませんね?
それに、ゲーム内では他のプレイヤーと関われなくとも、SNSやネット掲示板で交流することはできます。こういうゲーム外のツールを通じて、強いキャラを自慢したり、他のプレイヤーを煽ったり。
結果、対人要素が皆無でも、ソーシャルゲームとして成立してしまったのです。
『ソシャゲとは、対人要素の有無は関係ないゲームである』
【⑤ゲームの終わり】
ファミコン時代は、ゲームにエンディングが付きものでした。
ラスボスを倒して全クリしたら、ゲームは終わり。
ゲームによっては、クリア後の「やり込み要素」もありますが、基本的に終わりと考えて差し支えないでしょう。絶対に終わらないやり込み要素も、昔からの定番です。
一方、ソシャゲにエンディングは存在しません。原則として。
ところが、ゲームの終わりは存在します。即ち、サービス終了!
想定していた収益が見込めなかった、プレイヤーと裁判沙汰になった、運営会社の上層部から終了の宣告を受けた、メンテしたらコードがバグって元に戻らなくなった、システムエンジニアが夜逃げした。
理由は様々であれ、これがソシャゲの終わりです。
つい昨日も、大きなソシャゲタイトルが余命宣告を受けてしまいました。あれほど宣伝して、あれほどキャラの人気が高く、あれほど話題になったのに、まさかの寿命一年。とても悲しいですね。
基本無料だこそ、プレイヤーの課金が収益源。誰も課金しなければ、運営会社は赤字でサービス終了。
どんどんソシャゲに課金しろとは言いませんが、自分の応援したいソシャゲには、お財布と相談しながら誠意を見せてあげたいものです。
※誠意を見せる:課金するの隠語
『ソシャゲとは、サービス終了により結末を迎えるゲームである』
【総括】
これで皆さんも、ソシャゲの定義について完璧に理解したと思います。
現在のソシャゲは、ソーシャルゲームではない! もはや、ソーシャルゲームという枠組みを遥かに越えてしまっているのです。
もし、今後誰かにソシャゲについて聞かれたら、このように答えてあげましょう。
「ねえねえ、ソシャゲって何?」
「ソシャゲとは、スマホもしくはPCでプレイして、プレイヤーの課金による収益を主体とした、課金ガチャもしくはそれに相当する課金要素が存在し、際限なく課金可能で、対人要素の有無は関係なく、サービス終了によって結末を迎えるゲームのことだよ」
はい、100点満点の回答です!
この世で最も的確にソシャゲを言い表した一文になるでしょう。
以上で、「ソシャゲ」×「国語」の特別講義を終わります。
では、また会う日まで。さようなら。