英雄召喚魔法?
リネージュレボリューションにやりこみ中
「ハァ・・・ハァ・・・」
薄暗い部屋の中。
一人の少女が杖を手に目の前で淡く光る魔方陣に力を注ぐ。
だが、その力はか細くか弱い。
(お願い・・・今度こそ・・・)
プルプルと杖を握る手に力を込めるが、想いとは裏腹に陣は小さく淡く光るだけ。
今、少女が行っているのは召喚魔法。
それも、ただの召喚魔法ではない。
これは英雄召喚と呼ばれ、ただの召喚魔法とは違い。
異次元の門を開き、異世界に眠る英雄を召喚する魔法だ。
この英雄召喚は限られた王族。
つまり、王位継承権利を持ちうる者にだけ特別に許された魔法だ。
そして、その召喚魔法を行使するこの少女もまた。
王位継承権を持つ、35代アークライト王国第3王女 オディール・アリア・アークライトである。
「うっ・・・駄目・・・もぉ・・・限界・・・」
杖を握る手がプルプルと震え、彼女が魔法を切ろうとした時。
圧倒的な力で『向こう側から』魔方陣を潰されてしまい。
少女、オディールは尻餅をついてしまった。
「あうっ!・・・い・・・いったい・・・何が?」
最後に感じた圧倒的な力の奔流。
今までに感じた事のない程に凄まじい力。
オディールは暫し魔方陣のあった場所を眺めていた。
すると、紫雷の光がバチリッ!と音を鳴らして何度も光る。
そして現れる魔方陣。
その魔方陣は先程のオディールが作り出した魔方陣の約5倍は有ろうデカさだ。
これに怯えたオディールは部屋の隅にズリズリと後退り、ガタガタと震え出した。
そして顕れる・・・魔方陣から男の手が。
家の前でプカプカしてたら足元にナメクジが集り出した