表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界のフリークス  作者: タクトん
第一章 化物世界を渡る
1/13

絶望の中に

初めてまして。正直に言いますと。

旦那が好きです。

モデルは旦那!



神父とか出る予定

貴様も・・・か。

貴様も届きはしなかった。


荒れ果てた荒野の真ん中で、二人の男が向かい合っていた。

片や黒髪に全身赤いロングコートを着こみ、優雅に佇んでいる。

片や銀髪に黒のジャケット、手には光輝く剣を持ち優雅に佇む男を手にしている剣を杖代わりにして、何とか立っていられる様だ。


「くっ・・・聖剣を持ってしても倒せないなんて・・・」

正に満身創痍。銀髪の男の全身からは数多の傷が、血液が流れ既に左腕は折れているのだろう。在らぬ方向へ曲がり風に吹かれプラプラと揺れていた。

足元に小さく血溜まりを作り、地面に色を着けていく。


「どうした?・・・臆したか?人間」

黒髪の男が口を開く。

「最初の威勢はどうした?私を倒すのだろう?」

男は口元を三日月に歪め、相手の男を見詰める。

銀髪の男は言葉に触発されたのか、キッと男を睨み付け。

荒ぶる感情を爆発させる。


「化け物め!!家族の・・・国の・・・いや、この世界の為に俺は勝たなければならない!!頼む聖剣よ!最後で良い!最期で良い!!

奴に一撃を!俺の全てを賭けて!」


手に持つ聖剣の光が膨張し、天高く光が昇る。

それはまるで空から注ぐ光の柱。

男はその光景を見て、一瞬だけ驚きの表情を見せたが。

再び優雅な笑みを見せた。


「人の子よ、よくぞここまで、練り上げた・・・」


男は歩み始める。光の柱に向かって。

「その身体、その心、その精神。どれをとっても素晴らしい。

たゆまない努力を続けて来たのだろう。

何度も血ヘドを吐き、何度も倒れて、何度も立ち上がり、前を向いて来たのだろう」


距離にして約10メートルを切った辺りで、銀髪の男は更に力を光に捧ぐ。

口からは何度めかの吐血。既に致死量近い血液が流れているが、男は力を込めるのを止めない。


「今まで数多の勇気ある者達が私を倒すために来たものだ。

ある者はパーティーを組。ある者は徒党を組。ある者は国を上げて押し寄せて来たものだ」


既に距離は5メートルを切った。銀髪の男はここだと言わんばかりに、一層力を込め。

その荒ぶる光の柱を相手の男に降り下ろす。


「消えて無くなれぇぇぇぇ!!!」



轟く爆音。その音は大陸全土に伝わる程の衝撃。

その威力足るや否や。

男の前方には何も無かった。地は底が見えない程に裂けそれがパッと見ただけで数キロにも及んび、空の雲も消しとんでいた。



「か・・・勝った・・・のか?ついに・・・やったのか?・・・人類1500年の祈願・・・叶ったのか?・・・あぁ、父さん・・・母さん・・・ミーチャ・・・俺は・・・敵を討てたのか?・・・あああああああああああああああああああああああああ!!!!」


訪れる歓喜と達成感。その瞬間、身体から力が抜け量膝を着き手から光を失いカラリと聖剣が零れ落ちる。


土煙は未だに晴れない。


だが、生きては居ない。そう、確信があった。

手には確実に奴に当たる感触があった。

聖合剣エターナル。世界に存在する数本の聖剣を1本に合成し。

まさに究極とも言われた聖剣。その真なる力。

その力をまともに受けたのだ。

生きている筈がない。




筈がないのだ。




「見事な一撃だ。今まで受けたどの一撃よりも凄まじいモノだった」


奴の声を聴くまでは。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ