神德寺という寺
神德寺編です。
じんとくじです。
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鎌倉は海と山に囲まれた地形をしている。
自然に囲まれた地形からか、信仰も厚く、寺院や神社の数が多い。
祀っている物は様々だが、それらには裏の役割があった。
自分の見た夢はどうなるのだろうか。
朝起きて、そこで終わってしまうのだろうか。
一般的にはそう考えられているが、実は違う。
人々の夢は古くから積み重なり、一つの大きな世界を作り上げていた。
そして長年積み重なる人々の想いは、それが好意であれ、憎悪であれ夢の世界に反映されていく。
寺院や神社はその想いが「夢喰い」という獣の形になった物から夢の世界を守っていた。
そのため寺院や神社は夢の中に入る適性のある者を集め、戦力を強化している。
噂では百や二百、さらに多くの者を保有しているとされ、数は公表していない。
理由は明らかで、寺同士の抗争もあるからだ。
その中でも特に有名な寺が神德寺、二人が向かっている寺だった。
「神狩のじじいからの伝言は来いっていうだけ?」
「お弟子さんは要件は直接神狩和尚から
言うっていってましたよ」
「そこがまた不気味だよな………」
鎌倉の源氏山中腹にある神德寺は大きさ自体は平均的な物より小さく、また夢の中に入れる者は十三人しかいない。
他の寺院と異なり、数が知られているのは神德寺は伝統的に、坊主が三人、そして門下が十人と定められているからだった。
「なんでも総会を開くそうですよ」
「全員集めなきゃならんことって………これは本格的に帰りたくなって来た」
「ほら、もう少しで着きますよ。今更そんなこと言わないでくださいよー」
山路を二十分ほど歩くと神德寺はある。
蓮二と燈は神德寺の本堂へと向かっていった。




