三つ巴7
「落ち着いた?瑞樹」
「くそ、なんで仁華を殺れなかったんだ………腕がなまってるのかな」
暗い部屋の中には男たちが気を失っていること以外変わりは無かった。
「僕結構今ので疲れたんすけど………瑞樹さんやばすぎっすほんと」
仁華はソファになだれ込んでいた。
「次言ったら、本気で殺るからな」
「………今のはまだ本気じゃ無かったんすか」
「瑞樹のマジギレは怖いぞー仁華」
蒼介は本部に電話しながら笑っていたが、仁華はとても笑えるような話では無かった。
「とりあえずこいつらの回収は夢安のやつに任せて上みに行きますかね」
「ぼ、僕は………」
瑞樹が睨む。
「行かないの?仁華」
「行きます。行かせていただきます」
三人は二階に上がり、一番目に付く寝室を開いた。
「これって、どういうこと?」
「俺に聞かれても困る」
「可愛いっすね」
瑞樹が仁華の頭をはたく。
「あほ。ことの重大さに気づけ」
「す、すいません」
仁華は瑞樹に下手に出ることしかできなくなっていた。
寝室には黒髪を長く伸ばし、透き通るほど白い肌を持つ少女が眠っていた。女子高生なのだろうか、制服を着たままだ。
蒼介が注意深くみていると、突然着信の音が鳴り響く。
「もしもし?どうしたの燈」
『た、大変なんですよ主任!』
燈の声は相当切羽詰まっていた、
「どうしたの?」
『こ、“金色の瞳”に襲撃されています!!!』
蒼介の顔が一瞬にして曇る。
「状況は?」
『柴崎さんの中です。僕と柴崎さんは一層潜ってますが、蓮二さんは上で戦っています』
「わかった。蓮池にマーク残しておけ、すぐに向かう」
『お願いします!』
電話が切れると二人に詰め寄られる。
「まずいことになった。とりあえず丑三はいるぞ」
二人は蒼介の真剣な眼差しに無言で頷いた。
金色の瞳についてはのちのち。
蓮二たちの状況もちくいち。




