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夢狩り  作者: renzi
第二章「微睡」
18/30

柴崎という男


あらすじに書いてあるの女が出てくるお話がやっと始まります。

すいませんでした。



柴崎徹(しばさきとおる)

 



「まさかあの大企業、柴崎ホールディングスの社長、柴崎徹さんがこんなところに来るとは思いませんでしたね」

「貴様らのようなペテン師まがいに助けを求めなければならんとは思いもしなかったわい」


 客間がピリピリした空気で包まれる。


「それにしても随分と手荒いご挨拶、大企業ともなればあのぐらいしないといけないのですかな」

「私の部下の中で最も腕の立つ五人をあっさりと倒しておいて何を言っとる」

「いやいや、恐縮です」


 燈は座っている蓮二の後ろに立つ形でそわそわしていた。


(なんでこんなことになってしまったんでしょうか………)



 ーーーーーーーーーーーーーーーー


 時は数分前に遡る。


「燈ー、電話なってるー」

「今手が離せないんで蓮二さん取ってくださーい」


 蓮二はつけたばかりの煙草の火を消すと、音のなる方へ向かう。


 受話器を取り、燈に毎回言われても直らないめんどくさそうな声で応じる。


「はいもしもし」


 果たして相手には聞こえていたのだろうか。

 蓮二は即座に受話器を耳からできる限り遠ざけなければならなくなった。


「蓮二!とにかくやばいことになったからあとは頼んだよ!」


 蒼介だった。

 鼓膜が破れるほどに声を張り上げ、その一言を言うと電話は切れた。


「あいつ………次会ったら即座にぶった斬ってやる」


 受話器を戻しいつもの場所に腰を下ろす。


「神田主任………ですよね?何かあったんですか?」


 燈が昼食を運びながら居間に入ってきた。


「わけわかんねー。やばいだなんだって、それしか言わねーんだよ」

「神田主任がやばいっていうと、相当やばいんじゃないですかね」


 二人は席に着くともくもくと食べ始める。

 今日の昼食は親子丼だった。


「まぁ関係ないだろ。この前の話だって仁華と瑞樹連れて調査とかいってどっかいっちゃうし」

「拗ねてるんですか?蓮二さん」

「なわけねーだろ。面倒ごとは避けたいんだよ」


 蓮二の言葉が切れると来訪者を告げる音が居間に響いた。


「食事中だったか。タイミング悪くてごめんな。燈君の面ができたから届けに来たよ」


 安曇だった。

 当然巫女姿である。


「出来たんですか!やったぁー」


 箸を雑に置いて安曇の元に駆け寄る。


「はい、燈君。蓮二のとは少し違う感じにしてみたんだ。気に入るといいんだけど」


 神德の面は本体があり、そして潜る時は面を近くに置いておけば中で付けることが可能だ。


「かっこいい!僕の面だぁ!」

「お前は小学生か」


 蓮二は引き気味に、安曇は満面の笑みで燈を見守る。


「だって嬉しいんですもーん」


 燈は気づいていない。

 蓮二と安曇は先ほどまでと違い鋭い目で外をみていた。


「ど、どうしたんですか?」


 燈が戸惑いながら尋ねる。


「お前の客か?」

「そんなわけないだろ。そもそもここはお前の家だ。蓮二の客に決まってる」

「お客さんですか?」


 聞き覚えのある、そして聞きたくない黒玉の割れる音が聞こえた。






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