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夢狩り  作者: renzi
第二章「微睡」
17/30

天狗の面4

あ、安曇ぃ………



安曇優(あずみゆう)

 



「も、もう少しだけやらせてよ」

「だめです。お二人で決めた約束でしょ?」


 桜庭は巫女姿の安曇になおも食い下がるが安曇は受け流していた。


「二人とも本気になると寺壊すし、時間忘れるし、仕事私に押し付けるし。いいことないんです」

「そ、それを言われたら何も返せないなぁ………」


 安曇は桜庭の唯一の弟子だった。


「安曇がそうなると何をいってもだめですよ先生。今回も引き分けということで」

「くっそー。前回引き分けてぱったり来なくなったから今回は打ちのめしてやろうと思ってたのに」


 桜庭は本当に悔しそうな顔をしていた。


「燈君だったよね?安曇です。よろしく」


 安曇は燈に手をだす。


「き、桐生燈です。よろしくお願いします」


 握手に応じながら燈が名乗る。

 心なしか燈の顔が赤みを帯びているのを見て蓮二がそっと耳打ちする。


「そいつ、安曇は男だぞ」

「え………?」

「いや、まじまじ」


 燈はきょとんとしてしまった。


「だ、だって巫女さんの格好してるじゃないですか」

「それはこいつの趣味」

「蓮二ー、ばらさなくたっていいじゃんか。折角口調も大人しめにしといたのに」


 安曇は黒髪をショートボブに切り、顔は中性的で真っ白に透き通る肌をしていた。


「安曇優、一応男。よろしくね燈君」


 燈は何も信じられなくなってしまった。


「そんじゃ桐生くんの面を作ろうかな。安曇、準備して」

「はい、師匠」


 天狗の面は単なる面ではなかった。

 夢玉の成分で作るため、面をしていると丑三での能力が少し上がる。


 それに天狗は神德の証のため面倒な事が増えることも、減ることもある。


「得意な属性はあったりする?」


 桜庭が燈に訊く。


「えーっと、蓮二さんから得手不得手はなるべく作るなと言われているので満遍なく扱えます」


 なんとか安曇のショックから抜け出し桜庭の問いに答える。


「へー、烏もいい教育してるねぇ」

「それを教わったのは先生からですけどね」

「蓮二は苦手なの多いけどな」

「別に使ってないだけだって」


 得意な属性というのは確かに存在する。

 自分がイメージしやすいもの、またその逆のイメージしにくいもの。

 その僅かな差は顕著に現れる。


「燈は炎系ですかね。得意なのといったら」


 蓮二が話を戻す。


「炎系かぁ。神德には長らく炎系はいなかったなぁ。どんな面にしよう」

「燈君はなんか希望ある?」


 安曇が燈に訊く。


「え?これって希望とかできるんですか?」

「イメージだけね。本人がしっくりくる方がいいから」

「それなら蓮二さんの面みたいなのがいいです」


 燈が元気よく言う。


 蓮二の面は烏天狗の面、というより烏の面だった。

 黒い面に嘴、燈はその面に憧れていた。


「烏の面かぁ。いいんじゃない?」

「折角作ったのに蓮二はあんまりしないからさぁ。今日から神德の烏は燈君だな」


 燈は嬉しそうに頷く。


「そんじゃ出来たら送るよ。なんかあったら言ってね」


 桜庭は黒玉を割った。




烏天狗というのは皆様ご存知天狗です。

「烏」とついてますが、天狗です。

確かに羽根はついていますが、顔自体は天狗のものです。

ですが、忠実にしていたら十人もいるのに全員同じ面になってしまうのでそこは臨機応変に。

ご容赦ください………

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