表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Green Planet  作者: susabi
5/15

第4話

「ははは、変な独り言まで聞かれてしまいましたね。」大樹博士は汗をかきながら、意外と明るい笑顔で答えてくれました。私はどうも「地球」という言葉に敏感になっているのです。これだけ人類が長年お世話になっているのに、いまだに何一つ分かっていないじゃないですか。



窓の外に広がるサトウキビ畑は、海さえも埋め立てて広がっていく。そのうち海が無くなるのではないかと思うと、七海という私の存在さえ消えてしまうような恐怖を感じるのです。



博士は、この地球についての手がかりを知っている人物に間違いないようでした。

「大樹博士が発見した反重力物質“エディット”についての本当の話を語っていただけますでしょうか。重力を持つ物質の組成を編集しなおして生み出したという“EDIT”の本当の話を」



「信じてもらえないでしょうが、いつかは話さなければならないことなので、私もそろそろ潮時ですから。」大樹博士は、姿勢を正して過去を振り返るように話し始めたのです。



「私の学生時代の友人に空というのがいましてね。」

「ソラ博士ですか? パシー技術の産みの親で、その後、世間から身を隠してしまった天才科学者ですね。」



「知ってのとおり、彼は脳波を信号に変えて増幅させる研究をもとにパシオ社を設立して、20歳代で巨額の富を得たのです。富と名声を得ながらも彼は地道に、本来の研究に、影ながらまい進していたのですよ。」



「影ながら?」

「それは君たちマスコミのせいですよ。富を得たものを引きずり降ろそうと、すぐ躍起になる。 私なんかは、彼に学んだので、一切の特許を放棄して、見てのとおりの貧乏暮らしですよ。」



「プライバシー報道に関してマスコミも反省すべき点はありますが、空博士の研究内容に批判などした覚えはないのですが。」



「そうかな、彼は、パシー技術を応用して、動物や植物との会話を試みていた。植物との会話に成功したと発表したときの反応はどうだったかな? 植物が『もっと、生きたい』という望みを語ったと言った時のマスコミの反応は?」


                                      続く

この小説はブログで、先行公開されています。

ブログでは、イメージ写真やコメント欄があります。

七海ファンはこちらのブログに集まっています。

http://susabi77.exblog.jp/


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ