表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Green Planet  作者: susabi
15/15

第2章 第14話

パシーナの脈動とともに目の中にも明るい光が立ち込めてきた。それはどこかきれいな水のなかにいるような光景だった。



『だれだ。だれがパシーナを使っているんだ。』突然耳の奥から声が聞こえてきた。



『お父さん・・・!   空博士ですか。    七海です。    あなたの娘です。』



『ななみ、七海か、本当に七海なんだね。』 私は今までのいきさつと状況を手短に伝えた。



『そこにいるタンダード社の女性と話させてくれないか。』



『いいけど、どうすれば?』

『手を握ってくれればいい。』 私は、きょとんとした表情のミーサに状況を話し、手を握った。

『ミーサさんは、その船のことをどこまでわかるかね。』



『私はエンジニア出身なので基本的なことはわかるけど、直接この船の開発にはかかわってないので、詳しくはないわ。博士のところを通じて私の会社に連絡はとれないですか。』



『わしはいま、海の底で隠居の身なのだ。地上と連絡がとれるところまで行くのに丸一日かかってしまう。』



『お父さん、酸素が一日しか持たないの。』



『ミーサさん、その船の操縦ロボットの頭脳はどこ製かね?』

『ランツブレイン社のE型よ。』



『いいか、七海よく聞くんだ。パシーナは生体エネルギーを使ってるから、このまま超遠距離通話を続けると、七海の体が必要以上に酸素を消費してしまう。



ランツブレイン社製の頭脳は生物細胞でできている。感情は持たないが中身は人間のようなものだ。パシーナで意識を集中して、その頭脳に入り込むんだ。私のところからでは無理だが、そこなら直接触ることができるので、そんなに難しいことではない。



入り込めればあとは会話をするようにその頭脳に働きかければよい。わしが乗ってる潜水艦の頭脳もランツブレイン社製だ。いつも思い通りに動いてくれているから大丈夫じゃよ。



七海、早く会って顔が見たいよ。話しておきたいことが山ほどあるのでな。じゃあ、酸素がもったいないから、通信をきるぞ。   』



『あ、お父さん  ・・・   』 



再び静けさが広がった。



                                        続く


この小説はブログにて先行公開されています。

ブログで読まれたい方はこちらへどうぞ。

http://susabi77.exblog.jp/

このアドレスをコピペして、使ってください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ