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春2

梅雨の日のことである。

見慣れた気配に気づいて、私は目を開けた。

父親が片手に傘を、片手に女子を背負い、橋を渡っていた。

女子は、頬に涙の跡をしっかりと残して眠っていた。


「……」


橋の半ばまで来た時、雨で濡れた木製の橋板で、父親がズルっと足を滑らせた。

彼は咄嗟に傘を手放し、橋の手すりを掴んで事なきを得た。


私は、思わず乗り出していた身を引っ込めた。

もし転んでいたら、ただでは済まなかっただろう。


「あ、危なかった…」


落ちた傘を拾い、女子をしっかり背負い直して、彼は橋を渡っていった。


悲しみを纏った足音が遠ざかっていく。

溜息をついた後、私は再び目を閉じた。


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