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第75回『演歌歌手 大衆食堂 苦し紛れ』

YouTubeで行った

ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第75回『演歌歌手 大衆食堂 苦し紛れ』

の完成テキストです。

お題はガチャで決めました。

お題には傍点を振ってあります。

所要時間は約53分でした。

詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓

https://www.youtube.com/watch?v=49J5uhz2WWg


↓使用させていただいたサイト↓

ランダム単語ガチャ

https://tango-gacha.com/


~・~・~・~・~


その町には一店の()()()()があった。

のれんは色褪せ、窓ガラスにはひびが入っているとてもみすぼらしい店だった。

年老いた男が一人で切り盛りしていた。

店の壁に掲げられたメニューはカレーライスやチャーハンなど、ごくごく普通のものだった。

店を訪れる客のほとんどがこの町で職を得ている労働者たちだった。


この店が一つだけ他と変わっている点は、昼と夜の客が集中する時間帯に一人の()()()()に歌いに来てもらっていることだった。

()()()()と言っても人前で歌う機会があればどこにでも格安で駆けつけますといった、素人に毛が生えた程度のものではあった。

彼は店内で演歌を歌った。

客はそれを聞きながら昼は午後も働くだけのエネルギーを、夜は一日の疲れを癒すためのエネルギーをほおばっていた。

この町になにかの機会で訪れ、偶然と好奇心が重なった理由でこの食堂に訪れた人間は店主になぜ()()()()を雇っているのか、と必ず質問した。

すると店主はいつも「こうでもしないとお客さんは来てくれないんですよ」と恥ずかしそうに言って、注文された料理を次々と作った。

だが、長年この町で働いてきた労働者たちはこれが店主の()()()()の言い訳であり、店主は自分たちのためだということはわかっていた。

日々のつらい労働に耐え、それでもちっとも良くならない生活を続ける自分たちが食べ物を飲み込むには、水だけではなく演歌を聞いて流す涙も必要なのだ。


~・~・~・~・~


~感想~

最初に思いついたのはもっとプロレタリアっぽさがあるものでした。


設定はあるものの文章をどう組み立てればよいかわからず、とりあえずいろんな一文を書いてあとからその順番を並べ替えていくという方法でやってみました。

語り手を旅行者にすれば、物語らしい形になったのかもしれないなと反省してます。

あと一行目は「一店の大衆食堂」ではなく「一軒の大衆食堂」にするべきでした。

演歌歌手を雇う経済的負担はいかほどなのかも書いておいた方がよかったです。

「店主は自分たちのためだということはわかっていた。」も「全ては自分たちのため~~」の間違いです。


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