第二話
死んだと思った?俺も思った。
びびって目つむったんだよね。
で、確かに現在進行形で腕を噛まれてるんだけど、いっこうに痛みがこないんだよね。
なぜが牙は刺さってないし、全く痛くない。
……なんでだろうね。
狼めっちゃびっくりしてるよ。ちなみに俺もしてる。
なにこれ、ドッキリ?こんな精巧な動く狼のぬいぐるみあるの?やだ、我が家にも一つほしい。
そう思うとこの狼も円らな瞳でモフモフで可愛いね。ちょっと撫でさせてもらうね。
うん、モフモフ最高。
我が家はマンションだったから動物飼えなかったんだよね。だから、モフモフラストレーションが溜まってるんですよ。あー、モフモフ。もう、やめられない止まらない♪
……
アニマルセラピーでちょっと落ち着いた。
……さて、これ一体どういう状況?
色々思うことはある。てか、ありすぎる。
まず、思うこと。
俺はなんで死なないんだろうか。
普通の人間が普通の狼に噛まれて無傷なんてありえないよね。じゃあなんで俺は死なないのか。俺が異常か。この狼が異常か。
……まあ、俺が異常なんてありえないからこの狼が異常なんだろう。
てか、めっちゃ今さらだけど狼って呼んでいいのだろうか。俺の知ってる狼は角生えてない。
ってことで命名!角狼!
……やっぱ狼でいいや。
さて、思考を戻そう。なぜ俺は死なないのか。
さっきは狼のせいにしたけど、まあ、普通に考えてそれはないよなあ……
こんな鋭そうな牙が刺さらないほど俺の皮膚と筋肉は固くなかった。
極インドア派の俺の筋肉は自分で言うのもなんだが、ないにも等しい。妹に腕相撲で負ける程度には柔いと自負している。
あの日の屈辱を俺は一生忘れないだろう。
いつか、必ず見返してやる!
なんてこと考えてたら狼が離れていく。
あー、モフモフがー。
っとそんなこと考えてる場合じゃない。
ここは異世界だ。なにが起こるかわからない。
この狼の攻撃は何故か俺には効かなかった。意味不明だ。しかし、これは事実だ。
だが、だからといって安心できるわけではない。さっきまでモフモフしていたのは敵の情報を得るためなのだ。決して何も考えていなかったわけではない!
……さて。狼は次にどんな攻撃を仕掛けてくるのか。もしかしたら魔法とか撃ってくるかもしれない!
さあ!どうする!