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今日も恋の日  作者: 中村はげ
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今日は恋の日

今日も!今日も!今日も!今日も何も変わらない、つまんない!

旦那は真面目でまあまあ稼ぎもあっていい人なんだけど、人間味はいまいち面白くない。

それもそうだ。

だって旦那は私と結婚するまで誰とも付き合ったことないって言うんだから。

私ももう結婚して3年たつ。

30もとうに過ぎた。

不満はないけど面白みもない毎日、まるで静かな凪の海の上にいるようだ。

子供でもできれば少しは違うんだろうけど・・・・

だからといって不倫をするつもりはないけどね(だってばれたら慰謝料とかいろいろめんどいし、もう恋愛するほど心の体力はないからねw)

「ガチャ」「ただいまー」

19時ジャストに毎日返ってくる旦那。

それに合わせてご飯を作って待ってる私。


「今日はカレーだよ!お肉も野菜も安かった!」

「そっかー、香音の作る料理はなんでも美味しい!」

「ありがと^^たかちゃんは何でも美味しそうに食べてくれるから作り甲斐あるわーww」


たかちゃんこと5歳年上の夫、孝弘は本当に人畜無害だ。

浮気もギャンブルも一切しない、だから私が浮気できないという気持ちも正直ある。

だからアラフォーになっても独身だったのかもしれない。

カップリングパーティで、しれっと私のことを気に入ったことでお付き合いを始めてわずか半年でゴールインした。

私も30歳目前で焦っていた部分はあるけどちょっと焦りすぎたかなー。

もっとドキドキやときめき、そう中高生の頃のドキドキワクワク感が欲しい!

このもやもやする気持ち、いったいどこに持っていけばいいんだろうか・・・・


いつも通りシャワーを浴びて一緒のベッドで眠る。

お互いいびきの音ももう慣れた、いや慣れないと困るんだ。

この人とは何十年と一緒にいるんだから。

でもトキメキはもうこの人では感じない。

だってもともと旦那へのトキメキなんかなかったから。

20代までは結婚に至らなくても全力で突っ走っていたのに、結婚前提で付き合うと拍子抜けするというか・・・

とにかく旦那のことは好きでも嫌いでもないというのが一番わかりやすいかもしれない。

もう夜も遅いし、寝るとしよう。

明日は結婚して3年1か月・・・・・・・


「zzz・・・・・・?」

え?私の体が軽い!何でセーラー服???

それに目の前にいるのは、中学生の時恋をしていたまさきくん???

「まさきくん???」

声を掛けても彼は振り向かない・・・・と思ったら急に私を振り返って

「・・・香音?」

小さな声で私を呼んだ。

あ、これって卒業式の前日を再現してるんだ。

場所は音楽室の近く。確かここが最後に彼と会った場所。

この日、私は正樹くんにとうとう告白できなかった。

そして、高校は一緒になったもののクラスが違って話す機会はほとんどなかった。

そして、大学はどこに行ったのかもわからずそのままジ・エンド。

よくある話だ。

分かっているけど、もちろんここは夢の中。

いま告白したって何にも変わらないし、夢の中だから自分の感情も行動もあいまい。

場面も途切れがちになる。

それでも声が出た。

「あ、正樹君。あ、あのね、私・・・」

と言いかけた瞬間目を覚ましてしまった。

目を横に向けると旦那はすでに目を覚ましており

「おはよう、香音」

と声を掛けてきた。

「お、おはようたかちゃん。何か私叫んだりしてなかった?」

「ん?何もないよ^^」

「そっか、良かった。」

思わずホッとした。

寝言を言っておらず本当に良かった。


時計を見るともう6時半。

急いで旦那の朝食とお弁当を用意して職場へ送り出した。

私は在宅のお仕事なので朝は幸いにもゆっくりできる。

旦那が出かけたのを見計らって、ソファーでコーヒーを飲みながら一息。

そのときふと今朝の夢を思い出したのだ。

正樹君は今何をしているのだろうか?

なぜ今頃20年前の夢なんか見たのだろうか?

深層心理で忘れられないとか?

それとも何かハプニングが起こる予感だろうか?

神様のお告げか?

くぁwせdrftgyふじこlp・・・古いw


いてもたってもいられない私は、とりあえずSNSに正樹君の名前を入れて検索。

みんな一度は好きな人の名前検索したことあるでしょ。

そんな軽いノリで調べると、まさかのヒット。

「今何してんかな?」

とつぶやきながらスマホチェックすると

嬉しそうに子供と手をつないだり、結婚式の時の写真が写っていた。

そして奥さんの満面の笑み!

あぁ、正樹くんは結婚して子供いて幸せなんだなって一目でわかった。

別に正樹君のことは今朝夢を見るまで頭になかったし、今でも好きとかいう気持ちはなかった。

なんだか心にぽっかり穴の開いたような言い表せない気持ちになってしまった。

でも正樹君の夢を見たおかげで、一瞬だけど少女の頃の気持ちを取り戻せた。

ワクワクドキドキして希望に満ち溢れていた。

目が覚めてもこの感覚は覚えている。

そして何とも言えない高揚感。

やっぱり私は若いころのワクワクドキドキを味わいたいんだとはっきり分かった。

でもいい人過ぎる旦那は裏切れない。


「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・!!」


30秒ほど考えていくつか案が浮かび上がった。

①恋愛小説家になる(いや、文才ないだろ?)

②漫画家になる(いや、絵の才能もないよね?)

③乙女ゲーにはまる(課金するお金ない!)

④リアル浮気(だから旦那は裏切れないだろ!)

⑤自分の趣味で出会いを求める(だから旦那は裏切れないだろ!しかみ趣味の弓道って同世代ほとんどいないよね?)

⑥・・・・・もうない!


どの案も現実もがなく、くだらないこと考えてるなと思ったその時

「昔の恋を思い出して、そのころの夢を見やすいようにすればいい!」

こんな考えが頭に浮かんだ。

よくよく考えれば人生の3分の1は睡眠時間。

この膨大な時間を無駄にするのはいかにももったいない。

夢をコントロールする方法をなんとか見つけよう!

実現すれば極端な話、毎日ワクワクドキドキに満ち溢れた生活が待っている!

そう、私は決めたんだ!

「今日も恋の日」「明日も恋の日」ってね。


                             ・・・・・・要望があれば続編作ります。

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