表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白銀の騎士と新米人魚姫  作者: 白井 ねこ
1/4

人魚、飛ばされる。


コポッゴポポッ



「ここは……水の中?」



水の中なのに苦しさはない。

周りを見渡しても光が射しているだけで生き物が1匹も泳いでいないし、水だけの空間がただただ広がっていた。



(……けて………た…けて……)



「誰?よく聞こえないよ。なんて言っているの?」



声が聞こえた途端、目の前に女性が現れ何かを伝えようと必死に叫んでいる。

急に現れたにも関わらず恐怖心はなく、涙を浮かべ悲しそうな彼女に私は無意識に手を伸ばし涙を拭っていた。



「どうしたの?なんで泣いているの?」



声をかけた私に、今度ははっきり声が聞こえた。



(たすけて…)



澄んだ声が聞こえた途端、今まで静寂しか無かった水の中に突如渦が現れ、私を巻き込もうとした。



「きゃっ…!まって!まだ何も聞いて……!」




ピピピピピッ



「ない!!………って夢か…。」



目覚ましを止めてからベッドから起き上がる。

ふとさっきまで見ていた夢が頭をよぎった。



(悲しそうだったな、あの人…)



あんなに鮮明に覚えている夢を見たのは初めてだった。彼女のとても悲しそうな顔が胸をきゅっと苦しくする。



「あっ!学校遅れる!!早く準備しなきゃ!!」



ぼーっとしていたらいつの間にか10分経っていた。

汗をかいていたのでお風呂に入ろうと急いで浴室に向かう。



今日は月曜日。私、天霧翠(あまぎり すい)はごく普通の家庭に生まれたごく普通の公立高校に通う17歳である。

いつもならゆっくりお風呂に入れるのだが今日は変な夢のせいで急いで入らなければいけない。

お風呂が温まったのを確認して汗を流してからお風呂に浸かる。



「ふー…極楽〜」



少し浸かったら出ようかと思っていると視界の端にヒラヒラしたものが入った。



「魚…?」



何故か魚が居る。お湯なのに!!!

魚が居る事よりも魚が死んでしまうと焦った私は急いで手を伸ばし魚に触れた。

その途端その魚は目が開けられないくらいに光輝いて、私の意識は途切れてしまった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ