会話、、
完成しました⸜( ᐛ )⸝
でも、感想内容によっては文の付け足しもありゃす!
あとで物語など付け足していこうと思います
(。-`ω´-)いいねの数によっては
続編出しますわ
⸜( ᐛ )⸝ガンボルゾォォ
ここに、なんか入れたいよね(・・*悩)。。oO
仕事、、的なのでスってやってから本編!みたいな
もうすぐ暗くなる、、
夕方の6時頃に僕は1人で喫茶店にいた、、
テーブルにはもちろん、
水が入ったコップがふたつ置かれている
数分間待っていると先輩が笑顔で手を振り
こちらに向かって走ってくるのが見えたので
僕も椅子から手を振った
「おひさしぶり〜!背伸びた??」
「お久しぶりです!伸びましたよー?」
僕は椅子から立ち上がり、背比べをする
「あ、でも先輩も少し伸びました?」
「う〜ん、どうだろ?少し伸びたかも?」
中学以来、6年振りの再開
記憶の中の先輩は
とにかく面倒見がよく優しい人
そして、その優しさは今も変わってなさそうだった
「あ!後輩君!これ、返すね?」
そう言う言って先輩はかばんから布の小袋を取り出す
「えっと、?ビー玉?」
小袋の中には小さく、指紋の跡のないきれいな
ビー玉が入っていた
「後輩くんが中学生の時に渡してくれたやつだよ?」
まさか忘れたの?と、少し悲しそうに首を傾げる
忘れた、と言ったら怒られると察した僕は
「すごくキレイですね、指紋もまったくないし」
会話内容をすり替えた
「いや、普通に定期的に拭いてただけだよ」
そう言って先輩は笑う
その笑った顔はとても
綺麗な頼りになる先輩の顔だった
「とりあえず、先輩、座ってくださいよ」
「あ!そうだね!って!
後輩くんも座りなよ!」
「先輩が座ったら僕も座ります」
そう言うと先輩はムスッとするも
先輩は素直に椅子に座った
今回の相談事は
自作の小説が上手く書けない事
頭の中でしっかりとした、イメージができていない
それを誰かと話して
イメージをはっきりさせたいと話したら
こころよく、今回の相談を受けてくれたのだ
軽い挨拶を済ませて今回の本題に入る
「僕小説書いてるんですけど、まず、
1つ目のテーマは
相手は自分の鏡、なんですよ
輪廻転生って言ったらわかりやすいかな、、」
「自分の鏡?輪廻転生…?」
「んーっと、輪廻転生は生まれ変わった自分
だから相手は自分の鏡って感じですね」
「へ〜?そんなの思いついたんだ?」
先輩が大袈裟にリアクションしてみせる
僕はその顔を見て、少し笑うと
「輪廻転生は前世の記憶が無い
だから、相手が前の自分だなんてわからない
それで自分の鏡、まあ、赤の他人をこき使って
搾取して、利用して死んでいく」
考えながら話していると
少しクラクラしてきた
頭を沢山使うから酸欠気味なのかな、、
少し深呼吸をして、頭の中の整理をする
「あ〜同じ世界の中で転生するってことね!
うんうん、面白い!」
「そういうことです
まあ、これ以上はネタバレにも
なってしまうのであれですが、、」
「これ、さっき読ませてくれた小説の話?」
先輩が首を傾げながら質問をする
「いや、先輩、それは答えれないですよ」
やばいと思い、なんとか笑って誤魔化す
多分誤魔化せていないけれど
バレないようにすぐに本題に戻る
「それとは、別でもうひとつ、
物語じゃなくて短くなんか書こっかなって」
「あれとは違うんだ」
少し残念そうな顔をしながらも
色々頭の中で考えてるのか頬杖をつく
「そういえば、飲み物頼まないんですか?」
なんか、視線感じるなって思って見て見たら
店員さん、いや、ウエイター?さんが
こちらをチラチラとみていた
なにか飲み物とか、頼んだ方がいいかな
「あ!そういえば何も頼んでなかったね!」
「僕はコーヒー頼みます」
「え!コーヒー飲めるの?」
先輩、、子供じゃないんだから、、
「僕だってもう大人です、
コーヒーぐらい飲めますよ」
「コーヒー飲めたら大人なんだ?
子供だねぇ〜?」
にやにやした顔でこっちを見てくる先輩
そのにやにやを僕は無視して注文をした
「すみません!このミルクコーヒーと
ブラックコーヒーひとつずつお願いします」
「あれ?2つ?飲むの?」
「え?先輩の分も頼みました
ブラックコーヒーですね」
「え!勝手に頼んだの?」
「別に飲めますよね?
コーヒーぐらい大人ですもんね?」
別に子供って言われたのを
根に持ってるわけではない、、
僕の、その理論なら大人はコーヒー飲めるし
先輩は大人だし?
僕が子供って言うならさ?
別にね?うん
「そんなことよりも先輩さっきの続き
なんですけど、、死ぬと世界は
真っ暗かまっしろになる、、
これは正直どっちでもいいですけど、
今回は真っ白として考えます」
「そんなことって、、まったく、、
真っ白ね、、清い的な、?」
あからさまに話題を変えたことに
少しむっとしたが、すぐに答えてくれた、
さすが、先輩とだけあって
大人の対応である、、
「まあ、そうですけど、真っ暗よりは
真っ白の方が想像しやすいと思いますし?」
「ふんふん、、?まあ、生まれる前だもんね〜」
「あとはー全面鏡張りとか!」
にやにやしながら我!名案思いついたり!
てきなノリで僕に指を指す
「あ〜鏡もいいですね、
周りが鏡で囲まれている、みたいな?
自分を見つめ直す的な感じで」
「でしょ〜囲み鏡で!
その鏡ひとつひとつに断片的に
自分の過去が見えるみたいな!!」
先輩はにやにやしながらこっちを見てくる
何故こんなにニヤついているのか、、
その考え凄くありだけど!
「きっついですね、もう、手の届かない、
触れる事のできない、映像を見続けるとか、」
「でしょ!?で!鏡に映る自分の過去を
ずっと見つめる、、過去に浸る!みたいな!」
「ぬまりそうです、、」
さすが先輩、、より面白い設定を出してくる
「あと、死んじゃってその、鏡とかの世界に来ると
この世の全てを理解できるようにしたいなって」
「この世の全て?なの?」
目がまん丸になり、首を傾げる
「そうです、自分の過去をぶぁぁって遡って
視覚的に見えるとかじゃなくて、なんだろ
感覚でわかるようになるんです、、
こういうの、なんて言うっけ」
僕が唸るように頭を抱える
先輩はそれを見ておでこに手を当てると
「あーね?なんか分かるよ?えーと」
ぱっと頭の中から言葉が出てくる
「走馬灯だ!!」
「あー!それ!言う前に言われちゃったぁ」
笑いながら悔しそうに話す
「それで、過去の記憶を思い出すんですけど
他の人の記憶も思い出すんです、」
「あ、そっか、輪廻転生だもんね」
先輩がぽんっと手のひらを叩く
ほんとにそんな音が鳴った気がしたのは
自分だけなのだろうか
「輪廻転生で生まれ変わる、
相手は自分の鏡って言う言葉もあるので、」
「じゃあ、この世の全ての人は自分なの?」
「そういう事です
死ぬことで、神様に戻る
そして死んで始めてこの世の全てを
理解してしまうって流れにしたいなと」
「なんかそんな話
どっかで聞いた気がする」
「なんだったかな、なんかの面接で
聞かれるらしいですよ?
ロボと人間の見分け方?みたいな」
自分が何を言っているのか、分からない
多分、もう頭は機能してないのだろう
でも、なんか雰囲気で誤魔化せの精神で
話していると、ウエイター(?)さんが
コーヒーを持って来る
「コーヒーをお持ちしました」
「あ!ありがとうございます!」
ナイス!タイミング!
「コーヒーミルクは、、」
「あ、僕ですね、そこにお願いします」
「失礼します、、」
先輩が一口飲んで顔をしかめる、
その表情が少し笑えてしまう
笑いをこらえていると、不満そうに
「ねーえ、苦い、」
「そこにミルクと砂糖あるよ?」
先輩は小皿からミルクと砂糖、をいれて
ガムシロップにまで手を伸ばしていたのだ
「先輩、、多いです」
「私は甘党なのっ」
「そ、そうですか」
どうしても笑えてしまうが
どうにかこらえて話を戻す
「それで輪廻転生、相手は自分の鏡
相談したい1つ目のテーマですね」
「自分は神様だった、、、だよね?」
「そうですね」
「それいいね、面白い……っ!
ほんと良いテーマだね、輪廻転生、、
こう考えれるのすごく面白いと思う」
そう言いながら
ガムシロップの蓋が開けれず
僕にガムシロップを渡してきたので
開けて渡すと
「おお、さすが後輩くん!力持ち!」
「お世辞はいらないですよ?」
少し雑談を混ぜながらも本題に戻す
「多分?だけどいろんなパターンの
人生を歩んだ自分を見るって感じ…?」
そして、1度目を閉じて唸った後に
「その見えるのは、パラレルワールドみたいな
感じで、死んだ後、前世の自分の記憶も
全部見る、的な感じ、かな?」
説明をしっかり噛み砕ける先輩を見ていると
本当にこの人はすごいなと心の奥で叫ぶ
「そうですね!!相手はほんとは自分だし、
今まであってた人も本当は自分だった、、
って気づいてしまう、、」
先輩は場面を想像したのか
少しにやけて上をむく
「うわぁぁ…絶対面白い、、、
その気づいた時の奇妙な感覚か最高」
「それで気づいた自分は
なにもかも嫌になって
長い時間をボーッとするようになってしまう
全てが嫌になっちゃうんです、、、」
「絶望…それはそうなるよね…」
うんうんと頷く
「でも、絶望してても何も変わんない
変化のない、神の世界よりも
変化のある生き物の世界の方が楽しいって
気づくんです、、、それで次は
どんな人生にしよっかなって、選んで、
その世界に飛び込むって話、、ですかね、」
「うわぁぁ、、いいね、、すごく好き」
「先輩、面白いですねw」
「うるさいw」
先輩は説明を聞いて、想像をしたのか
目を瞑り、上を向き、頷く
「どんなに、その白い空間、、?にいても、、
結局はどんなに辛くても、苦しくても、
前に進むしかないもんね、、、」
少し辛そうな声を出す先輩を見てると
こっちまで苦しくなってくる
「そうですね、、
全知全能の神になってしまった
だからこそ、何も出来ず、前にいた世界が
とても恋しく、懐かしく感じてしまう」
「主人公が気持ちを切り替えて
前にちゃんと進んでいくっていうの最高かな」
「まあ、主人公は神様だから
死ねないだろうし、自分の本当に」
そう言うと、僕は目を閉じて、想像する
「大事な世界を壊す事も過去に何回も、
あったなら、もう壊せないだろうしね」
自分の頭の中から出てくるものを
一つ一つ丁寧に、出していく
「そっか、、、もともと神の世界にいて
命の、変化のある世界を作って
自分がその世界に、入ってるわけだもんね、、
愛着、、 ほんとに大事なものになりそう」
感情移入をしてしまい、
しんみりとした空気が漂う
「そうなんです、、
それで、このお話を思いついたのは
ラプラスの悪魔ってお話聞いて、今から
多分、2年ぐらい前、なんですよね、」
「どんな話なの??」
甘くしたコーヒーを手に取り、
ストローで飲みながら
頭の上にはとても綺麗なハテナを
描いてるような、そんな、顔をしていた
「合ってるかは覚えてないですけど、
例えば、今日の朝ごはん何食べました?」
とりあえず、例えを出すために質問をする
「何食べたっけ、、ご飯と味噌汁と、
あとなんか食べたよ?
あんま覚えてないかな」
「もし、仮に今日の朝ごはんを
作る時間に巻き戻ったとします
違うものを食べますか?」
「その時と同じ選択をするよ的な?」
さすが先輩、会話の流れから理解したようだ
「そうですねもちろん、記憶がなければ
同じものを食べ、記憶があれば
違うものを食べます」
「そうだね、だって記憶が無いなら2回目でも
同じ気持ちだから同じもの食べるよね」
うんうんとうなずく
「これはその人の性格とかほんの小さな
気分の変化で決まるものだけど、
これが計算出来ればこの世の全ての
動きを全て把握できるって事ですね」
「私は逆に過去に戻ったら
今とは全然違う選択をするから
今ある幸せが恋しくなりそう…って
考えがちだけど、それもわかる…」
「そうですね、、でもそれは
過去に戻りたいって願望とか
過去を変えたいから感じるものだか
当然、記憶を持って戻る」
「そうそう!でも持ってなかったら、その
さっき挙げてた例みたいになると思う!」
うんうんと、二人でうなずいていると
「あの~、すみません、、」
店員さんが声をかけてきて
お楽しみのところすみません、
と前置きをしたあとに、
「声が大きいみたいですので、
すこし、小さめに会話してもらえませんか、?」
話し声が大きかったのか、気づけば、
周りの人が僕達のことを見ていた
「あ、ごめんなさい」
先輩は
腕時計を見ると8時40分を指していた
「先輩、ちょっと会計してきます」
「悩み相談終わり?」
「そうですね
さすがこれ以上の長居は迷惑ですし」
そう言ってレジに移動し、財布を取り出すと
「あ、私も払う」
そう言って先輩が財布を
取り出そうとしたので
僕は右手で止めて、顔を振る
「僕が払います」
「でも、、」
「相談聞いてもらってるのは僕なんですから
これぐらいさせてくださいよ」
そういうと、先輩はわかった〜と言って
財布をしまう
さすがにここで出すって言ったら
僕に申し訳ないと思ったのだろう、、
「会計は465円ですね」
「カードで」ドヤッ
「ありがとうございました〜」
店を出ると、冷たい風が頬にあたる
「さむっ」
先輩が思わず声に出す程の寒さ、、
店の中にいたから忘れていたが、、
今は11月だから、、暗くなるのも早いし
外も寒いんだった、、
「先輩、僕の上着、かしますよ」
僕はそう言って上着を脱いで肩に被せる
「え、でも、、」
驚いた顔で、僕を見つめる、
目の奥には笑顔な僕がいた
「大丈夫ですよ!僕寒いの慣れてるので!」
先輩がうー、、っとうなるので、
「それよりも、
さっきのお話の続き良いですか?」
僕は笑って先輩の顔を覗く
先輩は、少し、顔をあからめると、、
「いいけど、、」
小さく、呟いた
僕はそんな先輩が可愛く、愛おしく思えた
「輪廻転生のお話で〜」
僕はスキップで先輩の前にでると
後ろを振り向く
街灯に照らされた先輩、、
髪が風で揺れ、、白い吐息をはく
僕は、、無言になってしまった
立ち止まってしまった、、
「後輩くん、、?」
先輩が急に立ち止まった僕を見る
「あ!えと!宗教は
なんで出来たんですかね、、」
僕は、なぜか、、
先輩の顔を見ないよう、目線を逸らした
「んー、、なんでだろ、、
心の不安を取り除くためとか?」
「心の不安、、ですか?」
「うん、どの宗教でも、
たとえば、死んだらどうなるのか
言ってたりするでしょ?」
「たしかに、、」
「死ぬとどこに行くのか、
確かめることが出来ない
だから、みんな死ぬのが怖い」
「だから、宗教で不安を取り除く、、」
「そういう事!
あくまで私の考えだけどね?」
先輩はふふっと笑って見せた
星も、先輩も、キラキラと輝き
冷たい空気が僕たちを包み込む
しばらく、暗い夜道を歩く
気まずい空気があたりにただよう
その空気感の中どういいのか分からず
僕は先輩に質問をした
「先輩は、お話を
書いてたりしないのですか?」
「ん〜書いてないなぁ、絵本とか、
描きたいとは思ってるんだけどね〜」
あははと、苦笑する
「書けばいいじゃないですか?
いい作品出来ると思いますけど」
「絵が壊滅的に下手なのよ、お母さんにも
絵を描く才能ないって言われちゃったし」
「あ〜、そうなんですね、でも
別に絵が下手でも意味や思いが伝われば
いいんじゃないんですかね、、?」
「そうかな〜」
そう言うと先輩は目を閉じる
僕は、畳み掛けるように、
今の思いも言葉にのせる
「極論、絵文字、棒人間でも
考え方や意味が分かれば絵本ですよ」
「まあ、そうかもだけど、、
かけないから諦めるは違うのかな、」
「それを理由に諦めるのも、
諦めずに進むのも人生だと思います」
「まあ、考えてみるね」
「それでいいと思いますよ」
そう話していると
Yの字の分かれ道が見えてきた
「あ、そろそろ、お別れだね」
先輩は少し、悲しそうに僕の目を見つめる
「そうですね、、」
風の強くなり
冷たい空気が服の中に入り込む
「先輩、外寒いですし、早く帰りましょ」
僕は、笑った
「そう、だね、夜遅いし、、」
僕の腕時計は9時50分をさしていた
「じゃあ、、私、こっちだから」
そういうと、先輩は上着を脱ぐ
僕はそれを止める
「上着は先輩が持っててください」
僕は静かに先輩を抱きしめた
「次会った時に返してくれればいいので」
そう言うと、先輩は少し間を置いて
頷いた
「じゃあ!僕はこっちなので!
バイバイです!
また会える時会いましょう!」
そう言って、僕は先輩の顔を見て笑った
先輩も僕の顔を見て笑った
暗い夜道を一人で歩く
「先輩、、変わってなかったなぁ、、」
昔の先輩も、、あんな感じで、、しっかりしてるけど
可愛いところがあって、、優しい、、
「楽しかった、、」
久しぶりに会えた、、それだけで幸せだった
憧れの先輩だったのに
「まだ、、、先輩が好きなのか、、、」
先輩と、会ったことで、、、
あの頃の自分の気持ちを、、
長年、、心の片隅に置いていた心を掴みだされた
後悔の念が、、あの時、なんで、
思いを伝えれなかったのか
「カッコつけちゃダメだろ、、、」
最後の最後、恥ずかしくなって、強がって
結局、言えずにカッコだけつけて、別れる
先のことなんか、なにも、考えてなんかない
「はぁ、、」
ため息をついて、空を見上げる
空は満天の星空だった
「どうして、、いや、いつから僕は、、」
先輩の事を、、好きになってしまったんだろう
「ほのかちゃん!!」
「なーに?」
「これあげる!!」
「んー?たんぽぽ?」
「たんぽぽの!花言葉はね?幸せなの!!」
「そっかぁ、ありがと!」
「ばいばーい!!」
「うん!ばいばーい」
「あ!ほのか先輩!!」
「ん?なーに?」
「トランペットの!拭き方教えてください!」
「メンテナンスの仕方?」
「はい!!いまいち上手くできなくて、、」
「なるほどねぇ〜」
そういって、先輩は唸ると
「わかった!!教えてあげよう!!」
「ありがとうございます!!」
「4時に!僕の家に来てください!!」
「はーい」
「あ!ほのか先輩!どぞどぞ!」
「ここが、海瞳くんの部屋なんだねぇ」
「汚いですが、許してください、、」
「うわー、ほんとに汚い、、」
本が散らかり、ゲームカセットが転がっていた
「まだ、、片付けが終わってなくて」
「トランペットの前に、、部屋の片付けだねぇ」
「この本ここにしまっていい?」
「大丈夫ですよ!!」
「このゲームやるの?」
「やりますよ!?」
「へー?」
「やったことないんですか?」
「うん、、ないね」
「今度一緒にやりましょうか」
「いいの?」
「いいですよ?」
「やっと片付け終わったね、、」
「長かった、、」
「いや、片付けてない海瞳君が悪い」
「ごもっともてす、、」
「やっと、トランペットのメンテナンスに行けるね」
「お願いします!!」
「まずは〜マウスピースを水で洗います」
「ふんふん」
そう言いながら、実際に洗って教えてくれる
僕も隣で、一緒に洗う、
先輩は自分のトランペットがあるから
それを洗ってるのだ
「それから、この別差官を外して、
このペーパーを巻いて油と水分を取りましょう」
「こんな感じですか?」
「そうそう!そんな感じだね、
そしたら、油を少しさして動きを良くするよ?」
「ほのか先輩!油あるので待っててください!」
僕は台所に油を取りに行く
「油はこれであってます?」
「んー、それは、、違うね、、」
「え!油ですよ?」
「うん、それはゴマ油、
これに使うのは専用の油」
「専用、、、?」
「あ、、えっと、オイルだね」
「あ!なるほど!!これをどうするんですか?」
「ここの穴に入れて紙で広げて、はめ込むんだよ」
「なるほどです!!」
カチャカチャと、はめ込み、蓋を閉める
「これで終わりです?」
「あとは、表面を磨くよ?」
「指紋ついてますもんね」
「そうだね、キレイな方がいいでしょ?」
「ですね!!」
「先輩!!」
「ん?なーに?」
「卒業!!おめでとうございます!!」
「ありがと〜って言っても、中学で会えるよ?」
「先輩がいなくなったら、部活はどうするんですか」
「いや、みんながいるじゃん」
「そうですけどぉ、、」
「ほら〜、泣かないの、」
「だってぇ、、」
「中学で会えるんだから大丈夫だよ」
「わかりましたよ、、」
「ほんと、泣き虫だね」
「ほら、ここは油を塗るんだよ?」
「先輩!!この油です?」
「うん、専用の油を使うんだよ?」
「冗談ですよ?
先輩がこのボケをしたって聞いたので!!」
「まて、誰から聞いた」
「ほのか先輩からですね」
「うん、わすれなさい」
「え!なんでですか!?」
「それ、実は嘘なんだよ、、」
「えー!そうなんですかー?」
「ほんとだよ!?僕そんなことするように見える?」
「みえます、、」
「、、、、、、、」
「まあ、、もう広がってると思いますけど」
「うっそ!?」
「どんまいです、先輩」
「ちょ、、助けて」
「いやぁ、僕にはどうしょうもないっすね!」
「まじか」
「まじです」
「ようやく卒業、、かぁ、、」
「先輩!!」
「ん?どしたおまえら」
「彼女さんとお幸せに!!!!」
「はい?彼女さんって誰だ」
「やだなぁ、先輩!忘れたなんて言わせませんよ?」
「ほのか先輩ですよ!」
「彼女じゃねぇ!!」
「えー!うっそ!あんな!仲良かったのに!?」
「付き合ってすらねぇわ!!」
「な、、なんか、ごめんです」
「謝るなよ、こっちが辛くなるよ、、」
「まあ!告っちゃいましょうよ!!」
「アタックですよ!!先輩!!」
「いやいや、タイプじゃないから!」
「えー!そう言って狙ってるんでしょ!!」
「狙ってないってば!!」
「そーなんですか?」
「そこに先輩いますよ?」
「は!?先輩!いや!これは!」
「先輩、、焦り方がやばいっすよ?」
「おま!先輩いねぇじゃねぇか!!!」
「まあまあ、卒業おめでとうございます」
「話をそらすな!?」
「先輩!これ!俺等からの贈り物っす!!」
「ん?箱?」
「中は帰ってから見てくださいね?」
「わかった」
「じゃあ!先輩!今までお疲れさまでした!!」
「おう!お前らのせいで!大変だけどな!!」
「あ!俺等のせいで
先輩にアタックができなかった!?」
「ちげぇって!!」
「わかってますよ!!先輩!」
「あえたら遊びましょうね!」
「おう!じゃあな!!」
箱の中身は手紙だった
馬鹿
と書かれた紙と
お幸せに
と書かれた紙だった
「もうすぐ、、入学式、、緊張する、、」
「あれ?海瞳くん、、だよね?」
「ん?どっかで見たような、、」
「いや、大会であったやん」
「あ!!あの時の!?」
「そうそう!あの時の!」
「名前なんだっけ」
「和樹だよ?」
「あ!和樹君か、名前覚えるの苦手で、、」
「あーね?俺もだから大丈夫よ」
「部活何にするん?」
「んー、、柔道かな?」
「あーね?僕もそれにしよっかなぁ」
「同じ部活行こうぜ!!」
「おう!!同じ部活だ!!」
「部活見学って、何見りゃ良いんだ、、」
廊下を歩く、、すると楽器の音が聞こえてきた
「ん?トランペットかな、、?」
「先輩がいるっ!」
僕は隠れてしまった、緊張からなのか
心の鼓動が騒がしい、、
「部活、、柔道か、、吹奏楽部か、
友達か、先輩か、、、」
「前回り受け身ー!はじめ!!」
バーン!!バーン!!
大きな音が響き渡る
僕は柔道を選んだ
皆と混ざって受け身をする
「次!!打ち込み!!はじめ!!」
「やっぱ!背負いが得意だな」
「まじ?そんなうまいと思ってねぇけど」
「上手い、あと、他の技は下手だよな」
「うっせぇな」
思いっきり技をかけるが、
得意技は一本背負い、おおそとがりは苦手な部類
和樹は倒れなかった
「ほらみろ、下手やんけ」
「まあ、それができなくても?問題ないし?」
僕は、中学に入って、前進してると思っていた
学年の子と仲良くなり、
友達も増えて、、勉強もちゃんとやってて、、
なのに、、
だんだんと、先輩との、距離が離れていく気がした
前は、あんなに一緒だったのに
いや、僕が無意識に、
自分から離れていたのかもしれない
恥ずかしくて、顔が見れなくて
先輩は、ずっと輝いていて
それで、先輩も、僕から遠ざかって、、
辛かった、苦しかった
でも、、どうしようもなかった
でも、僕は先輩の側に行きたかった
「先輩っ」
「ん?どうしたの?後輩君」
やっぱり、、距離がある、、心の壁、、いや
物理的な、、壁がそこには存在した
「あ、いえ、、何もないです」
「そっか?」
「次の授業これだから早く行こー」
「あ!うん!今行く!!」
そう言って、こっちを振り向くと
「じゃあね!後輩君!!」
そう言って、、走って去っていった
勇気がなかった、思いを伝える勇気が
大きな壁を壊せる、力が僕にはなかった
先輩が、のこり、三ヶ月で卒業する
なのに、、ずっと、、
僕はアタックすることが出来なかった
「先輩っ」
「ん?どうしたの?後輩君」
先輩は笑顔で僕を見る
「あの、一緒に帰りませんか?」
声を絞り出す、、僕には、これが限界だった
先輩は、少し唸ると
「いいよ!一緒に帰ろっか!」
そう言ってくれた
これが、中学で最初で最後の、、幸せな時間
横に並んで、一緒に帰る
ただ、無言の空間、でも、幸せだった
ドキドキと、胸が高鳴り、緊張で破裂しそうだった
「あ、、後輩君、、もうすぐ、分かれ道だよ?」
そこには、Y字路があった、、
先輩の家は右、僕は左、、道が違う
「あ、、そっか、道、違うのか」
「そうだね、、」
「えっと、、また、話せますか?」
「話せるよ?」
「え?そうなんですか?」
「だって、後輩君、話しかけてくれないんだもん」
「あ、ごめんなさい」
「ん~ん、謝ることじゃないよ?」
「じゃ、じゃあ、また、、
話してくれますか?」
先輩は、うん、とうなずく
「あ!!そうだ、、先輩!!」
「なーに?」
「これ!持っててください」
「ビー玉?」
「僕の宝物です、透明で綺麗だから」
「良い宝物だね」
「先輩が持っててください」
「私が?」
「大人になって、二人で会える時に、いや
会えたら、そのビー玉を返してください」
「んー、、?」
「お守りですっ」
「あーね!わかった!」
「じゃあ!!僕こっちですので」
そう言って、足早にその場を去った
それから、3ヶ月間、、全く話さず、すれ違うだけ
そして、、先輩は、卒業して、、今日、、
「先輩は、、約束を守ってくれた、、」
僕は左ポケットからビー玉を取り出した
こんなもの、普通、無くすか捨てる
でも、約束をおぼえてくれて
無くさずに、捨てずに、むしろ、磨いて
今日持ってきてくれた
「なら、僕も約束守らないと、、」
ポツリと呟く、
外灯が僕を照らす
前を見ると、もう家の前だった
「もう家か」
ただいま、、誰もいない、家
「親が死んで、3年か、、時間の流れは、はやいね、」
座布団の上に座って、家族の写真を眺める
そこには、家族旅行の時に撮った
家族写真を置いていた
「僕頑張ってるよ、、」
三年前、高校2年の後半、両親を事故でなくした
その事を知ったのは、学校から帰ったあとだった
意味がわからなかった
家に帰っても誰もいない
違和感は少しあった
でも、買い物だと思った
実際、買い物の帰りだったらしい
まるで、それが、運命かのように
親は、車に轢き殺された
「はあ、、」
少し憂鬱になる、あのあと、いろいろあった
辛くて苦しかったけど、でも、
いま、ここまで進めてる、
「そうだ、先輩、、」
僕はスマホを取り出し
メールを開き、先輩にメールを送る
直ぐに返信が来て、要約するとOKだった
「よしっ、、」
ご飯を冷蔵庫から取り出し、温めて食べる
昔は親が作ってくれた、けど、今は自分で作る
皿を洗う、とても水が冷たくて、手が痛くなる
お母さんは、こんな大変なことしてたんだって
皿を洗うたびに思う
食器を拭いて片付けて、シャワーを浴びる
前は湯船に浸かってた、
けど、お風呂の掃除が大変だから、入らなくなった
シャワーを浴びて、着替えて、歯を磨く
洗濯物を外に干して、自分の部屋に戻る
部屋は、汚かった、散らかっていて、
足場もない、、、
「先輩に、怒られるかな、、」
でも、また、あの時みたいに、一緒に片付けてほしい
そんな事を、考えてしまう僕は、ほんとに愚かだな
「寝るか、片付けるか、、」
ベッドの上に座り、考える
今直面してるのは、片付けるか、片付けないか、
体は久しぶりの長距離徒歩と、長時間の会話で
疲れ切っていて、今すぐにでも寝たい
すると、悪魔が耳元で声を掛けてきた、
今すぐ寝ちゃえと、疲れてるんだから
いつもは10時に寝るんだし、いつも通りだよ、と
すると、天使が僕に語りかける
今のうちに、苦しいうちに終わらせたほうが楽だと
明日やると後悔するよって
悪魔が、今寝て、明日早起きすれば良いと
朝やっちゃえばいいよと
天使がそんなのダメだと、
明日早起きできる保証はないと
「どうしよう、、」
僕は悪魔と天使の意見を聞きながら、考える
どうするのが一番なのだろうか
悪魔と、天使の意見を両立させることは
できないのだろうか、、
おもむろにスマホを取り出し
画面をスクロールすると
タイマーのアプリが出てきたのだ
「あ!タイマーにすればいいじゃん!
10分だけで寝よっかな、、でもなぁ、」
ここに来て、悪魔がささやく、長くしちゃえと
長くしてもあんま変わんないよと
「30分にするか、」
僕タイマーをセットすると、布団の中に入り、
眠りについたのだった
外から、眩しい光が、目に差し込む
「、、、、、、、」
寝過ごした、、
「あ、アラーム、、」
急いでスマホを確認する
アラームは、30のままだった
「、、、、」
放心する、なにも、考えない
いや、考えれない、、まあ、いわゆる
現実逃避である、もちろん分かっている
動かないことには、何も始まらないと
「よくも、まあ、、寝れたな、、」
過去の自分を攻める、なんで片付けなかったのか
片付けろよ、こんな、ことになるのは
わかりきってたはずだ
時計を見ると、8時30、、、
「え、、まじ?」
頭が回らなくなる、寝起きだからなのだろうか
絶妙な、時間、長くもなく、短くもなく
先輩が来るまで、のこり1時間と30分程度
「とりあえず、、、」
ご飯食べよっと、
「つめてぇ、、」
洗面台で顔を洗う
「今日も頑張るぞ」
親がいなくなってから、洗面台で顔を洗う時
自分を励ますようになった
前は鏡の前の僕は昔はやつれていたが、
今は笑顔だ、笑っている
顔を洗い終わって台所に行って
ご飯の準備を始める
フライパンを取り出し、コンロの火をつけ
フライパンを温めると同時にニンニクも炒める
冷蔵庫からベーコンを取り出すと
ベーコンをフライパンにいれる
すると、ベーコンがフライパンで温まり、
油が出てきたら、べーコンを使ってその油を広げる
ひっくり返して、焦げ目がついたら、卵を投入
少しの塩とコショウをふりかけて少しの水を入れて
透明な蓋をかぶせて、弱火に
「ご飯、、あったかな」
冷凍庫の中にラップで包んだ米がないか探す
「あ、あった」
凍らした米を電子レンジに入れて解凍
皿にご飯を盛り付け、、、
フライパンのベーコン目玉焼きを米の上に乗せる
「いただきます」
はしもをち、目玉焼きを分ける
黄身をベーコンに少しつけ
ご飯といっしょに、口に運ぶ
「うん、、久し振りだけど、美味しい」
久しぶりに作ったベーコンと目玉焼き
でも、簡単で美味しい
時間を忘れて、ゆっくり食べる
そう、時間を忘れて、、
「、、、」
何故か、何かを忘れている気がした
何かはわからないが、わからないものには
人間、不安になるものだ
おもむろに時計を見る、時計は9時30だった
「、、、、」
思考が一時的に止まる、が、本能が叫ぶ
時間が無いと
「あ!!掃除を忘れてた!!!!」
ご飯を全部口の流し込み
皿を持って後ろの台所に走り込み
皿を水溜めに入れて、水を出して水をためる
同時にフライパンも入れて、洗剤を3プッシュ
その間、約15秒、、
その後、洗面台で歯を磨く
同時並行で顔パック、まあ、いわゆる
スキンケアってやつだ
歯を磨き終え、顔パックを剥がし捨てる
その間、約5分
洗面所から全力で走り出す時
扉をしっかりと開けなかったがために
小指をぶつける、痛みに悶絶するも
時間の無さと、焦りにより痛みは薄かった
そのまま、自室に走り出す、道中、
足の指が痛みでうまく使えなかったがために
あしを滑らせ前に転倒するも、
運良くころんだ先に物はなかったが、、
自室に戻ると真っ先に本を片付ける
「こんなもの、女の人に見られたら死ぬっ」
本棚の裏側に隠す、がしかし、入り切らない
「くっ!!」
僕は試行錯誤する、テレビの裏はダメ
隙間があるがゆえに、見え隠れする
そんな場所では直ぐにバレてしまう
トイレか、、?裏側に、いや、だめだ
僕の宝物をそんな場所に置けない
本棚の隙間、、いや、さっき試した、、、
この本が厚いから、、、
そんなとこに置いたら違和感しか無い
本棚に並んでるのは、哲学と、宗教学
つまり、ここには入れれない、違和感しか無いんだ
「どうすれば、、、は!!」
1番ありがちだが、ありがち故に
バレないかもしれない
いや、だって、皆がみんなバレてるわけではない
パーセント的に見れば60パーの可能性だってある
もっと低い可能性だってある、
「よし、ここにしよう」
本を毛布でくるみ、ベッドの奥にしまう
「こ、、これなら、バレないだろう」
心の中は不安とあせりでいっぱいだ
だからなのだろう、こんなガバガバな場所を
安全と勘違いしてしまったのだ
部屋を片付けていると、インターホンがなる
「やばい!先輩がきた!」
部屋はまだ片付いていない
インターホンの前にたつと
「どちら様でしょうか?」
声を少し高くし、少しでもバレないように意識する
いま、入られると困る
少しでも良い、時間を稼がなくては
「いや、後輩くんだよね?」
少し、ドキッとしてしまう
僕の事、そんな見てくれてると、思ってしまった?
しかし、惑わされてはいけない
今は、時間を稼がなくてはいけないのだ
「後輩くんとは、どなた様のことでしょうか?
この家には私一人しか住んでおりませんよ?」
「いや、、移ってんじゃん」
「、、、、」
急いでインターホンを切る
忘れていた、、向こう側のインターホンにも
画面が付いていて、こちら側がみれるように
なっているということに!!
先輩が、扉を叩く
「あ!!部屋汚いんでしょ!?開けなよ!!」
僕は玄関に行き、声を張り上げ否定する
「ち!違いますよ!!今綺麗にしてるんです!」
ハッとなる、言ってしまった、が、時すでに遅し
「ほらぁ!汚いんでしょ!?なら片付け手伝うよ!」
「っ!」
何も言えない、いや、言い返せない、
ぼくは扉を開け、先輩を迎い入れたのだった
「まあ、片付いてるよね、ぱっとみは」
「うわぁ、詰め込んでるだけじゃん」
引き出し、タンス、押し入れ
全てを開けると中にあるのは詰め込まれた
服やら布団やら、道具やら本やら
それらを取り出すと机の上に置き
先輩が本棚の本を整頓させて
大きさと種類別にキレイに分ける
「本の並びとかこんな感じでいい?」
本を並べながら聞いてくる
「そんな感じで大丈夫ですよ!」
本を整頓させていく先輩を後ろから見ながら
ゲーム機をセットする
先輩と約束したゲームを起動させて
先輩の片付けが終わるのを待つ
(ฅ ᐙ )ฅガオー