08 突入
幌馬車シブマで敵本拠地の屋敷へ。
表門の警備兵ふたりをマクラが水鉄砲でチューってしたのが、闘いの合図。
「シブマ1号、バトルモードっ」
いつもより勇ましいマクラの掛け声で変形したバトルシブマ、
表門を吹っ飛ばして中へ。
表門突入班は、私とマクラとバトルシブマことシジミ。
裏門封鎖班は、ノルシェとアイネ。
邸内からわらわら湧いてきた荒くれ者どもに、バトルシブマがご挨拶。
セーフティモードでオールロックオン、アリシエラさんの創作魔法・トリップ魔法をぶっ放したバトルシブマ。
強面の荒くれ者どもが幸せ寝顔でごろごろ転がってるところ、あまりマクラには見せたくなかったな。
シジミが直接バトルシブマで動いてくれるので、今は乗員無しでもご覧の通りの超戦力。
表門封鎖はシジミに任せて、私とマクラは邸内突入。
そこそこ良い装備の騎士姿がちらほら向かってきたけど、
シューターマクラの良いマトでした。
目指すは上の階。
情報が確かなら、人より偉ぶりたい大貴族さまは一番立派な部屋にいるだろうさ。
「マクラ、『強力麻痺薬』はまだ大丈夫かい」
「平気だよ、お母さんを痺れさす分はちゃんと残しておくよっ」
マクラが戦い慣れしちゃってて、お母さん、涙が出ちゃうよ。
そして、ラスボス部屋。
やたら豪華で悪趣味な部屋。
奥にいる、変にゴージャス装備なのがきっとラスボス。
お互い顔を見合わせると、
「「お前か!」」
思いがけない再会に、
思わずハモッちまったぜ。