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05 大騒ぎ


 そこにいたのは、クロと、ササエさん!


「お久しぶりです、モノカ様、皆様」



 今回の違法カード問題、王城の方でも結構な大問題となっていた模様。


 貴族のご子息のみならず、法外に価値が上がったカードを巡って大人たちのマジ争いにまで発展しているとのこと。


 で、ツァイシャ女王様自らが事態収拾の指揮をとって、城内メイドネットワークを駆使しての調査中。



「それでクロは?」


「もちろんササエさんのボディガード、ってわけさ」


 うん、これ以上無いほどの人選、さすがはツァイシャ女王様。



「カードが争奪戦になるほどの人気なのに、ご本人登場ともなれば、ねえ」


 いやはや、誠に面目無い。



「現場の調査は我々に任せて、チームモノカはミスキさんのところへでも避難していてくれたまえ」


 クロとササエさんが本当に楽しそうで、ちょっと泣けてきちゃったよ。



 そして、ミスキさんのお家へ。



「こんちはー」


 配達魔導車システマは車庫にあるし、家の中から声は聞こえるのだけれど……



「はーい」


 こんにちはミスキさん、もしかしてお取り込み中でしたか。



「いらっしゃいませモノカ様、皆様」

「すみません、ちょっと家の中がばたばたしておりまして」


 出直しましょうか。



「本当にすみません、どうぞこちらへ」


 そして居間では、思いもよらぬ光景がっ。



「ずるいよ、どうしてルミばかりに激レアモノカさんが出るのさっ」

「そういうリカだって、シジミさんカードそんなに溜め込んじゃってさっ」

「マクラちゃんはカードでも可愛すぎるっ、くんかくんか」



 あー、なにコレ。


 あの仲良し三人娘が、カードを巡ってくんずほぐれつ。


 イイゾモットヤレ。



「モノカ様っ」


 はいっ。



「ぜひモノカ様のお力で、争いに終止符をっ」


 あの絡まっちゃった柔らか三人娘、どうしましょうミスキさん。



「ぜひモノカ様のお力で、カードの追加入手をっ」


 無理っすミスキさん、アレって非公認のウラモノなんですよ。



「そんなっ、私のUR『武神モノカとライクァ王、最終決戦の勇姿』がニセモノだったなんてっ」


 なんすかそのカード、ってもしかしてその場面って私ヤバい格好してるんじゃ。



「大丈夫ですよモノカ様、ボケモノカードは全年齢対応なのです」



 冒険者絵姿カード、通称はボケモノカード、ですって。



 本人が目の前にいるのにみんなはカードに夢中って、どゆこと?


「だってモノカさんにいつでも好きな時に会えるってわけじゃないし、カードだったらいつでも添い寝したりぺろぺろしたりできるでしょ」


 添い寝もぺろぺろもやめてほしいよ、リカさん。



「カードに記載されたステータス、結構面白いんですよ」


 ほう、武力とか知力とか特殊効果とか、なるほどルミさんが好きそうなデータ要素がてんこ盛り。



「マクラちゃんはカードでも可愛すぎるっ、くんかくんか」


 ……なんかマヤさんのキャラがおかしくなっているような。



「ほら、モノカ様の武力の値のものすごいことっ」


 どれどれ、ちょっと見せてねミスキさん。


 これがUR『武神モノカとライクァ王、最終決戦の勇姿』ですか。


 良かった、私下着姿じゃなかったよ、おへそは見えてるけど。


 で、ステータスは……



「きゃあっ」



 私の胸の奥底から沸き起こる、震えるような、激しい、怒り!


 ミスキさんの悲鳴も耳に入らぬほどの……



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