プロムナード
この日は、マジン族領 首都シュロスは、いつもと違い他種の者達が国境を、超えて訪れていた。
街のメインストリートには、普段ではあり得ない程、煌びやかな馬車が道いっぱいに、埋めている。
その列は、街の中央にある魔王城まで並んでいる。
最前列の、馬車は金の紋章の付いた豪華な装飾を施している。
そして、この馬車の紋章は、マジン族領の殆どに店を展開して、マジン領の政治にも携わっているオスティア家の物である。
馬車から、二人の男女が会話をしながら降りてきた。
太っている中年男は、オスティア家・商会の主人であるギリシュ・オスティアである。
この男の血を引いているのか、疑いたくなるほどの絶賛の美女が、彼の娘のエレン・オスティアである。
「奴のスキルは、分からんがサキュバスの家系だ注意しろ
エレン。そして、奴をしっかり落として来い!」
「そんなこと、分かっております。」
…豚が、命令しやがって!
あの男を落とすなんて、余裕に決まってるだろ。
そして、この親娘に続き、後ろから貴族達が歩いる。
親娘で来ている者達のほとんどが、同じような事を話している。
城の中へ入ってゆく貴族たちの姿は、戦場に赴く兵士のようである。
城の中では、召使い達が忙しげに、大広間へ皿や料理を運んでいる。
大広間には、古そうだが、しっかりとした木製のテーブルがに置かれている。白色のテーブルクロスは、何度も使い古され薄く灰色の様になっている。料理は、しっかりとしているが、皿の装飾は所々のいていて、幾つかの皿は、少し欠けている。
…うっわ、汚な、ネズミと同類なのかしら?
さすがの、名家のエレンも動揺を見せてそう思った。
その他の貴族達は驚いていたが、何事もなかったの様に食事を楽しみだした。
全ての人が、大広間に入りきり食事を始めてから、数十分たち照明が消えて、アナウンスが始まった。
「皆様方、遥か遠方からお越しいただき、誠にありがとうございます。それでは、本日の主役である、13代目
新魔王 プロム・ガリトム様の入場です。」
すると、大広間の正面の階段から明かりが着きながら若い男が入ってきた。
男は、顔立ちが良く、背も低く無く、中々しっかりとした体付きをしていた。
…まあまあな、男ね。外見だけで見たら、
私とギリギリ釣り合っているわね。
「先程の紹介の通り、我が名は、プロム・ガリトム。13代目 魔王である。あまり、良いパーティとは言えぬが、思う存分楽しんでいただけると幸いです。」
貴族達は、一斉に拍手をした。
パーティが、始まり1時間ほど経った頃、エレンが魔王プロムに、話しかけた。
…そろそろ、頃合いかしら。
「私は、オスティア商会の娘、エレン・オスティアと申します。一曲ダンスに付き合ってくださいませんか?」
…名家のオスティアからの、
申し出は断れないでしょう。
エレンは、手を差し出した。
「良いだろう、相手になろう。」
そして、音楽が流れ出した。
エレンは、手慣れた足捌きで踊り、丸で天使が空を飛ぶように見える。
プロムも、ある程度は踊れているが、エレンには、見劣りするレベルである。
最後の曲が終わり、パーティが終わろうとした時だった。
…仕掛けるなら、今がチャンスね!
「今夜二人きりで夜を過ごさない?」
とエレンが声をかけた。
それを見た貴族の令嬢達が、我こそはと、アピールしてくる。
…そんなブス達よりも、この美女の言葉は、断れないでしょ。




