episode2(14) イチャイチャの日
夏も本番。暑さもだんだん増してきた。今日もまた橘さんから電話がかかってくる。
「ねえ、委員長の家ってどこなの?」
私は不思議に思いつつも橘さんに家を教えた。
「ありがとう」
「いきなりどうしたの?」
「別にいいでしょ。じゃあね」
「ええ~もう?」
そう言った時にはすでに電話は切れていた。それにしてもいったいなんだったんだろう。すると家の中にインターフォンの音が響いたので私は玄関のドアを開けた。
「委員長、こんにちは」
「橘さん!」
「暇だったから遊びにきてあげたの」
私は橘さんを自分の部屋にあげると思わずうれしくて頬が緩む。
「何にやけてんの」
「べっつに~」
橘さんはあたりを見回す。そんなに色々見られるとなんだか恥ずかしい。
「委員長のにおいがする」
「第一声がそれなの?」
字面だけじゃただの変な人だよ。実際変わってるのかもしれないけど。
「友達の家に上がるなんて初めてでよくわからないの」
「私が橘さんの初めてってことだね」
「語弊を招く言い方はやめて」
ふと橘さんは私の勉強机に目をやった。机の上には教科書やノートが散乱している。それを見て橘さんは机の上を片付け始めた。
「なにしてんの橘さん」
「やっぱり委員長ってガサツなんだ。まったく、しっかり整理ぐらいしときなさいよ」
「すみませーん」
橘さんはあきれてため息をつく。5分ほどでだいぶ机の上はすっきりした。
「まあこれくらいでいいでしょ」
「これからもずっと面倒見てね」
「はあ」
それから1時間ほどずっと話してなかった間にあったことを話し合った。まあ、どっちも話せなくって沈んでただけだったんだけど。
「ね~膝枕して~」
「何言ってんのよ」
「したいしたい!」
頼んだら結構簡単にしてくれた。橘さんの肌はすべすべで心地よかった。揉んだり頬擦りしてみたら久しぶりにチョップをもらった。
「私何やってんだろ」
「いいじゃんいいじゃん。もっとくっついてたい」
「おとなしかった時の反動で余計にめんどくさくなったわね」
そんなことを言ってても橘さんは顔を真っ赤にしてまんざらでもなさそうに見えた。
「将来結婚してもこうしてね」
「アホか!」
二人でイチャイチャしているうちに日が暮れ始めていた。橘さんは家に帰ろうとする。
「ねえ、泊ってけば?」
「あんたに襲われそうだからヤダ」
「キスぐらいにしとくからさ」
「ヤダ」
こうしていつものようなやり取りができる。これも橘さんが私を受け入れるって言ってくれたから。やっぱり橘さんが大好き。
「ちょ!」
「このままでいて。ちょっとだけでいいから」
私は橘さんを抱きしめ言った。このぬくもりをいつまでも味わっていたい。この幸せをずっと。




