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第百六十八話 VS魔鎧竜

「まさか来るとは……」

『決戦ですよ?その場に居なければ意味がありませんよ。例の狼なら任せて下さい』

『ふむ。一番頼りになる魔導騎兵が来たか。まさかそれで飛んでくるとは思っていなかったがな』


 テンペストの要請によって、サイラスがサーヴァントに乗って合流した。

 レビテーションを使って単独で飛んできたらしい。

 バハムートに関してはすでに装備のロックを外して権限をサイモンに渡してきたという。


『まあ、何かあったらまた戻るかもしれませんが、まずは一気に洞窟内へと入るのがいいかと』

「ダンジョンケイブになっている可能性があるんだよね?」

「これだけの魔物の兵と装備を短期間で作れるのは異常です。私達のところでもここまでの大量生産体制は整えていません。その原料などを確保するためにもダンジョンケイブは不可欠でしょう」

『ディノスは何処に居るかだな』

『あの飛竜型が怪しいと思いますけどね。ただ、ミレスの時を思えばあれが先頭に立って戦いの場に出るとは思えないわけですが……』


 しかし、帝国に来てからはむしろ先頭に立って居る。

 だからありえない話ではない。


 縦穴が近くなってくると人型の魔物の数も増え、その攻撃もどんどん激しくなっていく。

 狼型に加えて通常の魔鎧兵も出てきたが徹甲弾の掃射を受けて、そうでなければサーヴァントのパイルドライバーによって貫かれて機能停止していった。

 厄介だったのはやはり人型の魔物だった。

 小さくサーヴァントでは大きすぎ、自爆特攻などという死を前提とした攻撃をいとも容易く行ってくるのだ。

 今のところニールとギアズの魔法によって近づくことは出来ていないが、一緒に乗っている非戦闘員達のストレスは相当なものだった。


『むう……キリがないぞ!どこからこんなに集めてきたのだ!?』

「わからないよ!でもっ……僕達が頑張らないと!」


 ニールが焼き払い、それをギアズが風と合わせて被害を加速させる。

 遠くから見れば不自然に彷徨く火炎旋風が見えることだろう。


 護衛を務めるオルトロス2台もガトリング砲で弾をばら撒いてなんとか凌いでいる。


 空からの支援は難しく、増援が見えたら近づく前になるべく潰すなどをしているものの、完璧ではない。

 しかし……そこに飛竜が到着した。

 援護に来てくれたようで、ブレスによって次々と人型を焼き払ってくれる。


 マギア・ワイバーンは強力ではあるが広範囲を攻撃するのにはあまり向いていない。

 テンペストとコリーが魔法を使えば良いのだが、そのためにはある程度接近することと速度を落とすことが条件となってしまう。

 ダメージを与えられる手段を持っている相手に腹を見せておくのもあまり良くないのだ。


『警告、洞窟よりまた多数の反応があります。大型が5。……飛竜型が出現しました』

「この忙しい時に……まあいい、どのみちやつは俺達がやる。行くぞテンペスト」

『大型の魔物はタラスクと判明。こちらも危険です』

「ああめんどくせぇな!博士!タラスクが来るぞ!」

『4匹ですか。場所をマークしてニールに送ります。エキドナのレールカノンならば対処可能ですよ』


 以前とは違ってエキドナを使える。

 強力な武器であるレールカノンが使えるのだ、タラスクであっても流石にこれの直撃を受ければただではすまない。


「位置を確認したよ。木が邪魔だから弾道ズレそう……。連射してみる」


 エキドナの中でニールがレールカノンを操作する。

 姿は全く見えていないが、マークされた位置を頼りに3連射した。

 一気に魔力が食われてゆっくりと回復してゆく。撃ち込んだ飛翔体は木に当たり、へし折りながら飛んでゆく。

 やはり障害物のせいで弾道がそれたようだが、最後の一発が当たったようだ。


『手負いを発見。あぁ、これは酷い……やはりレールカノンならば通用しますね。とどめを刺します』


 すでに脇腹が抉れ、内臓を撒き散らして悶絶しているタラスクが居た。

 流石に防ぎ切れるものではなかったようですでに瀕死となっているが、その目は血走って未だに闘争心を失っていないようだった。

 何をしでかすか分からないものを放っておく訳にもいかず、パイルバンカーを撃ち込みとどめを刺す。


「下の方は良さそうだな、テンペスト、やつを殺るぞ」

『了解。……敵飛竜型が反転、高速でこの場を離脱しています』

「何?おいまさかあれ爆発させるつもりじゃねぇだろうな!?」

『いえ、そのような予兆はありませんが……。警告、飛竜型が艦隊へ向かっています。バハムート、リヴァイアサンへ通達。飛竜型の魔鎧兵が接近中。対空攻撃の用意を』

「やべぇぞ……一隻やられただけで甚大な被害が出る!行くぞ!」


 黒い翼竜も底をついたのかすでに空は綺麗だ。

 下の方は問題ないだろうと判断してコリーは飛竜型を追って加速する。


 連絡を受けた艦隊はすでに行動に移っていた。

 生き残ったセイカー2機が出撃し、それぞれの船もすでに照準を飛竜型が来る方向へと合わせている。


 そして……ついに飛竜型を最前列に居るコーブルクの船が見つけた。


「撃ち方用意……」


 想像以上に早い事に驚きつつも、冷静にタイミングを見計らう。

 近くで展開しているルーベルとハイランドの船の方もすでに攻撃準備が整っていた。


「撃て!」


 積まれている砲全てを使って弾を叩き込む。

 魔導砲は行く手を塞ぐように撃ち込まれ、吸い込まれるように弾は飛竜型の方へと飛んでいき……躱された。

 飛竜と同じつもりでは絶対に当てられない。

 そもそも船の大砲自体そこまで精度が高いわけではないのだ。


「突っ込んでくるぞ!!」


 あっという間に接近され、その巨大な質量が甲板に落ちてきた。

 正確に言えば着艦したのだが、船を壊すつもりでのそれは頑丈に作ってあったはずの甲板を歪ませ、砲台は踏み潰されてしまった。


 自分達の知っている飛竜とは全く違う、鎧を纏ったそれは全身の鱗を逆立てて淡い光を発していた。

 人のように後ろ足で直立し、長い腕を垂らして首をもたげたその姿に乗組員は戦慄する。

 それはまるで巨大な竜人だ。

 この様な立ち方をする飛竜など本来ならば存在しない。


「は、反撃だ!撃て!」

「近すぎます!」

「構わん!撃て!」


 生き残っている砲が飛竜型へと向く。


『この力、やはりあの男か』

「喋った……?やはり中には人が!」


 手に持った巨大な大砲が至近距離で火を吹き、船の持っている砲が破壊される。

 すでに攻撃手段を失った船は為す術もなく沈められるのを待つばかりだった。


 そこにセイカーが到着して弾丸を浴びせかける。

 しかし本来の力を解放し、逆立った鱗は強度を増しており通常弾は弾かれてゆく。


『また貴様等か!鬱陶しい!貴様等全て……船も、その機体も全て!沈めてくれる!』


 身体を低く沈めて魔鎧竜が船を足場に飛び上がる。

 その反動をもろに食らった船はくの字にひしゃげてゆっくりと沈んでいった。

 味方の船を離れたことで、また集中砲火を浴びせかけられる魔鎧竜だがガトリング砲は弾かれ、大砲は避けられる。

 反対に凄まじい速度で体当たりをくらい船は沈められてゆく。


 一方的な蹂躙だった。

 素早い動きで空を飛び回る相手に対して、大砲は操作が間に合わない。

 小回りがきくガトリング砲は威力が足りない。

 魔法を使いたくとも外に出た途端にブレスで薙ぎ払われてしまう。


 そんな魔鎧竜にセイカーは必死で食らいつき、ランスを放つ。


『グエン!』

『任せろラルフ!……クソが……ピンピンしてやがる』

『こいつにクリムがやられた……絶対に落とすぞ!』

『俺達の手持ちじゃ通用しねぇ、もうちょいでマギア・ワイバーンが来る!それまで足止めするぞ!』


 速度で上回る機動性を活かして攻撃を与えながら逃げ回る。

 ブレスを放つも当たらず、大砲も外れ、手を振り回しても惜しいところで当たらないなど、セイカーに構っている間にその海域から船を避難させていった。

 それに気づいて船を攻撃しようとするのを鎧と逆立った鱗の隙間から弾をねじ込むようにして、僅かながらでもダメージを与えて自分達に意識を向けさせていく。

 ラルフとグエンも、すでに何度も出撃してその度に激しい回避行動を取っていたため、体力的にも限界が近い。

 旋回する度に目の前が暗くなりかけ、踏ん張る足は震え始めている。


『ちょこまかと……邪魔だ!』


 ディノスが叫び、セイカーからは最後のショートランスが放たれる。

 魔鎧竜の体表が一瞬青く光り、自身を中心として球状の電撃が出現しショートランスを迎撃しながら範囲を拡大していく。


 衝撃波のようにその電撃は大きく広がり、セイカーが避けきれずに巻き込まれてしまった。


『くっ……操縦が!?』

『くそっ!まともに飛べねぇ!』


 操縦桿が固くなり、ほとんど操縦を受け付けない。

 旋回中だった2機はそのまま正反対へと飛ばされるように直進を続ける。

 その隙を狙って魔鎧竜が動き出す。

 まともに動けないセイカーめがけて加速し、その強靭な爪で引き裂こうと魔力を通じ始めた。


『ははははっ!ようやく大人しくなったか!散々手こずらせおって……死ね!』

「させねぇよ!」


 テンペストとコリーが到着したのはまさにその瞬間だった。

 すでに小さくだが鎧を着た飛竜の姿と、それに追われている無防備に直進するセイカーを見て即座にレールガンポッドへ接続し、テンペストは計算を開始する。


『照準を表示します』

「くらえっ……!」


 機体に衝撃を感じ、超音速の飛翔体が魔鎧竜めがけて飛んでゆく。

 完全にディノスの知覚外からの攻撃は回避の余裕すら与えることはなく、計算通りに胴体へと当たった。

 しかし僅かなズレがディノスの命を救う。

 掠めるように当たっただけではあるが、その身を守る鎧が砕かれ、その下にある魔力を通じて強度が増しているはずの鱗も剥がされた。いや、それだけで済んだ、というべきだろう。


 凄まじい衝撃を受けて弾き飛ばされたディノスに向けて第2第3の飛翔体が迫る。


『な、何だ今のは!っぐあぁっ!!』


 一発は顔のすぐ脇を通り抜け、横っ面を殴られたような衝撃を感じ、もう一発は……脇腹を抉り翼膜を一部破って海へと着弾した。

 何かが飛んできたことだけは分かるが対処が出来ない。

 その方向へと目を向けると、飛竜の目にはっきりと黒い機体が映し出された。


 ディノスにとって、あの機体は脅威を具現化したようなものだ。

 徹底的にミレスを破壊した機体。

 執拗に自分を追い詰めた姿。

 その驚異的な攻撃力と速度。


 現に今、最強と信じて疑わなかった魔鎧竜の身体がいとも容易く抉られたのだ。

 先程まで攻撃を弾き返していた鱗が、鎧が全く通用しない。

 自分が受けたわけではないのに脇腹が痛む。しかし我慢できないほどではない。


 強化された飛竜の目にその姿を焼き付けた。

 黒く、巨大な翼竜のような姿をした機体。

 今まで自分を、そして自分の部下を苦しめてきた存在。


『くっ……』


 また一発至近距離を通過する。一瞬だけ何かが飛んで来るのは分かるのだが、飛竜の目をもってしても捉えきれない。

 知覚した時にはすでに通過しているのだ。

 胸部にこれが当たった場合、即死は免れない。すでに鎧も鱗も無くなり白い地肌が見えている。


 周囲からマナを吸い上げて魔力として解放する。


『今度こそ落としてくれる!引きずり出して!生きながらにして解体してやる!』


 青白く光を帯びた魔鎧竜を確認し、コリーは距離を取って観察していた。

 魔鎧竜の声はテンペストが拾って音声化されているが、まあ言いたい放題だ。


「ぜってぇ落とされてたまるかよ……マジであいつイカれてやがる」

『嗜虐趣味でしょう。それよりも……セイカーの様子が変です』

「あいつらなんでさっきからまっすぐ……」


 コリーがラルフとグエンに向かって通信し、初めて操作が効かずに直進していることに気づいた。

 しかも徐々に高度が下がってきておりこのままでは海面に接触する。


『マギア・ワイバーンから両機へ。今すぐレビテーションに切り替えてコントロールを。魔導エンジンをカット、安定したら低速でバハムートへ戻って下さい』

『そうか……!助かった!!落ちずに済んだ!』

『すまねぇ。電撃を食らってからずっとこんな状態だ。流石にもう駄目かと思ったぜ……ありがとうよ』

「あいつは俺達が引き受ける。お前たちは一旦休め」


 フラフラとおぼつかない様子だが、墜落は免れたようだ。

 レビテーションは使えたようで、そのままゆっくりと向きを変えてバハムートへと帰っていくのが視えた。


『何処までも邪魔を……!水よ!姿を変え我が意のままに逆巻け!』

『敵、魔法攻撃開始』

「うるせえやつだな……!っていうか、あれディノスじゃねぇのか?」


 海水を巻き上げて巨大な水の竜巻と呼べるようなものが4本魔鎧竜の周りに立つ。

 気流が激しく変化し、水の竜巻が襲ってきた。

 あいだを縫うように難なく切り抜けたテンペストとコリーだったが、途中『あの博士のように四肢をもいでやる』という言葉を耳にし、そこで確信した。


 乗っているのはほぼ間違いなくディノスだろう。

 嗜虐趣味はあったのは確かだし、何よりもサイラスのことを知っている。


『呼びかけてみますか?』

「……出来るのかよ」

『可能です』


 なおも罵詈雑言を撒き散らしながら、魔法によって攻撃の手を緩めないディノスに対し、テンペストが音声を叩きつけた。


「お前、ディノスか?ようやく会えたな」

『貴様……誰だ!』

「ハイランド所属、鉄の竜騎士コリー・ナイトレイ」

『同じくハイランド所属、鉄の竜騎士テンペスト・ドレイク。ディノスこと、モンク司祭、あなたには討伐命令が下されています』

『……女……?』


 テンペストとコリーの名乗りを聞いたディノスが少し驚いたような声を出す。

 と思えば今度は笑いだした。


『くくく……そうか、そうか!聞いたことが有ると思ったぞ……。コリーと言ったか、貴様獣人だな?獣風情が俺に敵うと思っているのか!ふざけおって!それにしても、まさかそれにメスガキが乗っているとはな……テンペスト……一度だけ見た事があった、あのオスガキと一緒に居た金髪だな!これはいい』

『それが何か?』

『男はどうでもいいが、貴様は助けてやらんでもないぞテンペスト。なかなかいい顔をしていたからな。俺に下れ、俺に傅き相手をすればいい。折角手に入れたおもちゃが殺されてむしゃくしゃしていたところだ、男どもを殺した後は朝から晩まで犯し抜いてやる!』


 高笑いと共にとんでもない事を口にするディノス。

 何をするかを一つずつ詳細に喋ってるのをスルーしながら、ドン引きしていた。


『残念ながらあなたと添い遂げるつもりはありません。すでに相手は決まっています』

「っつか、よくもまぁそこまで性格ネジ曲がったもんだなクソ野郎。そもそもお前なんぞに落とされるつもりは毛頭ねぇんだよ!」

『ならば力ずくで奪ってやろう。そうだな、お前が死ぬ前に目の前で犯してやればいいか?』

「その未来は永遠に来ねぇよ、クタバレ変態野郎!」


 本人の確認は取れたが、話なんて聞くんじゃなかったと後悔した。

 英雄だなどという言葉が霞むほどのどす黒い人間性。

 ひたすらに自分の欲望のために動いているのだ。


 誰かのためや、国のためではなく。

 守るべきものは自分の身。負けるとなればすべてを捨てて逃げることも厭わない。

 だからこそ、最後に追いつめられた時には自分以外の全ても巻き添えにすることなどに躊躇はない。


 すれ違いざまに25mm徹甲焼夷榴弾を叩き込む。

 弾かれるものが多いが幾つかは鱗にめり込み超高温を発して弾け飛ぶ。


『ぐっ……!この程度!竜の身体に通用せんわ!』

「効いてるだろうが!やせ我慢してんじゃねぇ!」

『フェイズドアレイレーザー、照射開始』

『ガアァァァァッ!!』


 レーザーがじわじわとその熱でダメージを与えてゆく。

 狙われないように飛び回っているため照射時間は短いものの、突然身体に熱を感じるというのは相当な恐怖のはずだ。


 しかしディノスも負けていない、肩口を焼かれながらも反撃のブレスを放ってくる。

 眼前に広げられた炎のブレスに突っ込み、そのまま突き破るようにして出てゆく。

 機体表面が薄っすらと赤く光っていたがすぐにまた元の色へと戻った。

 機首の圧縮断熱の高温に耐えられる素材に、火竜の素材。どちらも火には強い。


『ならばこれはどうだ!天駆ける雷纏いて我に近づく敵を薙げ!』


 セイカーを行動不能にした攻撃だ。

 薄っすらと纏っている青い光が更に強くなり、雷球がディノスを中心に広がってゆく。

 避けきれずまともに浴びたマギア・ワイバーンだったが機体そのものには特にダメージは無かった。


『警告、魔力筋が麻痺しています。どうやらセイカーがやられたのは電撃というよりも、この麻痺の効果によるものだったのかもしれません』

「何だと!?」


 しかし、追加効果のあるものだったのだろうか、内部の魔力筋の方へダメージが行っていた。

 本来ならば機体表面を電気が流れて放電するはずなのだが、魔法的な効果が若干通ってしまったようだ。


『麻痺は軽微です。後1分もあれば回復しますが、その間はレビテーションでの行動となります。また、全ての兵装も使用不可能です』

「回復するのか、良かった……。とりあえず逃げ切るぞ!」


 操縦の一切をテンペストに任せてコリーは大きく深呼吸をする。


 動きが緩慢になったマギア・ワイバーンをディノスが見逃すわけもなく、水の竜巻で進路を塞ぎながら氷の槍を降らせて、自身も突進してくる。


「……雷を操れるのはお前だけじゃねぇ。紫電よ!」


 コリーが短く詠唱すれば、ディノスの目の前に青く輝く球体が出現し……無数の雷撃が一つの光の柱のようにディノスへと襲いかかる。


『ぐあぁぁぁぁ!!』


 マギア・ワイバーンからの魔力供給もあり威力が高くなっているコリーの得意な魔法だ。

 流石の魔鎧竜であってもその威力は殺しきれなかったようだ。

 とどめを刺そうと油断していた事もあり、まともに食らってしまった。


 電撃による痛みと衝撃で失神したディノスに魔鎧竜を操作できるわけもなく、そのままの速度で海面へと叩きつけられ、何度かバウンドした後静かに海へと沈んでいった。


「……はぁ……敵の排除を確認。バハムート、これより帰投する。異常がないかチェックしてくれ」

『よくやった。流石にこちらもいつ沈められるかと冷や冷やしたよ』


 麻痺の効果も切れて、ようやく自由を取り戻したマギア・ワイバーンは機首をバハムートへ向けた。

ちょっと遅くなりました。

戦闘シーン納得行かなくて何回も書き直したりとかしてました……。

むずい!そして短い……

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