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第四話 エリシス大人になる〈失礼ね!もう大人よ!

エリシスは一番手前のテーブルに座っていた。


「あ、おかえり。おそかったじゃない。で、どうだったの?」


どんな結果が出たのか聞いているのだろう。

俺たちのチート過ぎる結果を聞いたらどう思

うだろうか、わからん。場所を移した方がいいな。


「あ〜、エリシス。ここじゃ話せないからひと気のいない場所に行こうぜ」


「あれ?ここじゃいえないんだ。そうだなぁ、うん!私の泊まってる宿にいこう」


宿、宿ねぇ、まぁ、大丈夫だろ。盗み聞きする奴なんていないしな。それに、エリシスは信用出来る。


「雫、冬華、それでいいか?」


「ん」


「いいよ」


俺がいいかと聞くと、二人とも頷いた。


ギルドを出て、エリシスの宿へと向かう。


数分歩くとエリシスが泊まってるという宿に着いた。水明亭と言う宿だった。

結構年季はいってんのな。外見は和風の旅館ってところか。さて、中はどうなってんだ?


エリシス含めた四人は、水明亭へと入っていく。

おお、中も和風だな。ん?あれは、生け花か。

ロビーのテーブルの上に生け花が飾られていた。

花材は、竜胆と石化柳だ。生け方は生花正風体で、見る角度によって様々な顔を覗かせる。これがあるだけで広いロビーが一気に華やかな空気になる。


「ルーちゃん、やってたもんね。生け花」


俺が見ていたことに気がついたのか、声をかけて来た。


「ん?ああ。やってたな」


「流雨、冬華。置いてくよ」


止まっていた俺達を見兼ねたのか、置いてくなんて行って来た。

俺と冬華は走って追いつく。


「ん、じゃ、行きましょうか」


俺と冬華かが追いついたのを見てから階段を登る。

登り切って二つめの部屋だった。

慣れた手つきで鍵を開けて入っていく。


「エリシス。お前絶対ここに長く泊まってるだろ」


俺の言葉にピクッと反応する。

恐る恐るという感じでこちらを向く。


「え、ええ。彼此一ヶ月になるわね」


本当は家を買いたいんだけどいい家がない、と続けた。

無ければ建てればいいと思うんだが、そういう意味じゃないんだろうな。多分、いい土地も無いと言いたいんだろう

そう考えながら部屋へと入っていく。

中は広かった。エリシスは一人部屋だって行ったけど、めちゃくちゃ広かった。


「適当に座ってくれていいわよ」


エリシスはベッドに座り、雫と冬華は近くにあった椅子に座る。俺は離れたところにある椅子を持って来て座った。


「さてと、まずは魔力測定の結果からだが、冬華は黒色」


そう言った瞬間勢いよく立ち上がった。

唖然としている。

うん、わかるが、これで唖然としてたらあとが大変だぜ。


「まあまあ、落ち着け」


俺がそう宥めるが、


「これが落ち着いていられるわけないでしょ!?」


何故かヒートアップした


「いいから落ち着けって。こんなんまだまだ序の口だ」


「ふっふっふ。我はこの三人の中でも最弱」


おい、冬華。そんなキャラだっけかお前。まぁ、あながち間違いでもないかもな。


「最弱って……」


「はぁ、落ち着いたところで雫だが。割れた」


「割れた?」


「あぁ、割れた」


「へっ?」


エリシスが素っ頓狂な声を出す。

お〜い、エリシスさーん。戻ってきて下さ〜い。


「あ、あり得ない」


エリシスは冷汗を顔に浮かべている。

うーん、わかるんだが、驚くのはあとにしてもらいたいなぁ


「気持ちはわかる」


エリシスの顔がこちらに向く。

そうだよね!と訴えかけてきている。

エリシスゴメン。俺は裏切った。


「そ、それで俺だが。指先が触れたとたん、砕け散った」


エリシスは顔を真っ青にしてベッドに座った。

そして頭を抑えて


「私の常識かえしてよぉーーーー!!!」


水明亭にエリシスの絶叫が響き渡った。




「お、落ち着いたか」


「ええ、おかげさまで」


大丈夫そうだな。じゃあ始めるか、


「次に適応検査両方やった結果、属性の方は三人とも全属性適応あり」


「ええ、もう驚かないわよ。それで?ユニークの方は?」


おお!おどろかない!大人になったな


「ねぇ、今失礼なこと考えてなかった」


おお、なんつー重圧。つか、ばれてる!?


「い、いや。それで、ユニークはまず、冬華からだが。冬華のユニークは精神魔術師と回復魔術師だ」


「それで?」


良かった。話が進む。


「次に雫だが、雫は白魔術師と精霊魔術師だ」


「え、ええ。そ、それで」


うん。無理しなくていいんだぞ。何故なら俺で崩れるからな。


「そして俺だが、俺は黒魔術師、召喚魔術師、空間魔術師の三つだ」


「うううううううぅぅぅ」


エリシス。頭を抑えて唸るな。頼むから。つか、唸りたいのはこっちだっての。


「はぁ。わかったわ。すべてはルーのせいだということね」


「なぜにっ?!」


「ふふ」


「あはは」


んな理不尽な!確かにオルストにも言われたけどさ!

二人にも笑われちゃったしな。ああーもう!?

あれ?そういや俺達魔法使えんのか?使えるって言っても使いこなせないよな。


「エリシス。俺たちに魔法を教えてくれないか?」


「ええ、いいわよ」


そういい、怪しく笑うのだった。

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