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第十五話 ギルド会議

今回はかなり短くなっています。理由としては、作者は今、物凄く疲れておりまして、書く気力がなくこれが精一杯となってしまいました。次回は元に戻しますのでご了承ください。








流雨達が冒険者ギルド内を騒がせてから数日後。急遽ギルドマスターを含め、ある一室で会議が開かれていた。重苦しい空気が漂い、シーンと静まり返っていた。


「今回集まってもらったのは他でもない。ルウ・シンナギとその他二人の冒険者ランクについてだ」


一人の男が話を途中で区切る。

会議開始から初めに口を開いたのはギルドマスター、ウォンデントだ。ギルドマスターで有りながら、元A+ランク冒険者でもある。


「この冒険者ギルドの規則としては、自分のランクと同じかそれ以上の依頼を5回こなし、ギルドが出すランクアップ試験に合格したらランクアップ、というものだった。しかし、ルウと言うFランクの冒険者が、あのランドルトを一人で倒したという事実。しかもその他二人がルウと同じ実力も持っていると言うこと。お遊び程度でAランクの依頼をこなすことが出来る実力を持った冒険者が、たかだかFランクをうろついているのは少々いただけない。そこでだ。私はそのルウを含めた三人を、Aランクまで引き上げようと私は思っている」


そう言い切った途端、静まり返えっていた室内が、喧騒に包まれた。

バンッ!とテーブルを勢い良く叩き、一人の男が立ち上がる。この男はギルドマスターの補助のベルズだ。"補助"と言うのは、ギルドマスター一人では捌き切れない仕事を、その分だけ担当する、と言うもの。


「ギルドマスター!何を考えていらっしゃるのですか!いくら実力を持とうが、規則は規則です!大体!そんなことをして他の冒険者から反感を買うと言う事がわからない貴方ではないでしょう!それで何か問題を起こしたら、その後始末をするの我々ギルドです!しかもまだーー「まぁまぁ落ち着けベルズ。私だって考え無しにこんなことを言っているわけではないんだ」…………」


ヒートアップしたベルズの話にウォンデントが割り込み、宥める。ベルズはおとなしく、「すみません」と言って椅子に座る。


「さっきもいったように、理由も無く、ただ実力だけを見て言っているわけではない」


ウォンデントが一呼吸おいて皆を見渡しながら切り出す。


「皆も知っているとおり、Aランクの冒険者は数少ない。Sランクとなるともっと少なくなる。Aランクの依頼となると今までの依頼とは異なり、死の危険性がグッと高まる。世の中に冒険者として生きている人間は五万といるが、その中からAランクとして十分やっていける冒険者となるとどうしても少なくなってしまう。Aランクの冒険者でも、依頼中に足を失ったりして冒険者を続けられなくなり、引退する冒険者もすくなくない。しかし、Aランクの冒険者が少ないからといって、依頼が減るわけではない。むしろ、低ランクの依頼より、高ランクの依頼の方が多いことは事実だ。依頼が多くても、冒険者が少なければ、依頼はどんどん溜まっていくばかりだ。冒険者ギルドとしても、優秀な人材は欲しい。ランドルトも単独討伐できるとなれば尚更だ。このままでは冒険者ギルドが成り立たなくなる。そうなるのは防ぎたい。ベルズの言うとおり、彼等はFランクの冒険者であり、他の冒険者と比べると圧倒的に実践経験は少ない。少し間違えれば命を落とすことだってありうるだろう。 ギルドとしても、死者も出すのも防ぎたい。しかし、ルウ達にはあの《金の殺戮姫》と呼ばれ、ランドルトさえも虫けらのように扱うエリシス嬢がついているのだ。そうそう死にはしないだろう。一応エリシス嬢には三人の教育役としてついてもらうつもりだ。実力もあり、簡単には死なず、引退もしない。とうだ?これ程までに優秀な人材はそうはいないだろう?」



ウォンデントの問いかけに皆が「むぅ」と唸り、暫しの沈黙が訪れる。数分、数十分にも感じられる時間が流れ、ベルズが口を開く。


「ギルドマスター。ギルドマスター本人がそこまで考えていらっしゃるならば私としては賛成です」


「おお!そうか」


「ですが、問題はどうやって上げれば良いか、です」


「ん?普通に上げればいいのではないか?」


きょとんと首を傾げるウォンデントに、「やっぱりそこまでお考えになられてなかったのですね」とため息を付く。


「普通に上げればどうなるか、想像が出来ますか?」


「どうなるかって……………まさか!?」


「そう、そのまさかですよ。普通に上げてしまうと、ほぼ間違いなく、ルウ達は他の冒険者に絡まれるでしょう。そして絡んだ冒険者は返り討ち、優秀な人材がもっと減ることになります」


ベルズの説明に「まぁ、ランドルトを倒せるからなぁ、普通の冒険者は返り討ちにあって当たり前だろう」と頷く。


「下手をすれば、何故こんなことが、ギルドとして認められるのか!俺たちも上げろ!となり、中立的なギルドの立場が危うくなるでしょう。上げるとなれば、慎重にいかなくてはなりません」


ベルズの淡々とした説明に、ふたたび沈黙が降りる。どうやら皆、ランクを上げること自体には賛成のようで、どうやって上げるか考えているようだ。「そうだ!」とギルド職員が声を上げ、室内にいる人間が、声を上げたギルド職員に注目する。ギルド職員は、たじたじになりながら説明する。


「え、えっと。ギルドマスター直々の依頼を利用したらどうでしょうか?」


ギルド職員の話に室内の人間が目を見開く。

「どうやって」とベルズが問いかける。


「具体的なことはまだ分かりませんが、ギルドマスターが高難度の依頼を三人に出してもらい、それを達成出来たならばAランクに昇格、と言うのはどうでしょう?本来ならDランク以上の冒険者が全員参加ですが、今回は指名、と言うことで」


なるほど、とギルド職員の一人を除く全員が頷く。そして、よし、これで行こう!とギルドマスターが承諾したことによって、決まるのだったーー。




これから流雨達は、厄介ごとに巻き込まれて行きます。この後の展開をお楽しみください。

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