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『異世界転生でアイドル目指します。』  作者: 星空りん
第三章 声にならない願い
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番外編 誰にも祈られなかった聖女

この物語をここまで読んでくださった皆さまへ。

気がつけば、累計1万PVという大きな節目を迎えることができました。

本当に、本当にありがとうございます。


今回の番外編では、本編では語られなかった“もうひとつの物語”を綴っています。


過去を知ることで、未来の祈りが、ほんの少しだけ深く届くかもしれません。

静かで、ささやかな物語ですが、どうか、あなたの心に触れますように。


それでは――どうぞ。


 十四世紀、フランスの南部地方――。

 山あいの村では、いまだ異教の名残と古い迷信が人々の生活に根深く残っていた。

 中世の石造りの家々が肩を寄せ合い、ひっそりと谷に身を寄せるようにして並んでいる。


 その朝も、冷たい霧が村を覆っていた。

 太陽はすでに昇っているはずなのに、白いもやに包まれた空はどこか薄暗く、木々の影も曖昧だった。


 ティアナは、朝露をまとった草を踏みしめながら、村はずれの石畳の小道を歩いていた。

 手には木籠。中には朝摘みの薬草が数種収まっている。どれも、風邪や発熱に効くとされるものだった。


 この地では、古くから“薬草”と“祈り”が病を癒す手段とされていた。

 けれど近年、教会の影響力が増すにつれ、それらの“癒し”は――しばしば“異端”と見なされるようになっていた。


 ティアナは薬草師の弟子として、この村で慎ましく暮らしていた。

 年はまだ十七。けれど、両親を幼い頃に失った彼女にとって、薬草師の老女に拾われたことは唯一の救いだった。


 「……あの子、また森に入っていたのかい?」


 「朝露で濡れた葉を使うって、魔女かなんかかねえ……」


 通りすがりの老婆たちの囁きが、霧の中にこだまする。

 けれどティアナは、それに目を向けることはしなかった。ただ静かに、いつものように歩き続ける。


 彼女は、祈ることを知っていた。

 それは神殿で教えられた信仰の言葉ではなく、自分の中から自然と湧き上がってくる想いだった。


(……どうか、あの子の熱が下がりますように)


 昨夜、村の少年が高熱で倒れたと聞いた。

 母親が泣きながら訪ねてきたとき、ティアナは何も言わず、棚から薬草をいくつか選び煎じ薬を作った。

 そしてその湯気が消えぬうちに、夜道をひとり、少年の家へと届けに行った。


 ティアナにとって、それは“当然のこと”だった。


 けれど――


「……あの家の子が朝には元気になってたんだって?」


「そりゃあもう、薬なんてもんじゃねえだろ。悪魔と何か契約でもしてなきゃ、あんな即効性は出ないさ」


「神に頼らず、薬草で治す? 気味が悪いわ」


 村人たちは、感謝する者と、警戒する者に分かれていた。

 だが、警戒する者のほうが、少しずつ、確実に声を強めてきていた。


◇ ◇ ◇


 ティアナは、薬草小屋に戻ると、老薬草師・エレーヌの横に薬籠を置いた。


「……取ってきました」


 エレーヌは、深い皺を寄せた顔を上げ、ティアナの手元をじっと見つめる。


「サルビア、マロウ、それに……ヤローまで。ようやく見極めが利くようになったな」


「昨日、子どもの熱が下がったと聞きました。それで……もう少し、何かできるようになりたくて」


「……それで、また村人の噂の種になっていたな」


 ティアナは、黙ってうつむいた。

 言い訳などしなかった。ただ、そうなることは分かっていたのだ。


 人の命を救うたびに、恐れられる。

 信仰に頼らず、祈りの言葉を持たぬまま、人を癒すことが、禁忌とされているこの土地で。


 神の教えに従わない癒しは、“異端”だ。

 それが、この国の“常識”だった。



 だが、ティアナは知っていた。


 自分の行動が誰かを救っているということ。

 その瞬間、確かに“手を重ねて祈るような気持ち”になることを。


 彼女にとって、祈りとは言葉ではなく、行為そのものだった。


(私は……この手で、少しでも……)


 ふと、薬草棚の奥に仕舞われた古びた聖典に目をやる。

 埃をかぶったその本には、教会で語られる“正しき神の祈り”が書かれていた。


 けれど、ティアナはそれを一度も読もうとは思わなかった。


 彼女の“神”は、誰かに教わった存在ではない。

 名前も、姿も知らない。

 それでも確かに、何か“夜の奥”にいるような――そんな存在だった。


(……どうか、この村に、少しでも安らぎがありますように)


 それだけを願って、彼女は小さく、手を組んだ。


◇ ◇ ◇


 その日の夕暮れ、小屋の扉を叩く音が響いた。

 開けると、村の神父が立っていた。


「ティアナ。少し、話がしたい」


 その目は、慈悲の仮面をかぶった“裁きの眼差し”だった。



 木製の椅子に腰かけた神父は、しばらく沈黙していた。


 ティアナはその正面に立ったまま、彼の視線を避けるように、薬草棚の方を見つめていた。


「……よく、人々のために働いていると聞いているよ」


 神父の口ぶりは穏やかだった。

 だが、その言葉の端に、何か別の“色”が含まれていることに、ティアナは気づいていた。


「ありがとうございます。私は、ただできることを……」


「だが、それが“人の領分”を越えるようなことだとしたら?」


 ティアナは返す言葉に詰まった。

 彼の視線が鋭くなる。


「君の薬草で癒えたという子どもの話、聞いている。素晴らしいことだ。だがな……」


 神父は言葉を切ると、懐から一冊の小さな祈祷書を取り出して、ティアナの前に置いた。


「人が人を癒すのではない。“癒し”とは、神の与える奇跡だ。そう教えられてきたはずだ」


 静かな口調の中に、冷たい刃が潜んでいた。


「信仰なくして癒しを得るのは、“不自然なこと”と見なされる」


「……でも、私は――」


「君が“良かれ”と思ってしたことが、周囲にどう映るか。それを考えたことはあるか?」


 神父の指が、祈祷書をトン、と軽く叩いた。


「村の信徒たちは、不安を抱えている。“祈りなき奇跡”を目にして、不穏な気配を感じている。……まるで、何か別の“力”が働いているかのように、な」


 ティアナの胸がざわめいた。

 言葉にできない不安が、じわじわと心の中に染み込んでくる。


(……違う。私は、誰かを傷つけたわけじゃない)


 けれど、その“違い”が通じない世界にいることも、彼女はよく分かっていた。


◇ ◇ ◇


 神父が去った後、小屋の中には、しんとした静けさが残った。

 ティアナはそっと、棚の奥に隠していた自分の小さな祈りの石を手に取った。


 それは、どこかで拾った黒曜石のような石だった。

 誰にも教えられたわけではない。けれど、祈りたくなるとき、彼女はいつもこの石を両手に包み込むようにして、心を沈めていた。


 信じていた。

 神ではない。名も知らぬ“何か”に――


(……私は間違っていたのかな)


 自分のしたことが、本当に人のためだったのか。

 それとも、ただ自分の“無力さ”を覆い隠すためだったのか。


 けれど、それでも、彼女は願わずにはいられなかった。


(どうか……この手が、誰かのためにあるものでありますように)



 その夜。

 ティアナは一人、薬草小屋の裏の畑に立っていた。

 星の見えない空。冷たい風。霧はまだ、村を包んでいた。


 そのときだった。


 誰かの声がした。


「……ここにいたのか、ティアナ」


 振り返ると、そこにはレオンがいた。

 彼は村の若者の一人で、穏やかな性格の持ち主だった。

 ときどき、薬草の運搬などを手伝ってくれていた。


「何か、あったの?」


「いや……君の顔を見て、安心したくてさ」


 レオンは笑った。けれど、その笑顔はどこか翳っていた。


「……神父様と、話していたよな」


「見てたの?」


「噂になってる。“ティアナは、魔女かもしれない”って」


 その言葉に、ティアナの心が凍った。


「僕は、そんなこと思ってない。でも……みんな、怖いんだよ。癒されることじゃなくて、“理解できない力”があることが」


 ティアナは小さく息を吐いた。

 誰かに非難されるのは、もう慣れていた。

 でも、レオンの言葉は、なぜか胸に刺さった。


「……わたし、間違ってたのかな」


「違う。君がしたことは、正しい。でも……正しいことが、いつも“正しく扱われる”とは限らない」


 それは、優しさでもあり、諦めでもある言葉だった。


◇ ◇ ◇


 その夜、ティアナは眠れなかった。

 燈台のない夜を、ただ彷徨うように、祈りの石を手に握っていた。


 闇の中に、自分だけがいるような気がした。


 けれどその深淵の奥で、彼女は確かに感じていた。

 誰かが――何かが、自分の祈りに耳を傾けているような、そんな“気配”を。


(わたしは……ここにいるよ)


 そう、確かに、心の奥で告げていた。



 それは、ある寒い朝のことだった。


 霧がまだ晴れぬ村の広場に、慌ただしい足音と叫び声が響いていた。


「だれか、薬草師を呼んでくれ! サラが……!」


 叫び声の主は、若い母親だった。

 その腕の中には、痙攣しながらぐったりとした小さな女の子が抱かれていた。


 ティアナが駆けつけたとき、子どもの顔はすでに蒼白で、唇は紫がかっていた。

 周囲の村人たちは混乱し、祈祷書を持ってひたすら神にすがる者もいれば、動けず立ち尽くす者もいた。


「ティアナ! 頼む、どうにかしてやってくれ!」


 子どもの父親が、泣きそうな顔で懇願してくる。

 ティアナは躊躇わずに少女を受け取り、薬草小屋へと急いだ。



 部屋の中に薬の香りが立ち込める。

 ティアナは火を起こし、煎じた薬草を調合し、少女の額に湿布をあてる。

 体温を下げるため、冷たい水で足を拭き、呼吸を整えるために抱きしめる。


 まるで時が止まったような数刻の後――


 少女は、小さな声で、母の名を呼んだ。


「……ママ……」


「サラ! サラ! ああ、よかった……!」


 母親は泣きながら娘を抱きしめ、父親も何度も何度も頭を下げて礼を言った。

 ティアナはただ、黙って頷いた。


 それでよかった。

 彼女にとって、“ありがとう”という言葉すら、時には重すぎた。


◇ ◇ ◇


 しかし――その“奇跡”は、村に新たな火種を落とした。


 村の広場で、神父が祈祷書を片手に人々に語りかけていた。


「……聞いてください。神の御業を模倣する者が、身近にいるのです!」


 その言葉に、集まった人々の間からざわめきが起こる。


「ティアナは、薬草だけで娘を救った。……それは神の奇跡ではないのか?」


「いや、それこそが問題なのだ」


 神父は厳しい目で群衆を見渡した。


「祈りもなしに癒しが起こるなど、異端だ。神の許しなき癒しは、“闇の契約”によるものかもしれないのです」


 その瞬間、空気がぴんと張り詰めた。


 “魔女”――


 その言葉が誰かの口からこぼれたのを、ティアナは聞いた。


(ああ……もう、始まってしまった)


 彼女の心は、静かに、しかし確かに沈んでいった。



 数日後。

 薬草小屋の扉には、村の誰かが打ち付けたであろう、粗末な紙が貼られていた。


 そこには、震える文字でこう書かれていた。


「魔女のもとに癒しなどない。あれは偽りだ」


 ティアナは黙ってそれを剥がし、そっと丸めて燃やした。

 それを誰にも見せることなく、ただ、自分の胸の奥でゆっくりと呟いた。


「……偽りであっても、救えたなら、それでよかったのに」


 夜の小屋で、彼女はまた祈った。

 名もなき何かに、己の存在が“否定されない場所”を求めて。


◇ ◇ ◇


 そして、あの日が来る。


 サラの家が、燃やされた。


 「魔女の力を授かった子を育ててはならぬ」

 そんな理由で、夜のうちに家が襲われ、火が放たれたのだった。


 サラは助かった。けれど、両親は火傷と煙に巻かれ、重症を負った。


「ティアナが……ティアナがサラを救わなければ、こんなことには……!」


 誰かの叫びが、夜の広場に響いた。


 ティアナは、サラを救った代償として、“災いの種”となった。


 誰も、かばってはくれなかった。


 あのとき彼女に感謝していた人々でさえ――



 告発は、あまりにあっけなかった。


「この村の娘、ティアナ・ルフィーヌ。彼女は神を模した行為を繰り返し、魔女と疑われる」


 村の教会の鐘が、鈍く鳴り響いていた。

 告発者は、神父だった。

 広場に集められた村人たちの前で、彼は厳かに告げる。


「彼女の癒しは、祈りに依らず。言葉によらず。神の御業とは程遠い。

 ……それはつまり、魔女の手業に他ならないのです」


 群衆の中で、ティアナはただ静かに立っていた。

 取り押さえられたわけでも、縄で縛られたわけでもない。

 けれど、誰一人として、彼女に近づこうとはしなかった。


 まるで、見えない柵の中に閉じ込められたようだった。


 母親を失った子どもたち、助けを求めてきた老夫婦、笑顔を向けてくれた少女たち――

 みんな、彼女から目を逸らしていた。


(……こんな形で、終わるの?)


 ティアナの心の中に、怒りはなかった。


 あるのは、静かな諦めと、ほんの僅かな――祈りだった。


◇ ◇ ◇


 村の長老会が開かれ、ティアナは形式的に尋問を受けた。


「お前は、魔女なのか?」


 長老のひとりが問いかけた。


「違います。私は、誰かを助けたかっただけ」


「薬草で命を救ったと聞くが、それは神の意志ではなく、お前の知識と判断によるものだな?」


「……そうです」


 その答えが、決定的だった。


 人は神の許しを受けずに奇跡を起こすべきではない――

 それが、この村の“正義”だった。


 ティアナは、“裁きの刻”を言い渡された。



 雪が舞いはじめた。

 処刑の日は、奇しくも“最も寒い日”だった。


 村の広場の中央。

 粗末な杭が立てられ、その根元に薪が積まれていた。


 ティアナは、縄で縛られ、その前に立たされた。


「最後に言い残すことはあるか」


 神父が問いかける。


 ティアナは静かに目を閉じ、風に髪をなびかせながら、小さく呟いた。


「……祈らせてください」


「異端者が、誰に祈るというのか?」


「神に。名を知らぬ、けれど、ずっと感じていた“存在”に」


 神父は顔をしかめ、やがて黙した。

 焚きつけの火が、ゆっくりと松明に点けられた。


 ティアナは、空を見上げる。

 雪が降る、その冷たい空に――


 その時、群衆の中からひとつ、かすかな声が上がった。


「……お姉ちゃん」


 リゼだった。


 人々の目をかいくぐって広場に出てきた少女が、今にも泣き出しそうな声で叫んだ。


「私、忘れない! サラを助けてくれたこと……私を抱きしめてくれたこと、全部!」


 その声に、ティアナは小さく笑みを浮かべた。

 それだけで、救われる気がした。


「ありがとう、リゼ。……あなたは、生きて」


 火が放たれた。


 薪が爆ぜ、炎が立ち上る。

 熱気が、空気を歪ませ、空に立ち上る煙が白い雪に溶け込んでいく。


 ティアナの最後の祈りは、誰にも届かないはずだった。


 けれど、その“祈り”だけが――彼女の魂に残った。


 それは、夜の女神のもとへと導かれる、“闇の祈り”となって。


 ……闇の底で、誰かの声が響いた。


 ――やっと、見つけたわ。

 あなたが本気で姿を隠したら、私でさえ気づけないのね。


 けれど、私の力もあなたには届かない。

 あなたの運命に触れることも、変えることも――できないの。

 どれほど理不尽でも、どれほどあなたを救いたくても。


 でも、もしあなたが――

 もう一度、誰かと繋がりたいと願うのなら。


 今度こそ、祈りが孤独になりませんように。


 ……ほんの少しだけ、私が寄り添えますように。


 囁くような声は、やがて光のように包み込む。

 祈りは消えず、その魂ごと――“次の世界”へと導かれた。



 雪解け間近の朝、ひとつの産声が、小さな村の家に響いた。


 その泣き声はかすかで、けれど芯があって――

 まるで「生きる」ことを確かめるように、小さな胸が上下していた。


 助産婦は黙って顔を拭い、産着にくるまれた赤子を母の腕にそっと渡した。


「……女の子だよ。ようがんばったね」


 母親は、濡れた髪を額に張りつけたまま、疲れきった手で赤子を抱きしめる。


 生まれたその子の瞳は、まだぼんやりとしていたが――

 ふと、外の闇に向けてまばたきをしたその瞬間、まるで夜に何かを問いかけるように見えた。


 「……セレスティア」と名づけられたその子は、やがて人知れず“祈る”ようになる。


 言葉も、神の名も知らないうちから。

 夜が来れば、窓の向こうをじっと見つめるようになった。

 風の音に耳を澄まし、小さな手を組むような仕草で、何かに語りかけるように。


 それは、誰から教えられたわけでもない。


 けれど、まるで心の奥に刻まれた“ぬくもり”のように、祈るという行為が、彼女にとっての自然だった。


 何に向かって祈っているのか。

 その祈りが届くのかどうか、彼女自身にも分からなかった。


 ただ、夜空の奥に“誰か”がいる気がした。


 いつか、自分がどこから来たのか。

 なぜ、こんな風に祈ってしまうのか。


 それを知るときが来る――それまではまだ、小さな心に芽吹いた祈りの種が、静かに眠っているだけだった。


 


 ──これは、ひとつの祈りが終わり、もうひとつの祈りが始まる物語。


 名もなき少女“ティアナ”がその命を終えたとき、

 夜の神へ捧げた“最後の祈り”は、確かに誰かの心に届いた。


 そして、別の世界で産声をあげたセレスティアへと、静かに受け継がれていた。


 闇の中に宿った想いは、まだ言葉にはならない。


 けれど、その魂は――すでに、祈っていた。

 ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

 この番外編『誰にも祈られなかった聖女』は、本編の裏側――物語が始まる“もっと前”の、とても静かで、そして決して語られることのなかった少女・ティアナの記憶を描いた物語です。


 誰にも信じてもらえなかった祈り。

 誰にも届かなかったやさしさ。

 それでも彼女は、祈ることをやめなかった。


 火に包まれた最期を迎えてなお、その魂が光に導かれたのは、きっと「誰かのために生きたい」と願った小さな想いが、神さまに届いたからだと思っています。


 ティアナの物語は、もう終わってしまいました。

 でも――彼女が祈った“あの優しさ”は、確かに、あの世界に残っているはずです。


 そして、いつか。

 その想いが“誰か”を導いてくれる日が来ると信じて。


 ご感想やご意見、もしあればぜひお聞かせください。

 読んでくださって、本当にありがとうございました。


⸻星空りん

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