ヒトラー総統に聞いてみる
国家社会主義が嫌いな人、又はアカは見ない方がよろしいかと。
「皆様! ヒストリーインタビューの始まりです! 今日は二十世紀の英雄、アドルフ・ヒトラー総統閣下に来ていただいております。」
『キャーキャー! ワーワー! ハーイル! ハーイル!』
「うむ、諸君。今日は私に回ってきたようだが……いやぁ、前回のスターリンの時は酷かったなwwwww『宗教は阿片である』とか、共産主義自体が宗教みたいなものなのに、何言ってんだよwww」
「えー、改めまして我が総統、今回はどうぞよろしくお願いいたします。」
「はい、どうも。」
「では、まず初めに総統閣下は何故、党を作って立ち上がったのですか?」
「愚問だな。私はドイツ民族の生活を保証し、そして我らがライヒを世界に冠たる最強の国家にして、ドイツ民族が優秀な民族であることを証明したかった。」
「でも、結局それは失敗に終わってしまったのでは………………?」
「左様。アカが意外にもしぶとく、モスクワにいざ進撃! というときにアカの大規模反攻作戦が発動。それに、折角ノルウェーを占領し、核開発に必要な『重水』とやらを作る施設を手に入れたにもかかわらず、それすらも英国の特殊部隊に奪取されてしまい、そうこうしている内に戦線は後退を始めた。」
「はい、ありがとうございました。では次に、ユダヤ人虐殺についてはどうでしょうか?」
「うーむ、正直言って私はあまり関与しとらんぞ? 戦局が悪くなったので、部下の親衛隊の奴らにユダヤ問題を丸投げしたのだが、それが拙かった。アイツらは頭がおかしいから、ユダヤ人を銃などでどんどん殺し始めたのだ。流石の私も、それはやりすぎだと言ったが、これは必要だのなんだのと言って、私の制止を押しのけたのだ。」
「え? それだったら総統命令で止めさせるか、親衛隊幹部を粛正すればよかったじゃないですか。」
「たわけ者めが! 総統命令は効かないし、だからと言って粛清なんてしたらしたら私が狂人扱いされて、逆に殺される。いいか、私が親衛隊を『使って』誰かを粛正するのなら、いくらでも出来る。
つまるところ、親衛隊は私の名の下に、粛清を『する』側であって、『される』側では無いということだ。
よって、私は最早、奴らの暴走を止めることは出来なくなっていた。それなのに、ヒムラーからの報告書は沢山届くのだから、本当に嫌だった。」
「そうですか………………そんなことがあったのですか。いやはや、申し訳ないことを聞いてしまいました。」
「いや、良いのだ。今の人々は正しい歴史認識というのを持っておらん。今、この質問を君がして、私が答えたことにより、少しは改善されたことだろう。出来れば、ここにいる諸君には、今の私の話を広めてもらいたい。やってないことをやったと言われ、死んでから何十年も経った今もなお、汚名をかぶり続けるのは、ちょっと……な。」
「そうですねえ、悲しい事ですが、歴史というのは勝った者が創るものですから……。」
「うむ、ハハハッ! 君のような青年が親衛隊の幹部にもっと居たらなぁ……。ユダヤの件も、などと考えないでもないが、所詮は後知恵に過ぎんのだ。おっと、もう時間だ。私は帰る。では諸君、また逢おう。」
「はい、という訳で、今回のゲストはアドルフ・ヒトラー総統閣下でした。また来週!」
これは、筆者である私が、様々しらべて検証していった結果、たどり着いた結論を書いております。