鑑定したら伸びた(可能性的な)
おはよう。
前回のあらすじ、色々あって、新キャラ登場。 現在は翌日。
昨日は、迷宮から出た所で、新たな王族の登場があった。
自己紹介戴いた所では、継承権十八位、クレバーナ公女だそうだ。
あのボンクラの異母妹だそうだが、随分と出来がよさそうだったな。
ああ、迷宮が滅亡云々ってのは、大袈裟だったが、詳しくはこうだった。
「私は、とんでもない間違いをしていたようね。 この迷宮は滅ぶわ!!」
「あ、あうわうぁー!!(な、なんだってー!)」
というネタの後、一番に食いついたのは、食材買取の事務の人だった。
「公女様!? 迷宮が滅ぶとは、一体どういう事ですか!?」
「どうもこうもないわ。
私がコイツの馬鹿さ加減を見誤っていたせいで、迷宮にとんでもない化物が、野放しになっているという事よ」
「誰が馬「うるさい!!」……」
ああ、確かに難儀な化物だよね。
「化物ですと? そのようなモノ、熟練の探索者に任せれば良いのでは?」
「そう上手くいけば良いけれどね」
「どういう事でしょうか?」
面倒臭そうに溜息をつきながらも、深刻そうな表情を隠さない皇女に、のっぴきならない何かを感じたのか、役人が真摯な目で問い返した。
「確か、そこの商人が腕利きを向かわせたらしいけど、無事に帰ってくればいいわね」
「な、なんですと、儂が送り出した連中こそは、この迷宮でも五本の指に入る「無理ね」なぜ、そんな!?」
「其処のボンクラが、迷宮に置き残した人形「僕はボンクラじゃ「黙りなさい!!」ヒッ」」
「それは王位継承者にのみ与えられる、乳母にして教育係。
そして最強の剣であり盾である、ただ一体で軍の一部隊をも相手取ることが可能な、強力な護衛としても在る存在なのだけれど……。
もしその制御が外れれば、一転して最悪の化物と変わらないわ」
「では、今迷宮に居る化物というのは」
「ええ、其処のボンクラが『迷宮で置き去りにした人形は、契約が上書きされて暴走する』なんて事すら知らなかったせいね」
なるほど。
でも、教育係を兼ねてるなら、ボンクラ担当のあの人形は、その辺を指摘しなかったんだろうか?
「ああ、言いたい事は判るわ。
なぜ人形から、そんな事すら教えられていなかったのか? ってことよね」
「僕はそんな事、一言も教えられてないぞ」
周囲の連中が考えた事を、すぐさま悟って答えを帰す。
さすがの公女様はモノが違った。
「簡単よ。 王位継承者は人形に対しての命令権があるわ。
乳母であり教育係でもある人形を、如何様に扱うかも、継承権を持つ者としての試しなの。
そして其処のボンクラは、そんな簡単で大事なことを、聞けなかったんじゃないわ。
聞かなかったのよ。
どうせ何か注意されたのを根に持って、教育係でもある相手の言葉を封じて、いい気になっていたのよ。
流石の私も、ここまで馬鹿だとは思わなかったわ」
頭痛でもするのか、こめかみに手をやりながら、公女が言葉を続ける。
「このボンクラとは、年のせいでセットで扱われることが多いから、いつもは気をつけてるのだけど。
今回は、船が遅れてしまったのよ。
それでも、充分以上の護衛と助言者付きで、ただの接待に顔を出すだけならと、軽く考えていたのだけど……。
たった数日、そうよ、数日で、王国建国以来、数人しか居ないような失態、それも大惨事を起こすなんて!!」
「だから、なんとかする為に、軍の派遣を父さまにお願いして!!」
ボンクラ公子が勢い込んで、反論するが。
「例え好意的であったとしても、一角の領主の治める土地に軍を進める理由が……王族の失態なんて事が罷り通る訳がないでしょう!!」
そんな事も判らないのかと、両眉の描く角度を鋭角にしながら、公女が雷を落とす。
まあ、ご尤もだわな。
そんな公女の後ろに控えた、帯剣した侍女人形が、公女の頭をポンポンと撫でながら、オーバーヒート気味の公女の回転数を、宥めて居たのが印象的だった。
ん? この公女って、ボンクラよりチョイ年長に見えるが、その辺はこの時期の女子が成長早いとかと考えるとして、ボンクラが十歳進めて十五歳として……おいおい、とんでもない天才なんじゃ?
まあ、そんな事を一通りやって、その後は内々で、一時迷宮を暫定的に立入禁止にしたり、その賠償をどうこうやら、解決に向けての方策等が話し合われたようだが、俺にはその辺に係る義理も権利も無いから、大人しく家に帰ってたので詳しくは知らん。
ともかく、今は迷宮が使えないということで、金稼ぎも経験値稼ぎも出来無い。
となれば、事態が終息するまで動けないとして、先の事も考えておかないといけない。
どれくらい長引くかなんて判ったもんじゃないわけだし、それに魔力抜き攻撃の対処も、考えておかないとなぁ。
いくらなんでも、一撃ダウンはマズすぎる。
「うーぅーぅー」
どうしたらよかんべー。
ベッドにゴロゴロと転がりつつ、意味もなく迷宮マスターのルーンを唱える。
そうすると、手の中で魔力が凝り、小さな石となって、手の中に収まった。
この作品に限っては、行動を繰り返すことがレベルアップになる。
とはいえ、ファイアボールだのと言う、はた迷惑な攻撃も、なんかエフェクトの掛かるシールド系も使いづらいので、このように魔力の石を作ってたりする。
これは最終アイテムに合成する為の代物を生み出す呪文だが、何故か幾らでも作り出せる。
重さがなく、何故かメイデン・コンセプトのアイテム欄にスタックできるので、暇な時にチョイチョイ作っていたりするのだが。
あれ?
アイテム欄に入るなら、なにやらの部品になるのか?
でも、人形関連のスキルには、反応しないっぽいんだが……出自的には、アイテムの電池的というか部品的というか、そういう代物ではあるのだが。
ソーサリーのロッド・オブ・フレイム辺りに付けられそうな。
「タイチ様、それはなんですの?」
リズリットさんが、手の中の石を見つめて、不思議そうな顔をしている。
「うぉー・あぅ・ぅあー、お、いぃ」
「流石はタイチ様ですわね!!
そんな石のことすらご存知ですのね。
私では、せいぜい店で鑑定しては、同じ値段で売り飛ばすしかない所ですわ」
ん? 未鑑定?
もしかして、現状って未鑑定なのか? 名前知ってるのに?
この世界としての扱いというか、名前は違うのか?
「ぅーう」
鑑定してみれば判るか……取ってて良かった、ビショップさまさま。
――鑑定に失敗しました。
なんだと? 鑑定済みではないということは、鑑定されてない扱いなんだな。
――鑑定に失敗しました。
――鑑定に失敗しました。
――鑑定に失敗しました。
――鑑定に失敗しました。
いい加減にしろよというか、難易度高すぎだろ。
呪いのアイテムじゃない筈だけど、だんだん怖くなってきたぞ。
――鑑定結果『賢者の石』
おいいいいい!!
いやいや、そんな大した代物なのか?
原作じゃ、最終アイテムの謎部品っていう役割の割に、道案内がわりの置き石とかで、目印代わりにされてた、不憫な代物だったんだが。
あ、鑑定後なら、スキルが反応する……うん、基本的には、名前の割に素材のランクアップアイテムでしかないな。
いや、充分に凄い代物ではあるのか、とは言えスキル上がらんと扱えないが。
他には、内包魔力の消費型、似非魔法武器やらが作れる……というか、此方が本来の使い方だろうに、あとはアクセにしての使い捨て外付けマジックポイントね……て、おぃいいい!! さっきの問題が一応解決すんじゃねえか!!
まあ、本当に一時凌ぎでしかない上に、魔力奪われれば相手が回復して、魔術攻撃してくるのに違いがないというか、魔力を奪う対象が増えて、結局は攻撃回数増えるとか考えると、微妙を通り過ぎる感じでしかないが。
とりあえずは、準備しておいても構わないか。
いつ迷宮の解禁が有るかもだし、そうなればイレギュラーで人形にぶち当たって、必要になるかも判らんしな。
名前:ジャン・ポール・タイチ
所持金:363832
召喚用ポイント:352(ドラゴンズ・ハート サポートナイツ召喚用)
所持ポイント:67553
(迷宮マスター)
戦士レベル0
忍者レベル0
僧侶レベル3
魔術師レベル3
ライフ=12
マナ =54
(ドラゴンズ・ハート)
総合レベル:4
HP :476
スタミナ :600
物理攻撃力:66
物理防御力:69
魔法攻撃力:92
魔法防御力:89
(ソーサリー)
ビショップ レベル4
HP=16
属性:悪
AC=9
力(STRENGTH) :8
知恵(INTELLIGENCE) :14
信仰心(PIETY) :14
生命力(VITALITY) :13
素早さ(AGILITY) :10
運(LUCK) :10
5/1/0/0/0/0/0 1/0/0/0/0/0/0
(メイズ・シージ)
総合レベル7
強靭 7+4 ライフへ x20
敏捷 7+4 ライフへ x15 マナへ x5
知力 7+33 マナへ x20
ライフ 385/220+165=385
マナ 855/800+55=855
(メイデン・コンセプト)
術士レベル6
技師レベル5
魔力:55/55 各レベルx5 MAX99
体力:60/60 最大レベルx10 MAX99
疲労:10%/100%
-----------------------------
スキル:基本
無限財布
両替
スキル:パズルゲー
脳内遊戯
ポイント変換
スキル:(迷宮マスター)
魔術
薬品作成
投擲
スキル:(ドラゴンズ・ハート)
召喚用ポイント変換
専属召喚『レイン』
特殊契約召喚『テンデルステン』
特殊契約召喚『ディスティニー』
以下、ジョブレベルごとにスキル及びアビリティが開放されます。
戦士レベル:0
闘士レベル:0
斥候レベル:0
弓兵レベル:0
術士レベル:3 ジョブレベル3で使用可能な呪文使用。 通常攻撃では魔力弾を放ちます。
導師レベル:0
影兵レベル:0
術騎士レベル:0
魔弓兵レベル:0
スキル:(ソーサリー)
ディスペル:(レベル依存)
鑑定 :(レベル依存)
魔術師呪文:2レベル
僧侶呪文 :1レベル
スキル:(メイズ・シージ)
近接攻撃:1(0) 強靭度へ レベルx3 敏捷度へ レベルx1
遠隔攻撃:1(0) 敏捷度へ レベルx3 強靭度へ レベルx1
戦闘魔術:7(58) 知性へ レベルx3
自然魔術:4(30) 知性へ レベルx3
スキル:(メイデン・コンセプト)
機械補修(5) 魔力2ポイント レベル分のダメージを若干回復させる。
魔力注入(5) 魔力3ポイント レベル分の魔力を注入する。
疲労回復(3) 魔力5ポイント レベル難易度の素材フレームの耐久疲労を回復する。
錬金技術(4) 魔力5ポイント~ 難易度レベルの素材部品の改造交換が可能。
素体組上(3) 魔力15ポイント~ レベル難易度以下の素材フレームで人形を組み上げられる。
コア増設(2) 魔力10ポイント~ レベル難易度以下の出力のコアを増設できる。
装備製造(2) 魔力15ポイント~ レベル難易度以下の装備品を製造可能。
装備:短杖 近接攻撃力3(+66) 魔法攻撃力30(+92)(スキル消費魔力減少1)
:布の服 防御力1(+69) 魔法防御力0(+89)(AC-1)
6582/9680




