第1話主人公はモブ!?
ここは、クリオネスト王国
今、王国は危機的状況だった
「おい!どうすんだよこれ」
「どうしようもできない」
「はぁ!?」
「キース、今の僕たちには強すぎる」
「じゃあ……逃げよ!ねぇ、ウィル」
「僕は、逃げられるとは思わないけど」
「メル待て!マジかよ
こんなやつ置いてくわけ?」
「だって、勝てないもん!」
「あのぉ」
「しょうがないわ、もっと強くならないと」
「ハルネ、お前らがそこまで言うなら」
「よし!逃げよ」
「あの、ちょっと」
全然気づいてくれない
この人たちはきっと勇者だろう
僕が何故、ここにいるのか
納得した状態で
こんな危険な場所にいるわけじゃない
僕は、来たくなかった
でも、王様に言われて
だから、仕方なくきた
はぁ、あの時の会話何度思い出しても
納得はできないよ
「お主にはキース達を
サポートしてもらいたいのじゃ」
「ぼ、僕がですか?」
「そうじゃ」
「なんの力もない僕が?」
「そうじゃ」
こんな会話をして半日が過ぎた
あの後王様そうじゃしか言わなかったし
そのまま、連れられて
この森に放置ですか……
そして、目の前には負けそうな勇者がいるし
敵強すぎるし、何より
見た目が怖すぎる!
なんなのこいつどんな見た目してるの
魚と、馬みたいな見た目で
猛獣の牙をついででつけた感じ
雑だし!なのに、怖いよ!
なんで、ちゃんと怖いの
て、あれ?なんか目の前に……
僕死ぬのかな、こんなところで?
嫌だよ!嫌!
僕が目を逸らした時
剣を振る音が聞こえた
恐る恐る見ると
さっきの勇者がいた
そして、すっごい僕を睨んでる……
あ、ほんとにここで死ぬんだ
勇者に殺されるんだ
僕は魔王かなんかだっけ?
でも、これゲームだもんね
モブの僕が死んでも平気だもんね
ほっほっほそうじゃ
これはゲームの中の話じゃ
あ、王様次は主人公にでも
生まれ変わらせてください
お主は何を言っておるんじゃ
この話はお前が主人公だぞ
そうなんですね……え?
僕が主人公?はい!?
これはゲームのモブが主人公の話じゃ
これからどんなことになるんじゃろうな
それでは、「モブが主人公の話」を
お楽しみくださいほっほっほ
さっきのはなんだったんだ
さらに状況をつかめなくなった
勇者たちもそうみたいだ
僕を睨んだ勇者も困惑している
勇者たちは一斉に僕を見ている
怖い…ものすごく怖い
「あのぉ」
「お前は誰だ」
「えっと、あなた方のサポート
をしに来ました」
「あら、そんなこと聞いてないわ」
「あたいも聞いてないよ」
「僕もない」
誰も聞いてなかったみたいだ
そりゃ睨まれるわけだ
こんなモブがいきなり現れて
邪魔をしたんだ
死にかけてた人たちだけど
そもそも、僕がいなかったらこの人たち
死んでた?僕も死んでたし
ほんとに危ないところじゃん!
あの王様仕事出来ないの!?
そんなことを考えている僕に
キースだと思う人が僕に剣を向けた
「お前のサポートなどいらない
斬られたくなければ去れ」
僕はキースのあからさまにお前には無理だと
そんな顔や言い方にイラッとした
「僕は王様に言われたんです!
なのであなた方に拒否権はありません」
それは、僕もなんだけどねぇ
でも、確かに拒否権がないのは事実
王様は絶対だから
どんなに仕事が出来なくても
僕の言葉を聞くとキースは舌打ちをした
納得をしてないらしい
僕も同じだ、できるなら来たくはなかった
「仕方ない、お前の名前は」
名前を聞かれたから普通にモブですと言ったら
何故か怒られた
「名前を聞いているんだ!」
もう一度言われこの人は
勘違いをしていると気づいた
だから僕は
「モブのモブです」
「はぁ?何をふざけたこと言ってる!」
「じゃあ、モブのもぶです」
「じゃあってなんだよじゃあって
てか、ひらがなにしたって音一緒じゃねぇか」
このままだと名前を言うだけで一日が経ちそうだった
王様との会話を半日もしてたし
そのうえ、僕の名前のことでトラブル
なんか、めんどくさくなってきた
「名前もモブです」
「ややこしい名前だな」
「そう?僕はいいと思うけど」
「お前、マジか」
1人だけ名前を褒めてくれた
きっとウィルだろう
もう、この人だけサポートしたい
そう思ったがすぐに諦めた
そんな願い叶わない
この人たちは4人でパーティなのだから
それに、きっとウィルさんだけサポートしたら
僕が殺される
「おい!さっきから呼んでるだろ」
「は、はい!」
僕を呼ぶ声に全く気づかなかった
びっくりして固まっていると
「お前、料理出来るのか?」
「え?」
何を言われるのかと思えば
でも、なぜ料理なんだ?
他にもっとあるだろ力は使えるのか
回復は出来るのか
知識はあるのかなどあるだろうに
なぜ料理なんだ?確かに大切だけど
どんなに考えても分からない
なら、勇気を出して聞いてみよう
「な、何故料理なんですか?」
「そんなの決まってるだろ、俺たち料理出来ね
ぇから」
は?はぁぁ?そんなとこかい!
そもそも、今まで何食ってきたの?
ゲテモノ料理でも作ってたわけ?
なんかよくある食欲失せるような色の料理
「今、ゲテモノばかり食べてきたのかと思った
か?」
「え、」
どうして、わかったんだ?
声に出てた?いや、そんなわけない
なら、顔に出てた?
「よく言われるんだよ、全員料理出来ねぇのに
よく生きてんなって」
そりゃ、そうだよ
「でも、ゲテモノ料理食べれるならまだマシだ
よ俺らゲテモノすら作れねぇからな」
「あたしたちどの食材に毒があるのかも
知らないからねぇ」
ほんとに、よく生きてな
ゲテモノすら作れない
何食ってきたん?この人たち
「僕たちが食べてたものってほとんど毒が入っ
た 食材ばかりだったね」
「えぇ、毎回回復させるのも大変でしたわ」
「ハルネ、いつもあたしたちを回復
してくれてありがとう!」
「お前が1番ダメージ食らってたからな」
ハルネさんがいて良かったね
いやいや違うから
そんな、回復魔法でいけるもんなの?
だったら、僕のサポートいらなくね
てか、さっきの怪物も倒せたやろ
「回復魔法が得意なんですね」
「えぇ、そうよ」
「なら、何故さっき使わなかったのですか?」
「魔力が切れてしまったの」
「そうなんですねぇ」
「魔力がある時はモブくんも
回復してあげるわ」
「あ、ありがとうございます……」
絶対飯の時のやろ、今日も毒食ったんか?
マジかぁ、やばいパーティのサポート任されたな
ほんとにこの人たち生きていけるのか?
「で、どうなんだ?料理出来るのか」
「は、はい一応」
「採用」
はや!てか、そんなんでいいんかい
採用理由、料理出来る
おかしすぎるだろ!
「あはは、君って表情豊かだね面白い
これからよろしく」
「あたしトラブルメーカーだから頑張って!
今回のバトルもあたしが発端なんだ。
よろしく!」
「私よく夜中に調薬してるからそこは大目に
見てくれたら嬉しいわ。
これからよろしくね」
「こんなパーティだけどこれからよろしくな
ちなみに、俺はよく迷子になるから
探してくれよ」
こ、こんな人達とこれから
冒険しなきゃいけないわけ?!
後から聞いた話だと僕が
サポート役になったのは
王様の気まぐれだったそう
そんな理由でダメダメな人が集まった
パーティのサポートをすることになった僕
今すぐに、元の生活に戻りたいと思う反面
ちょっと楽しみな僕もいた
ほっほっほ、これからモブのドタバタで楽しい
新たな生活が始まるのじゃ
「お!食材だー!」
「え?どこどこ!」
「こんどは何があるかなぁ」
「うふふ、楽しみね」
あ、行っちゃった騒がしい人達だな
ちなみに、あれは毒があるみたいじゃな
やっぱりこの人たち嫌だぁ!
モブが主人公の話を読んでいただきありがとうございます。今回は今までちゃんと書いてこなかった
コメディです。ほぼ初めてなのでおかしいところもあるかもしれませんが、頑張って私の知恵を振り絞り面白くしているので応援してください!
もし、少しでも笑って頂けたら嬉しいです!