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異世界で少女とまったりするために頑張る  作者: レモン彗星
第1章…迷宮都市での基盤づくり
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62.魔法と洋服…マジックバッグの中身

ふぅ~……。

朝からどえらく体力を使ってしまった……。


こっちに来てまだ五日目だけど、あまりにもイベントが起きるわ、毎日徹夜してるようなもんで満足な睡眠は取れてないわで……ふわぁ~ぁ………眠い……。


どうせ今日は休みだし、もう少し寝ててもいいんだけど……んにゅ~……。


とりあえず、昨日の件でまた試したいことができたから、それをやってからかなぁ……。


そうして俺は今日も中庭で、日課のラジオ体操と柔軟、ストレッチを済ませ、魔法の研究に移る。


昨日、俺は初めて攻撃魔法を使用した。


さすがに屋内や中庭なんざで、そんな危険なものをぶっ放すほど俺はとんちきではない。

大体テニスボールやピンポン玉ぐらいの大きさの魔力球を生み出して、どの程度自由に動くのか、とか、同時に生み出したり動かしたりして、属性ごとに違いはあるのか、などなど試しているぐらいだった。


そこで適性の重要さを知ったわけだが……。


そして、今日俺が試したいのは、どの程度魔法は形を変えられるのか、だ。


昨日唱えた「バウンディングボルト」。

前の世界で好きだったゲームの技…というか波動砲…とにかくそれを思い浮かべ発動させたわけだが、本来はあんな強力なものではない。


いや、威力は申し分ないし、ザコ貫通やホーミングだって付いてるのだが……あんな跳ねまわって後ろの敵にまで飛んでくほどの追尾性能ではなかった。


…なかったはずだ。

あ、でも待って、駄目だ。

しばらくやってないからうろ覚えだ。


そもそも貫通だったっけ?

あっれ?なんか違う気がしてきた。


デビルウェーブがエグイのは覚えてんだけどなぁ……。

あとポーズ開いてL2長押しで、ってのも覚えて…あれ?

上下の後、最初右だっけ?左だっけ?

…いや違ぇや、左、右、上、下、右、左、上、下だったはず……。


…………まぁとにかく!

本来はあんな性能ではないのだ!


でも昨日はイケた。

ということは…魔法は自分である程度カスタマイズすることが出来るはずだ。


そこで俺は、とりあえず自分が知ってる雷系統の技を思い浮かべてみる。


……ふむ…思ったより多いかも。

ほとんどゲームだけど、それだけでもかなりいけるぞ。


まずは…ふ〜む……ゾンデ系…ゾンデ系はなぁ……ほとんど使ったことないんだよなぁ……。

殴った方が早いんだよなぁ……。


次、勇者なぁ…かっこいいよなぁ……。

でも後半ほとんどスラやらブレやら覇王斬やらのが多かったなぁ……。

殴った方が早いんだよなぁ……。


どうでもいいがトリプルブルーメタルが大好き。


あとは…う〜ん……コンジャクション…は…リアルでやるもんじゃねぇよなぁ……。

着いて来れるか…?

いけません。


次、ボルトガンはいけそう……よく使ってたし。

でも一番使ったのはゼクスアールガン。

分かるあなたはストーム1。


…マスパって雷だっけ?

レールガンは言わずもがなだけど……。


待てよ?

黄色いだけなら黄エコ弾があるな……。

これなら黄色い魔力弾だから、雷属性に耐性を持つやつにも聞くだろう。多分。


あとは…あ、脇トロンは王子と半身にならなきゃ大ごとにはなんないから採用かな。

一番好きなのは暗黒竜のエルファイアーとスターライトだけど。

分かるやつおるんか。


十万ボルトは…まんまやな。

あ、でもかみなりパンチはいいかもしんない。

キバは…使う場所あるんだろうか……。


いや、そもそも……。

攻撃魔法…使う……?


……まぁ…昨日みたいなこともあるし、使えないよりは使えた方がいいよな、うん。


そういえば、昨日ダニエルさんにもらったマジックバッグの中に「雷魔法の入門書」が入ってるって書いてあったな……。


ちょっと読んでみるか。

ついでにまだ朝ご飯まで時間あるし、マジックバッグの中身も全部調べてみよう。

もしかしたら変なの入ってるかもしれないし。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


部屋に戻ってマジックバッグの中身を全部出してみた。


といっても、ある程度は知っているので、まずは(くだん)の魔導書を、次に「救壁の護符」を。

あ、あとダニエルさんの手紙を、そして最後にお金をずざぁー。

やっちゃったぜ。


お金を集めながら数えた結果、なんと銀貨が160枚も入っていた。


えーと…?

確か銀貨1枚千円だから……。


えー…10枚で1万、それが16セットだから…16万か。


……16万っ!!?

入れすぎだろダニエルさん!!

新卒の初任給ぐらいあんぞっ!?


ひえぇ~……文無しから一気に小金持ちに……。

マジかぁ……そっかぁ……。


はぁ~…ビビったぁ……。

とりあえず他に何か入ってないか調べるか……。


そ~れ、全部出ろぉ~。


パササ……。


ん…やっぱなんかあったな……。

あ、地図。忘れてた。

こっちは…服?


あ、これって……!


「フード付きのパーカー!それにスカートにソックス…下着までっ!?」


しかも今持ってるやつとサイズが同じぐらいだ……!

怖っ!

隠密ギルドの情報収集力こぅわっ!!


んー…でも……こういうラフな服なかったからなぁ……。


初日に着てたワンピースと、半そで半ズボンのわんぱくスタイルもラフではあるんだけど……ワンピースはいいとして、半そで短パンはラフすぎる気がする。


ゴスロリは…かわいいんだけどなんだかちょっと気恥ずかしい……。

あ、でもフルールさんとメリーちゃんの服にゴシック系あるから、お揃いコーデで出かけるのもいいかもしれない。

お揃い…メリーちゃん喜ぶかなぁ…?


ま、兎にも角にも、普段使いの服が増えたのは嬉しいな。


初日にワンピースと半そで短パンを洗濯機にシュートしちゃったから、二日目はゴスロリだったし、洗濯機回すの忘れたから、三日目も同じ服を着ていた。


四日目の昨日は寮からギルドの服を着ていったから、そもそももらった服を着てないんだよね。


そういうわけだから、本当に嬉しい。

…さっそく着てみようかな……?


俺は今着ているワンピースを脱ぎ、もらった服に袖を通す。


そして部屋にある姿見で確認。


「おぉ……可愛い……!」


灰色のパーカーに黒の…ギンガムだっけ…?チェックのスカート。

そしてさらに黒いニーソ!


地味っ!

でもマグ自身が美少女だから映えるっ!

かわいいっ!


絶対領域が眩しい!

ひじょーに良き!!


下着は逆にキュート系だった。

ピンクドットのキャミソールと、同じ柄のパンツ。


子供らしくてなんだか安心した。

黒とか赤とかじゃなくて安心した。

いや、可愛いんだけどね?


まぁ、わざわざ下着を替えはしなかったけどね。


それは置いといて……俺は鏡の前でくるんと一回転してみる。


スカートがフワッとするが、中が見えるほどではない。

うん、これなら大丈夫そうかな?


うーん…こうなると髪留めや靴も欲しいなぁ……。


というかこの服、俺は落ち着くけど、マグはどうなんだろう?

地味って言うかな?


う~ん……マグの髪の色がきれいな黄色だから、暖色系より寒色系の方がしっくりくるんだよなぁ……。


隔月(かくげつ)発売の萌え雑誌の愛読者だったから、こういうのいけると思ってたんだけど……。

駄目だ…分からん……。


おしゃれが分からん……!

よく考えたらあの雑誌、普通の服そんな載ってねぇや。

肌色やチラリズムの方が多いや。


くっ……!

萌えとエロスの違いとか言っといて、自分もよく分かっていなかったなんて……!!


俺に……萌えを語る資格は無い……!!


(…ふわぁぅ……コウスケさん…おはようございます……)

(ん……おぉ…マグ…おはよう……)


俺が落ち込んでるとマグが目覚めたようで、彼女とあいさつを交わす。


(…?コウスケさん、どうしたんですか……?)

(んにゃ…ちょっと…自分の未熟さに嘆いてた……)

(?…あれ?こんな服持ってましたっけ?)

(あぁ、これは昨日ダニエルさんに貰ったマジックバッグに入ってたんだよ)

(へぇ~!服まで入ってたんですね!んー…でも、なんか暗い色ばかりですね……)


言われた。


(どっちかというと俺に合わせてくれたのかもね。ダニエルさんが選んだかは分からないけど)

(あっ、そうですね。確かに)


というか、出会って翌日でこんないろいろ用意するなんて……。

こんなに貰うとさすがに申し訳ないぞ……。


お礼を言いに行こうかな……あ。

お礼といえば……


(そういや、まだモーリッツさんにお礼を言ってないや)

(そっか。前に訪ねたときはいなかったんですよね)


そうそう。

そればかりか、ハルキと店番の青年が口喧嘩(くちげんか)始めて大変だったんだよな。


(うん、今日はモーリッツさんのところに行ってみよっか。ついでにローズさんのところにも寄ろう)

(ローズさん?何か欲しいものでもあるんですか?)

(髪留めとか靴とか見たいんだよね。ダニエルさんに貰ったお金もあるし)

(そういえば入ってるって言ってましたね。いくら入ってたんですか?)

(16万)

(へっ!!?)


やっぱり多いよねぇ。


ユーリさんとの約束もあるし、まずはダニエルさんのところに行ってからにしよっと。


そう考えながら、俺はマジックバッグから取り出したものを戻す作業を始めた。

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― 新着の感想 ―
[一言] ゾンデ…珍しくアークスさんがいらっしゃいますね… 私はメギド系列が好きです。
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