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異世界で少女とまったりするために頑張る  作者: レモン彗星
第5章…魔術コンクール
369/435

362.サキュバスっ娘と再確認…と地獄形成

さてさて。

疲労困憊ではあるもののなんとか2人の発情期を治められたので、引き続き仕事と魔法の練習に精を出す。


が、やることは大して変わらないので残念ながらカット。


そして数日後。


チェルシー「ただいまー!」

コウスケ「おぉチェルシーぐぇっ!」


チェルシーが回復し冒険者ギルドに現れた。

ついでに俺に飛び込んできた。


リオ「すっかり良くなったみたいだな」

チェルシー「うん!お見舞いありがとね~♪」

パメラ「私のときにも来てくれたんだからそれぐらい当然だよ~」

ショコラ「今度はチェルシーも一緒にお泊りしようね!」

チェルシー「うん!楽しみにしてるね~♪」


キャッキャッと楽しそうにみんなとお喋りしたチェルシーはララさんやリンゼさんたち他の職員にもあいさつをしに行った。


少し経ったあと、あいさつ回りを終えたらしいチェルシーが俺を呼んだ。


チェルシー「マギーちゃ~ん。こっちちょっと手伝ってもらってもい~い?」

コウスケ「ん、いいよ~」

チェルシー「ありがと~」

リオ「オレらも手伝うか?」

チェルシー「ううん。1人でだいじょ~ぶ~」

リオ「わかった」

コウスケ「じゃあちょっと行ってくるね」

ショコラ「うん!」

パメラ「がんばってね~♪」


見送る子どもたちに軽く手を振って答えてからチェルシーの方へ向かう。

と、後ろからなにやらひそひそ声が。


パメラ「も~、ダメだよリオ。チェルシーは元気になって最初の日なんだから」

ショコラ「みんなみたいにこっそりマグに甘えたいんだよ~。だから邪魔しちゃダメだよ?」

リオ「えっ…あっ、そ、そうか……」


そうかなぁ……?


マグ(まぁそれでしょうねぇ)


それなのかぁ……。

まぁ今までの傾向的にそうだろうとは思ってはいたけどさ。


というかみんなみたいにって言ったねショコラちゃん?

今までのばっちりバレとったのね……。

…目合ったことあるしそりゃバレとるか。


チェルシー「くすくす♪マギーちゃんに甘えるのも確かにあるけど、それだけじゃないんだよ~って言ってあげよっか?」

コウスケ「なんか拗れそうだからやめて。それで、その用って?」

チェルシー「うん。お見舞いのときにもこっそり教えてくれたけど、改めてもうちょっと詳しく知りたいなって思ってさ。2人の発情期の事」

コウスケ「あぁ、なるほど」


チェルシーのお見舞いはみんなで行っていたから、こっそり教えられるタイミングが少なかったせいでとりあえず成功したってことくらいしか伝えられてないんだっけ。


コウスケ「それじゃあどこから知りたい?」

チェルシー「えっとね~……」


俺はしばらくの間チェルシーの質問に答えていった。


チェルシー「そっか。パメラちゃんは覚えてるタイプだったんだ」

コウスケ「そうなの。だからもし今後どっかで相談とかされたら…」

チェルシー「うん。ちゃんと乗ってあげるよ」

コウスケ「助かるよ。チェルシーとモニカちゃんのことは教えてあるから、私に何か言いにくいこととかあったらそっちに行くかもしれないしね」

チェルシー「まぁそうだろうね~。マギーちゃんは2人のパートナーになってるけど、だからこそ聞きづらいことはあるだろうからね~」

コウスケ「ちょっと寂しくはあるけどねぇ」

チェルシー「ふふふ♪まぁまぁ。これは仕方ないよ~♪」


確かに俺に聞かれてもテンパる自信はあるが、聞かれないなら聞かれないで寂しいという複雑マインド。


まぁでも、こういうときに他に相談できる相手がいるのはほんとありがたい。

なんだかんだ俺もチェルシーにお世話になってるしな。


チェルシー「でも聞けば聞くほど、そのときに手伝えなかったのが申し訳なくなるよぉ」

コウスケ「それこそしょうがないことでしょ?」

チェルシー「そうだけどさ~……なんでわざわざ被っちゃったかな~?」

コウスケ「それはまぁ確かにちょっと思ったけど……」

マグ(キレイに発情期に入るところでなっちゃってましたもんね……)


もしもチェルシーの復帰を待っていればあの子たちはまだムズムズしたままで、しかもそれが上手く処置できていないと日を追うごとに強まっていくという状況だったわけで、今ごろ2人は家で療養していることになっていただろう。


……それかそれより早くに俺を襲っていたか、かなぁ……。

モニカちゃんの様子を見る限り全然あり得そうなのがなんとも……。

今後もしっかり相手してあげよう……。


チェルシー「あはは…ごめんねぇ……」

コウスケ「あ~いやいや…チェルシーが謝ることじゃないって。自分の体のこととはいえどうしようもないことなんだしさ」

チェルシー「ありがと~。や~でも、すっかりこっち側だね~…()()()()♪」

コウスケ「まぁ……なんだかんだもう4ヵ月だからねぇ……」

チェルシー「あ~そっか……もうそんなかぁ……」

マグ(長いような短いような……って毎月言ってる気がしますねぇ……)

コウスケ(そうだねぇ……)


その振り返ったであろう日から今日まで大体1ヵ月間。

その間もいろいろあったなぁ……ほんと……。


チェルシー「ねっ、マギーちゃん」

コウスケ「うん?」

チェルシー「その、さ……ずっと見てたし、一緒にいたから分かってるつもりではあるんだけど…一応聞かせて……?」

コウスケ「うん……?」

チェルシー「えっとね?…今、楽しい……?」

コウスケ「そりゃあ……」


と、言いかけて気付いた。

これは俺じゃなくてマーガレット本人への質問だ。


コウスケ(マグ)

マグ(はい)


どうやらマグも気付いていたようで、互いに名前を呼んだだけでスムーズに交代した。


マグ「チェルシー」

チェルシー「うん」

マグ「大丈夫…私、今とっても楽しいよ♪」

チェルシー「…えへ…♪よかった♪」


そう言って照れくさそうに笑うチェルシーと、それを微笑ましく見つめるマグ。

しばらくそうしていたが、チェルシーが耐え切れなくなったのか手をポンっと叩いて言った。


チェルシー「そ、そうだ!あんまり長い間離れるわけにはいかないしそろそろ戻らないと!ねっ?」

マグ「うん、そうだね。あっ、それじゃあ……はい♪」

チェルシー「へっ?」

コウスケ(?)


話を切りあげたチェルシーに賛同しながらも、マグはおもむろに彼女に向けて手を広げた。

まるでハグ待ちでもしているかのようなポーズに困惑するチェルシーに対して、マグはしれっとこう告げた。


マグ「甘えないの?」

チェルシー「えぇっ!?」

コウスケ(おぉっ?)


珍しい。

マグが甘やかすのを俺に頼まずに自分でやるとは。


マグ「コウスケさんやハルキさんほどじゃないけど、私だって結構自信あるんだよ?だからね?おいでおいで?」

チェルシー「えっ、で、でもぉ……///」


さらに珍しい……。

チェルシーが恥ずかしそうにもじもじしているとは……。

俺たちのグループ内でセクシャルを担当しているのに……!(今決めた)


マグ「ダメ?」

チェルシー「あぅあぅ……えと…イヤってわけじゃないんだけどぉ……!」

マグ「けど?」

チェルシー「ど、同年代とはいえさすがに自分よりも小さい子に甘えるのは……!」


ほぉん?

ことあるごとに俺を甘やかそうとみんなを焚きつけたりからかったりしている子のセリフとは思えないな?

いつも俺がどういう気持ちで受けているかが分かるチャンスですよ~チェルシーさん?


マグ「え~?いつも甘えてるでしょ~?」

チェルシー「えっ!?あっ、いや、それはマギーちゃんだけどマギーちゃんじゃないから……!」

マグ「も~……こうなったらこっちから行っちゃうもんね♪」

チェルシー「ひょえっ!?」


あわあわとどうにか乗り切ろうとしたチェルシーだったが、残念ながらマグの我慢が先に限界を迎えたため、ガバっとあっさり捕獲されてしまった。


マグ「んふ~♪チェルシーあったか~い♪」

チェルシー「そ、それはマギーちゃんが急に抱きつくからぁ……!」

マグ「え~?いつものことでしょ~?」

チェルシー「そ、そうだけどそうじゃないしぃ……///」


哀れチェルシー。

イタズラモードに入ったマグは満足するまで止まらないぞ。

というわけでファイト♪


マグ「……ねっ、チェルシー」

チェルシー「あぅ~……な、なぁにぃ……?」

マグ「…これからもよろしくね」

チェルシー「!」


おや、風向きが変わった。


チェルシー「…うん。こちらこそよろしくね、マギーちゃん♪」

マグ「ん…♪」


今の今までマグにやられっぱなしだったチェルシーだったが、マグの突然のデレにはしっかりと返してくれて、これにマグも満足そうに抱擁を強くする。


う~ん…美しき友情……。


マグ「って、えへへ…♪なんか、前もやったよねこれ……♪」

チェルシー「うん。でも…やっぱり言葉にしてくれると安心するよ~♪」

マグ「うん、私も♪」


そう言って互いに微笑み合う2人。

少しして、マグはチェルシーの手を取って言う。


マグ「それじゃあそろそろいこっか?」

チェルシー「うん♪」


そうして2人は手を繋いでみんなのところに戻っていった。


チェルシーもパメラちゃんに負けず劣らず心配性だからな。

定期的に確認しないと不安になるんだろう。


初対面でやらかしたし。

もう許されてはいるんだけどね。

本人的にはトラウマだろうからなぁ。

ちょくちょく確認しちゃうのも仕方ない。


それにそのたびに絆が深まっているからな。

こちら的にも結構ありがたい行為かもしれない。


ショコラ「あー!手繋いでるー!」

パメラ「え~?手繋いで帰ってくるなんてどんな仕事してたの~?(にやにや)」

チェルシー「うぇぇっ!?そ、それはそのぅ……」

リオ「お前ら……さっき邪魔しないようにって話はどうしたんだよ……?」

パメラ「邪魔はしてないよ?ただの疑問だよ~。ねぇ?」

ショコラ「ね~♪」

チェルシー「はわわ……」


……でも手繋いで戻ったのは失敗だったんじゃねぇかなぁと思わざるを得ないかなぁ……。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


シエル「うむむむむ……」


その日のお昼。

久しぶりにみんなで食事が取れると喜び勇んで白兎亭に集合した俺たちだったが、注文を済ませた後、何やらシエルが難しい顔をし始めた。


サフィール「どうされたのですかシエルさん?」

パメラ「やっぱりイチゴのケーキの方がよかった?」

チェルシー「すごい悩んでたブドウにしてたもんね」

シエル「違うわよ…たしかにそれも悩んだけど、それとはまた別よ」

リオ「じゃあどうしたんだ?」

メリー「……まほうのれんしゅうがちょっとたいへんになってきたんだって」

コウスケ「ふむ?」


シエルが弱音とはまた珍しい。


コウスケ(でもずっと練習ばっかじゃそうもなるか)

マグ(結構体力使いますしねぇ)


シエル「あっ、大変って言っても、練習が嫌ってわけじゃなくてね?ただちょっと…伸び悩んでるっていうか……」

コウスケ・マグ「(あ~、なるほど)」


それは確かに大変だ。


モニカ「練習しても上手になってる実感が湧かなくなったってこと?」

シエル「そうなの……新しい魔法を覚えたり、魔法の操作が上手くなったりしてる間はすっごく楽しかったし、がんばる気力が湧き続けてたんだけど……」

チェルシー「それが無くなっちゃったらたしかにつまらないね~」

ショコラ「楽しくないんじゃ続かないしね~」

シエル「そうなのよ~……」


ぐで~っと机に倒れ込んだシエルは、そのままの状態で話を続ける。


シエル「がんばらなきゃがんばらなきゃ~って思ってやってきたんだけど、さすがにキツくなってきちゃって……」

パメラ「あ~……がんばらなきゃ~って考えるほどダメになってくよね~」

シエル「そうなのよねぇ……」

コウスケ・リオ「「あぁ……分かるなぁ……」」


シエルの言葉に共感する声が上がってきて、段々俺たちにも突き刺さり始めた。


コウスケ「なんだろうねぇ……無理やり奮い立たせるんだけど、ふとした瞬間に「なんでこんなことやってんだろ……」ってなる瞬間があるんだよね……」

リオ「あぁぁぁ……そうなんだよなぁ……自分でやり始めたことでも、たまになんで始めたのか忘れたりしてな……」

チェルシー「わぁ……ふたりからちょっと闇を感じる……」


思い当たる所がある俺とリオが落ち込み、それにチェルシーが少し引いてしまった。

悲しみ。


と、俺は悲しんでいる間に、引かれたもう1人であるリオが神妙な面持ちでシエルに話しかけていた。


リオ「まぁ…あれだ、シエル。自分では成長を感じられなくても、少しずつ着実に進むことを忘れるなよ」

シエル「えっ…な、なによ急に……?」

リオ「大事な話だ。確かに手応えを感じれないのは不安だろうが、ここで焦って次のステップに行こうとすると絶対に失敗するからな。根拠はオレ」

シエル「お、おぉぅ……」

パメラ「説得力やばっ……」

サフィール「とてもコメントしづらいです……」


リオの自虐込みの忠言により、場になんともいえない空気が漂い出してしまった。

言ってることは至極正しいことだから余計だな……。

しかし周りのお客さんまで巻き込んではあまりに可哀想なので、どうにか空気を変えねばならない。


ふぅ…致し方あるまい……。

ここは俺が小粋なジョークの1つでもかまして場を和ませてやろう。


コウスケ「も〜、リオってば☆キンキンにするのは得意ってか?鍛治士だけに☆」

リオ「えっ?」


し〜ん……。


コウスケ「ちょっと穴掘ってくる」

チェルシー「埋まる気だ!?」


だって……こんな駄々滑りするなんて……!

穴に入るしかないじゃないっ……!


モニカ「えっと……どういうこと……?」

サフィール「この場の凍った空気のキンキンと、鍛治の際に出るキンキンという金属の音を掛けたのではないかと」

モニカ「なるほど〜」

コウスケ「解説しないで!?」


ボケを解説されるのめっちゃ恥ずかしいんじゃが!


ショコラ「あ、あははー……ショ、ショコラは好きだよー?」

パメラ「わ、私もー……」

シエル「そ、そうね……言葉の扱いが上手いマーガレットらしい冗談だったと思うわよ……?」

コウスケ「やめて!居た堪れないからやめて!そして見ないで!」


そんな…そんな生暖かい目で見ないで……!

あっ…!ま、周りのお客さんにも見られてる……!

めっっっちゃ微笑ましい顔されてる……!

死ぬ死ぬ!恥ずか死ぬ!


リオ「あ、あ〜…マーガレット……?」


そんな俺に、この原因を作り出した張本人であるリオが話しかけてきた。


チェルシー「行けっ!リオちゃん!」

モニカ「マーガレットちゃんを慰めてあげて!」

シエル「アンタの蒔いた種でしょ!」

マグ(きっかけはシエルだけどね?)


野次とマグの容赦ないツッコミが飛ぶ中、リオが重い口を開いた。


リオ「その……オ、オレもいいと思う…ぞ……?」

コウスケ「もう爆ぜるしかねぇ(^o^)」

リオ「爆ぜるしかねぇ!?」

チェルシー「気の抜けた顔でとんでもないこと言いだした!」

パメラ「みんな諸共消える気だ!」

サフィール「それただのテロですよ!?」


いいんだいいんだ!

今集団凍結事件起こしたんだから、集団爆破事件でバランス取るんだ!


メリー「……マグ」

コウスケ「あんだよぅ!今さら何言ったって私ゃ止まらないよ!?」

メリー「……ふつうにつまんなかった」

コウスケ「────」

パメラ「止まった!」

チェルシー「トドメ刺して止めた!」

モニカ「マーガレットちゃんが真っ白になってるよ!?」

ショコラ「うわーん!マグぅー!」

リオ「すまん、マーガレットぉぉぉ!」

シエル「地獄かしら……?」

サフィール「間違ってはないかと……」

アリシア「えっと……お店の中では静かに……って、それどころじゃないか……」


この後俺は、みんなからお詫びに料理をひと口ずつ食べさせてもらった。

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