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異世界で少女とまったりするために頑張る  作者: レモン彗星
第5章…魔術コンクール
345/436

338.魔術コンクールのルールを決めよう…おたのしみだったようですね?

翌日の冒険者ギルド。

ハルキと話した際、魔術コンクールのルールを決めるのが想定以上に難航してしまっているので手伝ってあげてほしいと言われた俺は、戻ってさっそくララさんとリンゼさんのもとへと向かった。


そこではすでにリオがララさんたちと話していて、そんなリオが俺が戻ってきたことに最初に気が付いた。


リオ「おっ、おかえりマーガレット」

コウスケ「ただいま。何のお話し中なんですのん?」

リンゼ「魔術コンクールのことで知恵を貸してもらっているんです」

リオ「つっても、まだなんも決まってないけどな。マーガレットも手伝ってくれよ」

コウスケ「もちろんいいですとも」

ララ「ありがと~、助かるよ~!」


ハルキにも頼まれてるし、俺個人としても魔術コンクールが盛り上がる者になってほしいからな。

喜んで手伝わせてもらいますとも。


コウスケ「それで、どこまで決まってるんですか?」

リンゼ「何も」

コウスケ・マグ「(えっ?)」

リンゼ「何も決まってません」

コウスケ「え~っと……?」


マジで?

何も?

進捗0%?


ウソだよね?とララさんの方を見ると、ララさんは無情にも静かに頷くのみだった。


リオ「言ったろ?何も決まってないって……」

コウスケ「まさかほんとにまっさらだと思わないじゃん……」


謙遜しつつもちょっとは進んでる敵なもんだと思ってたんよ。

昨日発覚してからここまで時間あったんだし。


ララさんとリンゼさん…さらに家にはハルキやフォーマルハウトもいそうなもんだが、そのメンバーで白紙とはいったい何があったというのか……。


ララ「うぅ……やっぱり寝ないで考えた方がよかったんじゃ……」

リンゼ「いえ、ララさんはもっと寝てください。むしろ私の方が先に休んでいたのに…申し訳ございません……」

ララ「リンゼさんは悪くないよ~!」

リンゼ「しかし……」

コウスケ「あ~……事情は分かりましたので大丈夫です」


ほっとくと延々とループしそうなので間に入って止めた。


そうかぁ……寝てたならしょうがない……


マグ(ん~?)


と、そこでマグが不思議そうな声を上げた。


コウスケ(どしたんマグ?)

マグ(いえ…ララさんもリンゼさんも眠っていたんですよね?)

コウスケ(そう言ってるねぇ)

マグ(確かにお肌はツヤツヤになってるんですけど……その割には少し疲れが取れてないように見えるというか……ちょっとお化粧がいつもより濃いような気もしますし……)

コウスケ(えぇ?)


マグの言葉に改めてララさんとリンゼさんの顔をよく見てみると、言われてみれば少し変わっているような気がしなくもない気がする。


コウスケ(う~ん……俺にはちょっと分からんのぅ……)

マグ(私もうっすら違う気がするってだけなので、自信があるとは言い切れないんですけど、なんとなく…う~んって感じなんですよねぇ……)

コウスケ(ふむ……)


マグも確信は無し…と……。

ん~…血色はよくなってるわけだし確実に昨日よりは健康なわけだが……。

マグに指摘されて見ていると、クマや疲れを隠すために少し濃いめの化粧をしているんじゃないかと勘ぐってしまうようになってしまった……。


思い過ごしならいいんだけど、日ごろのワーカーホリックっぷりを見ていると、実は昨晩から考えてました…とかだったりしないかとどうしても疑ってしまうわけで。


でも馬鹿正直に真正面から尋ねたところで誤魔化されるだけだろうしなぁ……。

というか、うん。

さっきから言ってるけど、確信がないから本当にただの思い過ごしな可能性も高いんだけどね?


むぅ~……しかし気になって仕方がない……。

今はもっと他に考えるべきことがあるのに……。


ショコラ・チェルシー「「おっはよ~!」」

パメラ「おはよ~!」


なんて考えていると、元気いっぱいな挨拶と共にショコラちゃんとパメラちゃん、そしてこの時間には珍しいチェルシーが姿を現した。


リオ「んっ、おぉ、おはようさん。一緒に来たんだな」

チェルシー「うん、ちょうど入り口で会ったの」

ショコラ「チェルシー今日は早起きでびっくりしちゃった」

パメラ「ねっ、珍しいよね~」

チェルシー「ちょっとね~、昨日は早めに寝かされたから……」

コウスケ・マグ「(寝かされた?)」


子どもは早く寝なさいって感じ?


チェルシー「そうなんだよ~…仕方ないとは思うけどさぁ~……あ~あ、アタシも早くしてほしいな~」

子どもたち『?』

ララ「チェ、チェルシーちゃん!来たなら早く着替える!」

チェルシー「は~い。行こ、ショコラちゃん!パメラちゃん!」

パメラ「あっうん」

ショコラ「じゃあねマグー!リオー!」

リオ「おー。走ってこけるなよ~」

コウスケ「またあとでね~」


パタパタと上の階に上っていく彼女たちを見送りながら、俺は今のチェルシーの発言とララさんの態度について考える。


あの感じからしてチェルシーにはしたくても出来ないこと…させてもらえないこと……?

そして慌てるってことはあまり他人に言うことではない……。


で、ララさんたちの若干のお化粧……。

お肌はツヤツヤ……。


ん~……俺のピンク脳がある答えにたどり着いたぞ……。

でもさすがに子どもたち(マグとリオ)がいるところで…いやいなくても直接聞くのは憚れるんだが……。


ここはあのセリフを借りてみよう。


リンゼ「マーガレット様?やはりマーガレット様でも難しいですか?」

コウスケ「え?あ~いえ、すいません。ちょっと別のことを考えてました」

リオ「何も言わないなとは思ってたけど、何考えてたんだよ?」

コウスケ「いや~、う~ん……」


チラッとララさんとリンゼさんを見やる。

ふたりは揃って首を傾げた。

美人さんの首コテンはなかなか絵になるなぁ。


まぁそれはそれとして。


コウスケ「……ゆうべはおたのしみでしたね?」

ララ・リンゼ「「っ!!?」」


あぁうん、当たったわ。

なるほどね~、寝不足になるほどね~。


……いいなぁ……。

前世でも経験無し。

今世では(自分の)体が無し。

そして好きになった相手が手を出すわけにはいかない相手なので、仮に体を手に入れられたとしても時期次第では結局おあずけなわけで……。


いいなぁ……ハルキいいなぁ……。


リオ「お楽しみ?あぁ、さっきチェルシーが言ってたな」

コウスケ「うん。きっと子どもに内緒で晩酌とかしてたんだな~って」

ララ「そ、そうなんだよ~!しばらく働きづめだったからって用意してもらっちゃって……ねぇ?」

リンゼ「え、えぇ……チェルシーさんには悪いことをしてしまいましたが……」

リオ「ははは。まぁチェルシーに酒はまだ早いですもんね」

ララ「そうそう。代わりに何かジュースとか用意してあげないとねー」


疑問を持ったリオにそれらしいことを言ったらララさんとリンゼさんも乗っかり、どうにか誤魔化すことに成功した。


マグ(お酒か~……大人の人ってお酒大好きですよね~。そんなに美味しいのかな?)

コウスケ(う~ん、俺も飲んだことないから分からないけど、飲むと楽しくなるんだろうね~)

マグ(それだけ聞くとヤバいものですよね~)

コウスケ(まぁ言ってること麻薬だからね~)

マグ(怖いですね~)

コウスケ(怖いね~)


マグもお酒の方に興味が向いたようなのでこちらもセーフ。


う~ん…口に出すべきじゃなかったな~。

まぁ誤魔化せたからいっか。


でもねぇ~。

言いたくなっちゃったのよね~。

知ってる人の大半は言いたくなる魔力がかかってると思う。


ララ「ま、まぁそれはそれとして、とにかく今はこっちを考えましょ!」

リンゼ「一度告知を出してしまった以上、告知を見て楽しみにしている方もいるかもしれませんし、急がないといけませんからね!」

リオ「そうですね。急いで回収したとはいえ、それまでの間に何人に見られたか分かりませんものね」

コウスケ「だね。ひとまず基本中の基本から決めてかないと……」


さて、ララさんとリンゼさんが慌てて話を戻そうとしているので、リオの相づちに便乗して会話を進ませる。


ララ「基本中の基本…やっぱりルールだよね」

コウスケ「ルールも大事ですけど、その前にこの大会をどういうものにしたいかを明確にしたほうがいいかもしれませんね」

リンゼ「コンセプトを決める…ということですか?」

コウスケ「はい」

リオ「コンセプトったって、昨日魔法の勉強会とか発表会的なものにするって言ってなかったか?」

コウスケ「そうなんだけど、じゃあそれを通してどうしたいの?ってことがまだ決まってない気がしてさ」

リオ「?」

ララ「あ~……この大会を通してみんなにどうなってほしいのかを決めたいってこと?」

コウスケ「ですです。昨日の感じだと、ひたすら盛り上がってほしい!ってことしか分からなかったので、そこを明確にすればある程度固められるんじゃないかなって」

リンゼ「…確かに……ただ盛り上げたいということが先行して、どういう目的がある等は考えていませんでしたね……」

ララ「最初は魔法版の武闘会を想定してたくらいだしねぇ……」


コウスケ・マグ((へぇ、そうなんだ……))


じゃあもうほんとに迷走しまくってたんだなぁ……。

もう武闘の面影残ってないもんな……。


ララ「う~ん…そうだなぁ……やっぱり盛り上げたいって気持ちが一番強いけど……そうだね。私は今回の魔術コンクールを通じて、冒険者のみんなの腕前上達の手助けや、魔法の可能性が広がるといいなって思うかな」

リンゼ「魔法の可能性…ですか?」

ララ「うん。知ってるだろうけど、魔法は使い手次第でどんなことでも出来る万能なもの。だけどその分コツを掴むのが難しくて、才能なんかが如実に出てくる残酷な面もある……でも、だからってそこで諦めてほしくないの。実力の差は簡単には縮められないけど、だからこそ工夫して自分なりの魔法の使い方を模索してほしいなって……」

コウスケ「なるほど……」

マグ(工夫かぁ……)


ララさん、そんなことを考えてたんだなぁ……。

いいじゃん。めちゃ立派じゃん。

って、だいぶ上から目線だが……


コウスケ「いいですね。昨日の案とマッチしますし、何よりその考えが素敵です」

リンゼ「はい。私もララさんの考えはとても尊いものだと感じます」

リオ「オレもそう思います!」

ララ「あ、あはは……さすがに照れくさいかなぁ……///」

チェルシー「たっだいま~…って、ララ姉が照れてる!」

パメラ「えっ!珍しい!」

ショコラ「ショコラも見た~い!」

ララ「あやばばばば…!」


マグ(見られたら絶対からかわれますもんね)

コウスケ(そうだね)

マグ(まぁもう手遅れですけどね)

コウスケ(そうだね)


現実は非常である。


ショコラ「ほんとだー!真っ赤っか~!」

チェルシー「ララ姉どうしたの~?みんなに褒められたの~?」

パメラ「日ごろのお礼を言われたとかですか?だったら私もいっぱいありますよ~♪」

ララ「あわわ…違う違う!そ、そんなことより今はお仕事が先だから…!」

ショコラ・パメラ・チェルシー「「「えぇ~?」」」


ぴゃ~っと顔を真っ赤にして逃げたいララさんVSからかえそうな機会を逃したくないチェルシー&からかいつつ日ごろの感謝を述べたいパメラちゃん&純粋にララさんのことを褒めたいし照れてるのも可愛いと思ってるショコラちゃん。


圧倒的にララさんが不利ですね。

大変だ。


コウスケ「まぁこっちはこっちで決めちゃいましょう」

リンゼ「はい」

リオ「おう」

ララ「助けてー!?」

チェルシー「ララ姉捕まえた~!」

ショコラ「ぎゅ~!」

パメラ「ララさんいつもお仕事お疲れ様です~!」

ララ「あっ、あっ、待って待って……!」


頑張れララさん。

俺は反撃にくすぐりとかしてわちゃわちゃして有耶無耶にするという手段を最近取ってますぞ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


チェルシー「マギーちゃ~ん!」

コウスケ「おっと」

マグ(こっちに来た)


少しして、チェルシーが俺に抱きついてきた。

ということは……


ララ「うぅ……今日一日みんなの顔見れない……!」


ララさん、轟沈。

やはりショコラちゃん、パメラちゃん、チェルシーの三人によるトライアングルアタックは耐え切れなかったか。


まぁダメージ貫通確定会心だもんね。

仕方ないね。


ショコラ「何やってたの~?」

コウスケ「魔術コンクールの決め事~」

パメラ「今何決めてるの~?」

コウスケ「今はいろいろかな~」


で、俺たちはそんなララさんをただ放置していた非情な者たちというわけではなく、ちゃんと魔術コンクールのことを相談しあっていた。


といってもほんの少しなのでほぼ進んでいないのだが。


コウスケ「とりあえず今は部門分けについて考え中なのだ」

チェルシー「部門?」

パメラ「威力とか見栄えとかで分けるんじゃないの?」

リンゼ「それでもいいのですが、もっとざっくり分かりやすい方がいいのではという案が出まして」

ショコラ「ざっくり?」

チェルシー「今でも結構分かれてると思うけど?」

コウスケ「まぁね。でも威力と見栄えを兼ね備えてます~とか言って同じ魔法を使われたりしそうじゃない?」

パメラ「あぁ~……」

チェルシー「なるほど……」


まぁそんなエンタメ力の無いやつはいないと思いたいが、そういう予期せぬことが起きるから問題となるわけで……。

とにかく、潰せそうなら先んじて可能性をつぶしておくのが無難だよなということで思い切って部門分けの仕組みを変更。


チェルシー「じゃあどうするの?」

コウスケ「属性で分けようと思ってる」

パメラ「属性?あっそっか。属性で分けちゃえば同じ魔法でいろんな部門に参加できなくなるもんね」

コウスケ「そゆこと」


単純だけど効果的。

複数の属性を混ぜ込んだ、いわゆる複合属性魔法なんかを使う人がいた場合はやっぱりさっきの懸念が出てくるわけだが……複合属性魔法自体がかなり珍しく、無詠唱魔法ほどではないにしろ使える人はかなり少ないそうなので、なんどもなんどもしつこく見せられない限りは文句もそう出ないだろう。


むしろ自分も使えないかと目を凝らしてよく見る機会が増えるから喜ぶ人がいるかもしれない。


……俺がやっちゃおっかな……?

いや、そのあと大勢に囲まれるであろうことを考えるとやめた方がいいか……。


ショコラ「あれ?でもそれだとどんな魔法がすごいってなるの?」

リオ「それがちょっと難しいんだけど、威力は無くても便利とかもあるからその時その時で評価してもらう形になるんじゃないかってな」

ショコラ「ほぇ~」

パメラ「評価……そういえば誰が評価するの?ララさん?」

ララ「ううん、私は裏で他のことをやる予定だよ」

チェルシー「あっ、復活した」

ララ「うん。チェルシーちゃん♪あとを楽しみにしててね♪」

チェルシー「ひぇっ!?」


コウスケ(惜しい友だちを無くしたな……)

マグ(バイバイ、チェルシー……)


と、マグと一緒に別れを惜しんでいたら…


チェルシー「ショコラちゃんとパメラちゃんも共犯だもん!」

ショコラ「えっ」

パメラ「あっ!売った!すぐに売った!」

ララ「もちろん覚えてるわよ〜♪」

ショコラ・パメラ「「ひゃん!?」」


秒で仲間を売っていた。

これがYOU-JO……。


パメラ「それならマグとリオは助けてくれなかったじゃないですか!」

リオ「げっ!?」

ショコラ「あとリンゼさん!」

リンゼ「うっ!?」

チェルシー「あの3人もある意味共犯だと思います!」

ララ「あらあら、それもそうね〜♪」


流れるようにこっちも売ったね。

ララさんが笑顔でこちらを見つめてきて、リオとリンゼさんが怯えているが……すまんな2人とも。

俺は反撃手段があるんじゃ。


コウスケ「日頃助けが入らない俺の目を見てそれを言えるならご自由にどうぞ?」

ララ「…………リオちゃんとリンゼさんはあとでお話しようね♪」

リオ「屈した!」

リンゼ「マーガレット様に負けた!」

ララ「さすがに毎日メイカさんのことをスルーしてる身としては何もいえないよ……」

みんな『う、う〜ん……』


そうだね。

君ら助けてくれたことないもんね。


うふふ、いいのよ?

なんだかんだ柔らかい肢体を楽しんでる自分もいるから。

代わりに床の硬さと冷たさもモロに感じるけどね。


そのあとのユーリさんでかなり癒されてるからプラスではあるのだけど。


まぁそんなことより。


コウスケ「それよりも、まだまだ決めることはたくさんあるんですから、いつまでも遊んでいられませんよ」

リンゼ「そ、そうですね……ララさん、どこまで進んだかわかりますか?」

ララ「うん、一応聞こえてたからね。私も属性別でグループ分けするのに賛成だよ」

ショコラ「あっそうだ!それで評価って誰がするんですか?」

チェルシー「ララ姉じゃないとなると…シャル姉とか?」

ララ「ううん。もっと他に適任の人がいるでしょ?」


適任の人……。


リオ「…もしかしてグリムさん?」

ララ「当たり♪」

ショコラ「えぇっ!?グリムさん!?」

パメラ「グリムさんなら確かに適任ですけど……でもグリムさんは魔術ギルドのマスターですし、忙しいんじゃ……?」

ララ「忙しいのはそうだけど、今回の魔術コンクールは魔術ギルドも全面的に協力してくれてるからね。その関係で出てくれることになったんだよ」

ショコラ・パメラ「「へぇ〜……」」


マグ(グリムさん、真面目にやってくれるんですかねぇ?)

コウスケ(さすがにそこは決めてくれると思うけど……)


日頃シエルからグリムさんがどんなイタズラをしたのかを聞かされているから、こういうところでイマイチ信用が足りないグリムさん。


実力を見てないからってのもあるんだろうけど……可哀想に。(自業自得)


ララ「あとは2人くらい魔術ギルドから審査員を連れてきてくれるらしいから、魔法の説明とかは全部任せちゃっても大丈夫だと思う」

リオ「なるほど……それじゃあ次に決めるのは……」

リンゼ「使用魔法の規定…ですかね」

ララ「そうだね。魔法を見せる大会とは言っても、見てる人たちに危険が及ぶような魔法を唱えられたら大変だし、その辺りも決めとかないとね」


確かに大事なことだな。

と、俺からもうひとつご提案があるんだ。


コウスケ「それと、装備に関しての決まりも必要じゃないですか?強い道具を持ってる人の方が凄い魔法を使えるのは当たり前なわけですし」

ララ「そうだねぇ……」

パメラ「でもそれは込みでもいいんじゃない?いつものやつじゃないとダメって人もいそうだし」

リオ「あ〜そうだな。使い馴染んだものじゃないと実力が出せないって人は絶対いるだろうし、使ってたらもっと凄かったって後で文句言う奴は確実にあるだろうな」

チェルシー「さっきの危険魔法を使わなければ何持っててもいいんじゃない?」

リオ「う〜ん……強力な効果を持つものもあるし、ある程度は決めといた方がいいかもしれないぞ?」

コウスケ「その辺は鍛治ギルドのほうが詳しいかも。リオ、後で鍛治ギルドの人たちに聞いて要注意装備をピックアップしとこ」

リオ「あぁ」


まぁ呪いのアイテムとか無い限りは大丈夫だとは思うし、そんな物騒なものを持ってたらひっそり入国管理してるハルキが連絡してくるはずだから本番でいきなり見つかるなんてことはないはずだけどな。


チェルシー「あっ、はいは〜い!参加者が多すぎる場合はどうするの?」

コウスケ「嬉しい悲鳴をあげる?」

チェルシー「解決してよぉ!」

コウスケ「真面目に言うなら、大会の開催期間を延長するかお断りするかになるんじゃないかなぁ」

チェルシー「延長出来る?」

ララ「特に他の予定は今のところ無いし、延ばそうと思えば延ばせるよ」

ショコラ「それじゃあ人がいっぱいきても大丈夫そうだね!」

パメラ「うん。まぁそもそもいっぱい来たらの話で、逆に少ないかもしれないけど……」

リンゼ「少ないのはどうしようもないですね……」

ララ「そこは祈るしかないかなぁ……事前告知で話題になってくれればいいんだけど……」

コウスケ「グリムさんが出てくるなら結構な人が来そうですけどね」


シエルからの情報がおふざけお姉さんでしかなくても、魔術ギルドのマスターであり《賢王》の二つ名を持つグリムさんなら知名度は抜群だろうし。


ショコラ「モニカのところでもまたポスター貼ってもらわないとだね!」

チェルシー「うん!他のところにもまた貼らないと……ララ姉、その時は手伝うよ!」

ララ「ありがとう、チェルシーちゃん♪」

ショコラ「ショコラも手伝う!」

パメラ「私も!」

ララ「ふふふ♪ありがとう♪」


実際体力勝負だろうから、ショコラちゃんたちの力はだいぶ大きいだろう。

回収するのも大変だったわけだしな……。


とまぁそれはそれとして。


コウスケ「ん〜…とりあえずはこんなところですかね?」

ララ「そうだね。とりあえず今出たことをこなしつつ、また何か気付いたことがあったら話すって感じかな」

コウスケ「わかりました。それじゃあ私たちは鍛治ギルドに行こっか」

リオ「あぁ。あとは冒険者たちにも話を聞ければより確実だろうから、そっちにも何人か声をかけたいな」

コウスケ「だね」


実際に使ってる人たちの声も重要だからね。


ララ「私たちは禁止する魔法を魔術ギルドと相談するよ。だからそっちはお願いね」

コウスケ「はい」

リオ「任せてください」

チェルシー「アタシたちも手伝った方がいい?」

コウスケ「うん、そうしてくれると助かるよ」

チェルシー「わかった!」

ショコラ「聞き込みだ!」

パメラ「聞き込みだ〜!」


やる気に満ちた声で手を突き上げる姿はなかなか可愛らしくも頼もしい。


コウスケ「それじゃあいってきます」

みんな『いってきま〜す!』

ララ「よろしくね〜!」

リンゼ「お気をつけて」


そんな頼もしい子たちを引き連れた俺は、ララさんとリンゼさんに見送られて意気揚々と鍛治ギルドへと走っていった。

大会は決め事が多い……。

運営側だから余計に多い……。

次の大会からはどうにか短縮できないか考えた方がいいかなぁ……?


ともかく、コンクールに向けてある程度決まったところでまた来週。

ではでは

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