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異世界で少女とまったりするために頑張る  作者: レモン彗星
第5章…魔術コンクール
343/435

336.トラブル後のまったり休憩…ダークエルフを褒めちぎる

無事にポスターとそれを貼っていた人たちを回収し終えた俺はララさんに報告するために出会った職員たちと一緒に冒険者ギルドに帰ってきた。


サフィール「あっ、マーガレットさん、おかえりなさい」

メリー「……おかえり」

コウスケ「うん……ただいま……ララさ~ん…回収してきました~……」

ララ「お疲れ様~!他の子たちも帰ってきてるから、上で一緒に休んでてね」

コウスケ・職員たち『は~い……』

ララ「ふたりもありがとね。あとは残った職員だけでなんとかなるから、ふたりも一緒に休んでていいよ」

サフィール「そうですか?う~ん……ちょっと心配ですけど……私たちが手伝えそうなことはもう少なそうですし、ここはお言葉に甘えましょうか」

メリー「……うん(こくり)」

ララ「そんなに信用ないかなぁ……?」


少なくとも今日はもう帰って寝てほしくはあります。


そんなわけでサフィールちゃんとメリーも連れて休憩室へ。


時刻は4時ほど。

昼に初めておよそ3時間ほど街を駆け回ったことになる。


おかげでもうくたくたです……。

マグの体力ほんと伸びない……。

かよわいわぁ……。


そんなかよわいマグの体を引きずって休憩室に入ると、そこにはすでに他の方向に向かった子たちが他の職員さんたちと一緒に休んでいた。


なお室内にいる人は総じてぐったりしてます。


ショコラ「あっ!マグおかえり~♪」


この子以外。


コウスケ(う~ん……さすがショコラちゃん……フィジカルおばけ……)

マグ(ショコラも付かれるはずなんですけどねぇ……まくら投げのときとか真っ先に寝ちゃってますし)

コウスケ(…もしかしてあれ、疲れたからじゃなくていつも寝てる時間だから急に寝てる説あったりしない?)

マグ(……ありそうですねぇ……)


ショコラちゃんは俺の脳内の『野性味がある人』ランキング暫定2位になりました。

おめでとうございます。


ちなみに1位はユーリさんです。

おめでとうございます。


とりあえず俺たちは職員さんたちと別れ…といっても同じ部屋にいるわけだが、とにかく分かれてショコラちゃんたちが座っている一角に向かった。


チェルシー「おかえり~…マギーちゃ~ん……サフィーちゃんもメリーちゃんも、ララ姉の見張りありがとね~……」

サフィール「あはは……話には聞いていましたが、まさかあそこまで仕事を優先するとは思ってませんでした……」

メリー「……「なんで?」ってきいたら「へん?」ってかえされたのこわかった……」

チェルシー「ごめんねウチのララ姉がほんと……」


どうやらサフィールちゃんとメリーの方も大変だったようだ……。

聞きたいような…聞くのが怖いような……。


リオ「ま、まぁまぁ……とりあえず水でも持ってきたらどうだ?喉乾いただろ」

サフィール「あっ、それなら私が注ぎましょうか?」

コウスケ「えっ?いやいいよ、サフィールちゃんも疲れてるでしょ?」

サフィール「水を出すくらいなら大丈夫ですよ。それにもう座ってしまったのでまた立つのがちょっと億劫ですし……」

コウスケ「あぁ…そうね」


話しながら来たから流れで座っちゃった我々だよ。

んでサフィールちゃんの気持ちもよく分かるので、俺はバッグからコップ(ちゃんと毎日洗浄してる)を取り出してサフィールちゃんに差し出しながら言った。


コウスケ「大丈夫ならお願いしちゃおうかな?」

サフィール「はい!ではちょっと失礼しますね……」


そう言ってサフィールちゃんがむにゃむにゃと小声で呪文を唱えると、サフィールちゃんのかざした手の前から水が噴き出し、コップに注ぎこまれた。


コウスケ「ありがと、サフィールちゃん」

サフィール「お安い御用ですよ。ではメリーさんも」

メリー「……おねがい」

サフィール「はい」


同じようにメリーのコップに水を注ぐサフィールちゃんを見ながら、俺はお先に水を飲み始める。


うん、やっぱり美味しい。

普段飲んでいる水もキレイではあるのだが、サフィールちゃんが出してくれる水は魔法だからなのかとても澄み渡っていて美しさすら感じる。

そして味も良い。


味にうるさいわけではないのでなんとなくで言っているだけだが、美味しいったら美味しい。


そんな感じで堪能している俺にチェルシーがスススッと近づいてきた。


チェルシー「サフィーちゃんのお水美味しいよね〜♪」

コウスケ「うん。蛇口の水よりも凄い美味しい」

チェルシー「わかる〜。もうそういう物として売れそうだよね〜♪」

コウスケ「確かに」

チェルシー「商品名はそうだなぁ……サフィーちゃんのお水!」

コウスケ「まんまやね」


そしてなんか危ない感じがする。


チェルシー「う〜ん……じゃあサフィーちゃんの聖水とか?」

コウスケ「うん、名前入れるのやめよっか」

チェルシー「えぇ!なんでぇ!?」


俺みたいに心が汚れてる人に変な考えをさせちゃうから。


サフィール「売り出すなんてそんなとんでもないですよ……」

チェルシー「そうかなぁ?」

コウスケ「まぁ売り物になったらサフィールちゃんが大変だし、私たちも気軽に頼まなくなっちゃいそうだからこのままでいいんじゃない?」

メリー「……わたしたちだけのサフィール」

チェルシー「それもそうだね。ごめんねサフィーちゃん。商品化は見送りってことで」

サフィール「そのままボツにしてくださいね……?」

チェルシー「ぶーぶー」

サフィール「もうチェルシーさんにお水出してあげませんよ?」

チェルシー「ボツにしま〜す!」


はい、そうしてください。


ショコラ「サフィール〜!ショコラにもちょうだ〜い♪」

パメラ「私も。あっでも疲れたならいいよ?」

サフィール「いえ、大丈夫ですよ。モニカさんたちもどうですか?」

モニカ「いいの?それじゃあもらっちゃおうかな」

リオ「ならオレも」

シエル「アタシもいい?」

サフィール「はい。大丈夫です」

シエル「ありがとう」


といった具合にメイカさんたちがいつも来る時間くらいまで、みんなでまったり休んで過ごした。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


メイカ「マーガレットちゃ〜ん♡」

コウスケ「助けてショコラ!」

ショコラ「がんばれマグ!」

コウスケ「ちくしょう!ぐはぁ!」


ショコラちゃんに見捨てられた俺は、未だ治らぬメイカさんの悪癖…タックル(レベルの勢いを持ったダッシュからの)ハグを食らってダウンした。


ちゃんと強化魔法を使ってダメージを抑えているものの、この人(メイカさん)それを見越して遠慮なく突っ込んできやがるので、一度ガチダメージを食らって反省を促すかどうか悩んでいる。


だがダメージが半端なさそうなのでなかなか踏ん切りがつかないのである。


言葉で止まんねぇかなほんと。


ユーリ「マーガレット無事〜?」

コウスケ「どうにか生きてます」

ユーリ「じゃあ私もお願い♪」

コウスケ「は〜い……」


ユーリさんは一応確認してくれるものの、やはりこちらもいつものことと流し、自分の番も♪と主張してきた。


俺の中の野生児ランキングトップのユーリさんは意思確認してくれるのに、どうしてメイカさんは確認してくれないのか。

これが危険人物ランキング上位の貫禄だろうか。


ちなみにダニエルさんとグリムさんがトップ争いしてます。

あの人らがマグの体を危険に晒したことを俺はずっと根に持つゾ☆


まぁそれはともかく、メイカさん、ユーリさんと順に抱きしめられたっぷりマグ成分を補充させたところで、メイカさんが子どもたちを順繰りに見て言った。


メイカ「なんかみんな疲れてる?スタッフの数もなんだか少ないし……何かあったの?」


さすがAランク冒険者であるメイカさん。

持ち前の洞察力を遺憾なく発揮して、冒険者ギルドがお疲れムードなことを見抜いた。

ただの危険人物ではないのだ。


でも出来れば同じくらい自制心を持ってほしい。

少なくともタックルはやめてほしい。

しかもしっかりホーミングしてくるの、普通に恐怖。


ナタリア「実はちょっと問題があって、それをギルドのみんなでさっき解決したところなんです……」

ケラン「問題?」

ユーリ「何があったんですか?」

ナタリア「う〜ん……一応ギルド内のことなので、言っていいのかどうか……」

ララ「ナタリアさんどうしたの?」


と、そこにララさんが顔を出した。


メイカ「ララちゃん…もいつにも増してお疲れみたいだけど、何かあったの?」

ララ「あぁ〜……お恥ずかしい話ですが、私がミスをしてしまって…それをみんなに助けてもらったんです」

ディッグ「珍しいなぁ、ララさんがミスるなんてよ」

ケラン「ですね。何があったか聞いてもいいですか?」

ララ「実は…」


ララさんは今日の一連の出来事を話した。


メイカ「あらら…それは大変だったわねぇ……」

ララ「自業自得なんですけど、それにみんなを巻き込んじゃったのが本当に申し訳なくて……」

チェルシー「大丈夫だよララ姉!失敗なんて誰にでもあるんだから!」

パメラ「そうですよ!だから元気出してください!」

リオ「あれぐらいならいつでも手伝いますから!」

シエル「なんならマスターに頼んで応援を呼びますから!」

ララ「そこまでしなくていいよ!?」

サフィール「いえ…ジルさんに報告してキッチリ休んでもらいます」

ララ「サフィールちゃん!?」


マグ(サフィールちゃんの目が座ってます……)

コウスケ(俺らが回収してる間にほんと何があったんだ……)


気になってしょうがない……が、やっぱり怖いから聞きたくない……。


ユーリ「ララさんには休んでもらうとして…それじゃあ魔術コンクールの日程はまだ未定ってことですか?」

ララ「そうなっちゃいますね……申し訳ございません……」

ユーリ「あっいえいえそんな……!」

ショコラ「大丈夫だよララさん!みんな待ってくれるよ!」

メリー「……!(こくこく)」

モニカ「決まったら白兎亭でも告知しますから!」

ナタリア「私たちのことももっと頼ってくださいよ~!ララさんにはいつもお世話になってますから、恩返しさせてください!」

ララ「み、みんな……!ありがとう……!」


コウスケ・マグ((良い話だな~))


ララさんの愛され具合がよく分かる。

まぁ冒険者ギルドにいる職員はみんなララさんにお世話になってるからな。


…そしてそのうちあの人いつ見ても仕事してんなって思い始めるんだ。

仕事を取られる前に終わらせねばという使命感に駆られ始めるんだ。

でも仕事を捌く速度が尋常じゃないから基本的に追いつかないんだ。


そしてみんな「今日も勝てなかった…!」と悔しがりながら帰るんだ。

ララさんは誰よりも他人の時間に厳しいから残業はほぼ出来ないからそれも後ろめたさを存分に発揮させるんだ。


自分の時間にも厳しくなってくれお願いだから。


メイカ「ふふふ♪ほんとに良い子たちだわ~♪」

ララ「はい♪恵まれてます♪」

チェルシー・ショコラ・ナタリア『えへへ~♪』


分かりやすく照れる3人。

おかげで俺を含めた他の面々が密かに照れれるのでとてもありがたい。


さすがに照れくささが限界に来たのか、ナタリアさんが話を進めるために口を開いた。


ナタリア「えっと……とにかくそういうことなので、日程が決まった暁にはぜひ《イシオン》の皆さんにも出場していただきたいです!」

メイカ「えぇ、喜んで参加させてもらうわ」

ユーリ「私もぜひとも参加させていただきます!」

ディッグ「俺は門外漢だから観戦だけだが、楽しみにしてるぜ」

ケラン「僕も使える魔法が後衛よりなので観戦させていただきますね」

ララ「はい。よろしくお願いします♪」


メイカさんたちがララさんたちと話してる間に、子ども組は集まってコソコソ話を始めた。


パメラ「これでメイカさんとユーリさんの参加が確定したね…」

シエル「予想はしてたけど、やっぱり厳しい戦いになりそうね……!」

モニカ「シエルちゃんシエルちゃん…!競争じゃなくてお勉強会みたいな感じになったんだよ…!」

シエル「そうだったわね……なかなか競争が頭から離れないのよね……」

リオ「まぁ見せ合うとかなるとどうしても勝ち負けを意識しちゃうよな」

サフィール「ですがメイカさんほどの腕前の持ち主が出てくれるのなら、お勉強しようと思う方はいっぱい来てくれそうですよね」

コウスケ「そうだね。勉強会みたいなもんだから気軽に参加出来るだろうし…あぁそうか。腕の立つ冒険者に解説とか任せるってのもありか」


スポーツ実況とかでレジェンド選手が詳しい解説をしてくれる番組とか結構あったし。

まぁスポーツとかほぼ見てないんだけど、そういう人がずっといるってことは好評ってことなんでしょうきっと。


メリー「……たしかに、コツとかおしえてほしい」

シエル「それすごく良さそうね」

モニカ「うん。それに魔法がよく分からない人にも分かりやすく教えてくれるならもっと楽しめそうだしね」

リオ「でも今回はメイカさんもユーリさんも参加者側だろ?やるとしても次回からじゃないか?」

サフィール「う〜ん……他に高ランクの冒険者さんはいないんですか?」

コウスケ「いるにはいるけど、メイカさんたちを超える人となると……」


マグ(あっいる)

コウスケ(えっ?)


どうやらマグに心当たりがあるようだ。


コウスケ(誰々?)

マグ(ココさんです)

コウスケ「あっ!」

ショコラ「わっ!?どうしたのマグ?」

コウスケ「おっと、ごめん」


思わず声に出ちゃったよ。


パメラ「それで?誰か思い当たったんでしょ?」

チェルシー「ほんと?教えて教えて!」

コウスケ「うん。ココさん」

みんな『あぁ〜!』

ココ「呼んだ?」

みんな『(うわぁぁぁ!?)』


みんなが納得の声を上げたところでいつの間にやら後ろにいたご本人がひょっこり顔を出してきてみんなで驚いた。


モニカ「ココさん!?」

リオ「いつからそこに!?」

ココ「みんなが下に降りてきた時から」

ショコラ「そんな前から!?」


全然気づかんかった……。


チェルシー「じゃあマギーちゃんが抱きしめられてるのも?」

ココ「見てた」

シエル「ララさんがちょっと落ち込んじゃってたのも?」

ココ「慰めたかったけど先を越されちゃった」

リオ「あぁ〜…それは…えっと……ごめんなさい…?」

ココ「ううん。ララがみんなに愛されてるのが分かったからいい。満足」

リオ「あっ、そうですか?よかった…」


ホッと胸を撫で下ろすリオに、ココさんは続けてこう言った。


ココ「私の方こそ、ララのことを支えてくれてありがとう」

ショコラ「わわっ!ココさんにお礼言われちゃった!」

パメラ「えへへ♪やったねショコラ!」

ショコラ「やったねパメラ♪」

ココ「……そんなに喜ぶ?」


ショコラちゃんとパメラちゃんの喜びようにさすがのココさんも戸惑いを隠せないようだ。

しかし2人の気持ちはよく分かる。


コウスケ「ココさんほどの凄い人にお礼を言われたらそりゃあ喜びますよ!」

サフィール「それにココさん、あんまり会うことが無いですからね。だから余計に嬉しくなっちゃうんですよ」

ココ「そうなの?……だからってこんなに喜ばれるのは落ち着かない……」

チェルシー「ココさん…もしかして照れてる?」

ココ「……(ぷいっ)」


珍しく分かりやすく顔を背けたココさん。

当然ウチのイタズラ娘がそれを逃すわけもなく…


チェルシー「ココさん可愛い!」

ココ「…かわいくない」

チェルシー「可愛いですよ!ねっ!」

ショコラ「うん、かわいい!」

パメラ「いつもクールだから女の子な反応って新鮮!」

ココ「…うるさい……///」


すぐにウチの純な子とイタズラのノリがいい子を巻き込み可愛いコールを連呼。


リオ「確かにココさんのこんな表情初めて見た……」

シエル「激レアね……!」

サフィール「ですね……!」

メリー「……めにやきつける……!」

ココ「……やめて……///」


さらに他の子たちも珍しさから本音をぽろぽろこぼしていき、それにココさんはさらに追い詰められていく。


モニカ「ココさんも女の子なんですね!」

ココ「……///」


トドメにウチの純な子2号たるモニカちゃんがアルカイックスマイルをかましつつ放った一言によりココさんは沈黙した。


コウスケ(ココさんを倒すなんて…恐ろしい子たち!)

マグ(ココさんはこういうノリに弱いんですね〜♪)


まぁこんな純粋な子たち(一部を除く)にキラキラおめめで言われたら誰だってそうなるよなぁ。


まぁそれはそれとして。


コウスケ(せっかくだから俺らも参加しよう♪)

マグ(そうしましょう♪)


乗らなければ。この波に!


コウスケ「ココさん…んむっ!?」


と言いかけたところでガッツリ口を塞がれた。

そしてほっぺをムニっと引っ張られ言われた。


ココ「やめてって言ってる」

コウスケ「私まだ何も言ってないのにぃ!」

ココ「言おうとしたからダメ」

コウスケ「うわーん!」

チェルシー「あわわ…!ココさんごめんなさい…!」

みんな『ごめんなさい…!』

ココ「ん」

コウスケ「コ、ココさん…」


むに〜


コウスケ「なんでぇ〜!?」


なぜか謝罪すら許されない俺。


マグ(わぁ…危なかった……)

コウスケ(助けてマグ〜!)

マグ(コウスケさん……無力な私を許してください……)

コウスケ(マグぅぅぅ!!)


結局この後もう少しムニられてから解放された。


コウスケ「うぅ…理不尽だぁ……」

サフィール「人が困ることをしてはいけませんよマーガレットさん?」

チェルシー「そうだよマギーちゃん。やめてって言ってたでしょ?」

コウスケ「うぅ…ひどい……」


回復魔法をかけてもらいながら調子のいい形に恨みがましい視線を向けるものの、見事に全員目を合わせてくれない。


くそ〜……。


ココ「さっきの話だけど…」

シエル「解説役のお話ですか?」

ココ「そう。悪いけど私はそもそも出場もするつもりはない」

ショコラ「魔法が使えないんですか?」

ココ「そうじゃない。仕事的でも性格的にも目立つのが苦手なだけ」

リオ「う〜ん……まぁ仕方ないかぁ……」

モニカ「あんまり無理も言えないよね……」

メリー「……ざんねん」

ココ「…ごめんね」


これまた珍しいココさんの謝罪だが、これはさすがに茶化したりしなかった。


まぁここで茶化すのはさすがになぁ……。


ココ「でも見させてもらうつもりだから、みんな頑張ってね」

みんな『はい』

ココ「あとララのこともよろしくね」

みんな『はい!』

ココ「何かあったら呼んでくれれば力づくで家まで運ぶから」

みんな『ありがとうございます!』

チェルシー「多分頻繁に頼むことになります!」

ココ「……ララはなかなか止まらないからね……」


コウスケ(わぁ…ココさんが心なしか遠い目をしてる気がする……)

マグ(これはララさんかなり重症ですね……)


しかも2人は昔からの仲だから余計に哀愁が漂ってる気がする……。

ララさん昔からそうなのね……。


ココ「それじゃあ…今日はとりあえずもう連れてくから」

シエル「あっ、そのために来たんですね」

ココ「そう。リンゼに頼まれたから」

チェルシー「リンゼ姉起きたんだ……」


確か一緒に徹夜してたらしいから、朝に寝たとして…大体6〜8時間ってとこかな?

まぁ自然な時間ではあるか。


で、目覚めたリンゼさんがやべぇってなってララさんのことをココさんに頼んだと。

なるほどなるほど。


コウスケ「私らはもっと前のタイミングで呼ぼっか」

パメラ「そうだね……ちゃんと毎日寝かせよう……」


俺らの方針も固まった。


ララ「あれ?ココ?どうしたの?」

ココ「ララを連れ帰って寝かせるようリンゼに頼まれた」

ララ「そうなんだ。でもまだお仕事が…」

ココ「急ぎの仕事は徹夜中についでに終わらせたと聞いた」

ララ「そ、それそうなんだけど……えっと、あっほら!今日来て今日中に出さなきゃいけないやつとか……!」

ココ「いつも真っ先に片付けるから大丈夫らしいね?」

ララ「あ〜…えっと〜……」

ココ「……捕獲」

ララ「あぁ〜…!」


ララさんの手を掴んだココさんがこちらを向いた。


ココ「じゃあ、またね」

コウスケ「あっ、はい!また」


返事の一環で軽い会釈をして顔を上げると、そこにはすでにココさんとララさんの姿がなかった。


相変わらずはっやいなぁ……。


コウスケ「…とりあえず、私たちも帰ろっか」

シエル「そうね……」

パメラ「うん……」


ココさんの凄さを再確認した俺たちは、目の前で消えたことに驚きを隠せないメイカさんたちとともに、それぞれの帰路に着いたのだった。

日を跨いでしまって申し訳ございません!

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