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異世界で少女とまったりするために頑張る  作者: レモン彗星
第4章…ウサギと姫と聖歌隊
329/435

324.ショーからのお昼寝…プレゼントの結果

ファッションショーは大盛況。

みんなそれぞれが持ってきた服に着替え、時には着替えさせ、キャッキャウフフとはしゃいでいる。


コンコン


フルール「おやつできたわよ~」

みんな『わ~い!』


そこにおやつが出来たことをフルールさんが伝えに来てくれたので、一旦小休止。


今日のおやつはパンケーキ。

バター…は高級品なので付いていないが、その分はちみつをたんまりかけさせていただこう。


はちみつもまぁ高いにゃ高いが、ハルキの頑張りによってそこそこの量を確保できるようになっている。

そのためこうやってふんだんに使うことも許されるわけだ。


まぁ…高いは高い。(二回目)

だからモニカちゃんやサフィールちゃんはちょっと遠慮している量だった。

ここで贅沢しちゃえよと悪魔のささやきをしてみたくなったが、価値を知っている分余計な心労になりかねないかも…と考えなおし、やめておいた。


ともかく、そんな感じでお高い感じになったパンケーキをみんなでもぐもぐ。

パンケーキのほのかな甘みと程よいくちどけのはちみつに舌鼓を打ちつつ、この後の予定を話し合う。


コウスケ「この後はどうする?」

チェルシー「まだ着てない服あったよね?(もぐもぐ)」

パメラ「そうだね~。でもあとちょっとって感じじゃない?(もぐもぐ)」

メリー「……うん。だいたいきた(もぐもぐ)」

シエル「そうなの?(もぐもぐ)」

サフィール「そうですね…持ってきた服は大体着てしまったかと。あとするとしたら、他の方が着ていた服を試してみるとか、いろんな組み合わせをしてみるとかですかね?」

ショコラ「あっ、それおもしろそー!すっごい組み合わせ作ろー!(もぐもぐ)」

モニカ「すごい組み合わせって?」

ショコラ「なんかすっごい……すごいの!」

ミハク「おぉ~、なんかすごそう~」

リオ「そうか?」

フルール「ほらほら。食べながらしゃべらないの。どっちかにしなさい」

もぐもぐしてた子たち『は~い』


そう答えた子どもたちはパンケーキを食べることに集中した。

そっち優先なんか。

いやまぁどうせあとでいくらでも話せるけどさ。


マグ(コウスケさぁん……私にもそろそろ……)

コウスケ(ん、あぁごめん。話に集中しちゃってた。どうぞどうぞ、あと全部食べちゃっていいよ)

マグ(やったぁー♪)


大喜びのマグと交代してこの後の予定を組み始める俺。


ん~……ファッションショーはまだやれそうなことがあるからいいとして…どのタイミングで渡すかなぁ……。


今渡してもあんまりかなぁ……?

ファッションショー中だから邪魔になっちゃうだろうし、バッグにササっと入れられちゃうかも?

どうせならこのプレゼントだけでドカーンと盛り上がってほしい。


めっちゃ頑張って作ってくれた商業ギルドの人たちのためにも。

案を出した俺のためにも。


だから渡すタイミングは考えたい……。

どこか落ち着いたタイミング…ファッションショーが終わったころか…お風呂前かお風呂上がり…あとは寝る前とか?


いや、寝る前だと興奮して寝付けなくなってしまうか?

それはさすがにうぬぼれすぎかな?

でもそれぐらい喜んでほしい。

しかしやはり安眠はしてほしいので寝る前はやめておこう。


う~ん……となると…まぁファッションショー終わりくらいが無難か。

お風呂の前後にプレゼント渡すって、別にバスグッズでも無いのに。

うん、おかしいな。

確実にツッコまれるやつだ。

やめとこう。


よし、じゃあファッションショーの終わったタイミングで渡そっと。


マグ「ごちそうさまー♪」


と、そうこう考え込んでいる間にマグが食べ終えたみたいだ。


サフィール「あら、マーガレットさん…口の周りにはちみつが付いてしまってますよ?」

マグ「えっ!?ウソ!?」


美味しさのあまりパクパク食べた弊害が出とる。

まったく…なに可愛らしいことしてるんだ萌えるぞ?


サフィール「拭きますのでじっとしていてくださいね」

マグ「んむ……」


そしてサフィールちゃんのハンカチで口を拭かれるマグ。

う~ん…尊い光景だ。


サフィール「はい、取れましたよ」

マグ「ありがとうサフィールちゃん♪」

サフィール「どういたしまして♪」


そしてキチンとお礼を言えるマグ偉い。

うん、いかんな。

IQが著しく下がってる。


もしかしたら眠いのかもしれない。

おやつ食べて満足しちゃったんかな。

まぁ確かに満足してますが。


だがまだ寝るわけにはいかんので頑張って耐えましょう、私。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ショコラ「すやすや……」

モニカ「すぅ…すぅ……」

コウスケ・マグ「(…………)」


おやつを食べ終え、ちょっとリビングでフルールさんともお話しながらのんびりしようとなっておよそ20分。

無事、ほとんどの子どもたちが眠りにつきました。

どうしよう。


フルール「ふふふ。はしゃぎすぎて疲れちゃったのかしらね」

コウスケ「まぁ、朝から頑張ってくれましたしね……」

シエル「あぁ…言ってたわねぇ……」


眠そうに目をこすりながら、ユラユラ今にも眠りにつきそうなのを必死にこらえているシエル。


コウスケ「眠いならシエルも寝ていいんだよ?」

シエル「ん~ん~…!」


俺の言葉を首を横に振り拒否。

しかしほっとけばすぐにでも寝てしまいそうな状態に変わりはない。


どうしよっかなぁ~。

プレゼントを渡すどころじゃないのはそうだし、眠いけど起きてたいって状態は結構辛いんだよなぁ。

やっぱりどうにか寝かせるかぁ。


コウスケ「ほれシエル。私のひざ、片方空いてるよ?」

シエル「んぅ……ん~ん~…!」


ちょっと悩んだけどすぐに拒否されてしまった。

ちなみに私のひざの片方はミハクちゃんが使ってます。


ほんとはそろそろ足が痺れてきてかなりマズいゾ☆

正直断ってくれてほっとしたのは内緒ダゾ☆


とはいえこれはなかなか手強いぞ。

どうしたら寝てくれるだろうか……?


マグ(コウスケさんコウスケさん)

コウスケ(ん?どしたかマグ?)

マグ(私に良い考えがあります!)

コウスケ(なぬ。それで指令。その考えとは?)

マグ(ふっふっふっ…それはですねぇ……押してダメなら引いてみよう作戦です!)

コウスケ(押してダメなら引いてみよう作戦!?)

マグ(はい!)


なるほど……。

寝るのを促すのではなく、自分から寝ようと思えるように誘導する作戦だな?


マグ(シエルが寝ようとしないなら、逆に起こしてあげようという作戦です!)


全然違った!

恥ずかし!


マグ(それに、他の子が眠っている今がチャンスですよ?)

コウスケ(チャンス?)

マグ(はい。お人形をプレゼントするチャンスです!)

コウスケ(う~ん…確かに目を覚ましてくれるほど喜んでくれたら嬉しいけど……(チラッ))


シエル「んぅ~……(こっくりこっくり)」


コウスケ(…こんな意識が朦朧としてるときに渡すのもなぁ……)

マグ(ですがコウスケさん。もしも他の子に見られてしまったら、みんなも欲しい欲しいって言うと思いますよ?)

コウスケ(それはまぁ……)


容易に予想できる。


マグ(でもさすがのコウスケさんでも、みんなの分を確保するのは難しいんじゃないですか?)

コウスケ(むむむ…それは確かに……)


ミュイファさんは俺とシエルの分の人形を無償でくれたが、それはあくまで俺がアイデアマンで、そもそもそういう依頼で頼んだからであって、しかもその契約はもう達している。

他の子の分もお願いしますと今からお願いするには、やはりそれ相応の対価を用意しなければならないだろうが、いくら初期型よりもクオリティとコストが下がっているとはいえ、やはりそこそこお値段がするもの。


子どもが欲し、大人が悩みつつもまぁ買ってあげるか~…となるラインの物を、一ギルド職員である俺がこの子たちの分…え~っと……8人分。

8人分買うのはあまりにもキツイ。


チェルシーはまぁハルキに買ってもらうとしても、それでもあと7人……。

チェルシー同様保護者に買ってもらってくれないかなぁ…と思うが……。


マーガレットからもらった、というのがこの子らの中で重要なステータスになっていそうなんだよなぁ。


そんだけ懐いてくれてるのは嬉しいが、こういう時に出費がキツくなるのはなぁ……。

もしかしてここが甲斐性の見せ所なのか……?


……いやキツいわ……。

うん、キツい。

だから良い案だとは思うけど……。


コウスケ(う~む…しかしマグさんや。このお人形にはローズさんとピコットさんに協力してもらって出来た、この子たちの描いた絵を参考にした服があるわけで…それを本人たちに教えないってのはいかがなものだろう?)

マグ(むっ…むむむ……そ、それは……!)


マグ指令、盲点だった様子。


マグ(う、う~ん……それじゃあやっぱり寝かせてあげた方が良さそうですかねぇ……?)

コウスケ(うん。そうしてあげよっか)


やはりプレゼントは相手が万全な状態で渡したいよね。


さて…じゃあどうやって寝かすかだけど……。


フルール「マーガレット」

コウスケ「?なんですか?っ!」


フルールさんに呼ばれてそちらを見た俺はそこで止まった。


シエル「くぅ…くぅ……」


何故ならシエルがフルールさんのひざの上で眠っていたからだ。


フルール「頑張って起きていたけど、限界が来ちゃったみたいね」

コウスケ「お、おぉぅ……そうですか……」


寝たのならよかったけど…さっきまでの俺たちの作戦会議は何だったのか……。


フルール「あなたたちも寝ちゃえば?どうせみんなが起きるまでしばらくかかるだろうし。メイカたちが帰ってくるころには起こしてあげるわよ?」

コウスケ「あ〜……ん〜……そうですねぇ……実を言うとおやつを食べてからずっとちょっと眠くって……」

フルール「ふふっ、でしょうね。目が少し眠そうだったもの」


バレてたの普通に恥ずいのだわ。


コウスケ「え〜と…じゃ、じゃあ…おやすみなさい」

フルール「くすっ。えぇ、おやすみなさい♪」


照れ隠しに早々に寝てしまおうという俺の浅はかな作戦もバッチリバレてるっぽい笑みを浮かべたフルールさんにこれ以上墓穴を掘らないように、俺も夢の世界へ旅立つべく横になって目を瞑った。


マグ(それじゃあ私も寝ちゃいますね。おやすみなさい、コウスケさん)

コウスケ(うん。マグもおやすみ)


マグともおやすみの挨拶を交わしてから少しして、元から燻っていた眠気が強くなり、俺はそのまま眠りについた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


コウスケ「ん……」


目を覚ました俺は、ぼんやりする意識の中、自分が何か柔らかくもしっかりしたものを枕にしている感覚を感じ目をゆっくり開いた。


だがしかし。

視界に入ってきたのは見慣れた天井ではなく、見慣れた2つの褐色の山だった。


ユーリ「あっ、マーガレット起きた?」

コウスケ「ユーリさん……?」

ユーリ「うん。ただいま〜」

コウスケ「おかえりなさい……」


ん〜……ユーリさんがいるってことは、もうそんだけの時間になったってことか……。


あれ…フルールさん起こしてくれるんじゃなかったっけ……?

まぁいいけど……。


目を軽く擦りながら周りを見てみると、そこにはシエルを膝に乗せて座ったまま、こっくりこっくりと船を漕ぐフルールさんが目に入った。


あぁ、なるほど……。

フルールさんも寝ちゃってたのね……。


コウスケ「くぁ……ふぁ…ふぅ……」

ユーリ「くすくす♪まだ眠たい?」

コウスケ「んゃ……少し……」

ユーリ「ふふふ♪寝かせてあげたいけど、これ以上は夜に寝れなくなっちゃうからダメだよ〜?ほら、頑張れ頑張れ〜♪」


あ〜ダメダメ、それえっちなやつです……なんてこっちの常識を言っても分かるわけないので言葉にはしない。


それはともかく、とりあえず起き上がることにした俺はユーリさんの膝の上から横にずれて抜け出す。

そのまま起きあがろうとすると顔がふにふにに凸ることになるからだ。


マグは喜ぶがその当人はまだ起きていないっぽいので凸る必要はない。

いや起きててもやらんけども。


そういうわけで無難に起き上がった俺は再び周りを見渡した。

どうやら子ども組の中で最初に起きたのは俺のようだった。


コウスケ「ん……あれ?メイカさんたちは?」

ユーリ「ディッグさんとケランさんは先にお風呂に入ってるよ。メイカさんは私たちの荷物を上で整理してくれてるよ」

コウスケ「あぁ、そうなんですね」

ユーリ「絶対に一緒にお風呂に入るから整理が終わるまで誰も起こさないでねって言われたよ……」

コウスケ「あぁ…そうなんですね……」


どこまでも欲望に忠実な人だなほんと……。


ユーリ「コウスケは勝手に起きちゃったからセーフ…だよね?」

コウスケ「なんか言われたら守りますよ。まぁ多分寝顔じっくり見れなかった〜って崩れ落ちるだけでしょうけど」

ユーリ「あぁ…目に浮かぶ……」

メイカ「ぐへへ…♪天使ちゃんたちの寝顔拝見タイム〜♡」


噂をすれば何とやら。

だいぶアウト寄りの発言をしながらメイカさんがリビングの扉を開けて入ってきた。


メイカ「あぁっ…!?マーガレットちゃんが起きてる…!?」

コウスケ「はい、おはようございます」

メイカ「おはよう〜♪じゃなくてっ…!マーガレットちゃんの寝顔をじっくり見れなかった……!」

コウスケ・ユーリ「「ほんとに言った……」」


予想を裏切らない人だよ貴女は。


う〜ん……それはそれとして、どうしたもんかなぁ……。


ユーリ「?どうしたのコウスケ?」

コウスケ「いや…シエルへのプレゼントをファッションショー終わりに渡そうと思ってたんですけど、おやつ食べて満足してみんなでお昼寝しちゃって渡さずじまいで……」

ユーリ「ありゃ。タイミング逃しちゃったんだ」

コウスケ「はい……」


もうあとはお風呂の前か後か…夜ご飯の前か後か…寝る前か、明日の朝1番か……。


思ったより選択肢浮かんだな。

おやつの時より多いやん。

やっぱ眠気で若干衰えてたか。


メイカ「それはみんなの前で渡したいの?それとも、シエルちゃんとの秘密にしたい感じ?」

コウスケ「みんなの…少なくともこの子たちみんなには知っておいてもらいたいですかね」

メイカ「それなら今渡しちゃえば?」

コウスケ「えっ?」

メイカ「今ならみんないるし、それに起き抜けにプレゼントなんてインパクト強そうじゃない?」

コウスケ「なるほど……」


あれだな。

お昼寝前の作戦会議で出たマグの作戦だな。


寝かさないように…じゃなく、1発で目が覚めるものとして使う感じか。

なかなか良いじゃないか。


コウスケ「そうですね。それでいってみます」

ユーリ「あっ、じゃあどうする?みんなを起こす?」

メイカ「えぇ〜、まだみんなの顔堪能したい〜」

ユーリ「も〜、メイカさんってばぁ……」

コウスケ「あぁ〜…まぁまだディッグさんたちも出てきてないですし良いんじゃないですか?それに…」


チラッとみんなを見回す。

うん。変わらずすやすやお眠ってらっしゃる。


コウスケ「…気持ちよさそうに眠ってるのを起こすのってなんだか気が引けません?」

ユーリ「あぁ〜…それは確かに」

メイカ「私もよく分かるわ、その気持ち。それじゃあもう少しこのままにしてあげましょっか」

コウスケ・ユーリ「「はい」」


というわけで、まだ少し眠らせてあげることになった。


メイカ「それにしても……」


メイカさんがフルールさんの寝顔を眺めながら呟き始めた。


メイカ「フルール…こんなにぐっすり眠っちゃって……」

ユーリ「きっと疲れてたんですね。やっぱり家事って何かと大変ですし」

メイカ「そうねぇ。それもあるんだけど……ふふっ♪」


嬉しそうに微笑みながらフルールさんのほっぺたを突っつき始めるメイカさん。

今寝かせとこうって話になった矢先のこの行動にユーリさんが止めに入った。


ユーリ「メイカさん…フルールさん起きちゃいますよ?」

メイカ「大丈夫大丈夫。それより…ねぇ、コウスケ」

コウスケ「なんですか?」

メイカ「フルールがこんなにぐっすりお昼寝している…それだけ安心してくれてるって、良いわよね」

コウスケ「……」


メイカさんの言葉を受けて、フルールさんを見やる。


フルールさんの寝顔はとても安らかで、その表情からは心から安心しきっていることが伝わってくる。


…最初の頃は何かと警戒していたフルールさんが、である。


コウスケ「…えぇ…本当にそうですね」


ここが心を許せる場所になっていると思うだけで胸が暖かくなるな……。


コウスケ「メイカさん」

メイカ「なぁに?」

コウスケ「それはそれとしてそろそろつつくのはやめてあげてください」

メイカ「だってフルールのほっぺ柔らかいんだもの〜♪」


やわこいほっぺをぷにぷにする楽しさは俺もよく知っているが、さすがにそろそろやめたほうが……


コウスケ・ユーリ「「あっ」」

メイカ「えっ?」


ガシッ


メイカ「えっ???」

フルール「…人が寝てる隙に何をやってるいるのメイカ?」

メイカ「フ、フルール……!?い、いつから起きてたの……?」

フルール「今さっきよ。それよりこの指、どうしてやろうかしら?」

メイカ「あ、あわわわわ……!?」


あ〜あ……。


シエル「ん〜……んぅ…?」

フルール「あら、おはよう。ほら、あなたが騒ぐから起きちゃったじゃない」

メイカ「そ、それはほんとにごめんなさい……」

フルール「私は?」

メイカ「……柔らかいほっぺたのフルールが悪いと思います!」

フルール「うふふ♪」

メイカ「あだだだだだ!ゆ、指はそっちには曲がらないわよぉぉ…!?」

ショコラ「んにゅ……?」

ミハク「ん〜……?」

コウスケ「あ〜、ほらメイカさん。みんな起きちゃいましたよ?」

ユーリ「も〜、ダメじゃないですかメイカさ〜ん」

メイカ「ふ、不可抗力よぉ…!」


いや、因果応報だと思うよ?


その後もメイカさんが騒ぐので他の子たちも目覚め始めた。

そして指を掴まれ悶絶してるメイカさんを見て、いつものか〜…という反応をした。


みんなもだいぶ慣れたもんだ。

悲しいな。


マグ(んぅ〜……メイカさんかぁ……)


マグも起こせるレベルなの普通にヤバいのでは?

いや、俺の耳に届いてるわけだし、まぁ起きるか。


と、それは置いといて。


みんな起きたことだし、さっきのプランを実行させてもらおうかな。


コウスケ「よし。ちょうどいいからシエル」

シエル「ん…なぁにぃ…?」

コウスケ「あなたに誕生日プレゼントがございます」

シエル「たんじょーびプレゼント………えっ!プレゼント!?」


シエル、覚醒。


コウスケ「そう、プレゼント」

ショコラ「えー!?マグいつの間に用意したのー!?」

リオ「みんなでファッションショーをするのがプレゼントだったんじゃないのか?」

パメラ「自分だけずるーい!」

コウスケ「大丈夫大丈夫♪これもみんなからのプレゼントだから♪」

サフィール「えっ?どういうことですか…?」

コウスケ「むっふっふ〜それはねぇ……じゃーん!」

みんな『おぉー!?』


満を持して掲げた人形にみんなの目が集まる。


モニカ「マーガレットちゃん、それは?」

コウスケ「着せ替え人形です」

リオ「着せ替え人形?って、もっとデカいやつじゃなかったか?」

チェルシー「商業ギルドにお願いして小さく作ってもらったんだって♪」

フルール「そんなことしてたのね」

メイカ「さすが、抜かりないわね〜」

メリー「……チェルシーはしってたの?」

チェルシー「うん。と言っても、そういうことをしてるっていうことだけで、実物はアタシも初めて見るんだけどね〜」


やっぱりチェルシーには話が行ってたか。

まぁ契約の時にミュイファさんも言ってたしな。


サフィール「ですが、そのお人形がどうして私たちのプレゼントとなるのですか?」

ミハク「あっ、そうだよ〜。私たち何もしてないよ〜?」

コウスケ「ところがどっこい、じゃんじゃじゃーん♪」


得意げに着せ替え用の服を取り出して見せる俺。


パメラ「服?」

リオ「ん…?なんか見覚えがあるような……」

モニカ「あっ!これ、この前のお絵描きのときに描いたのと一緒だ!」

ショコラ「ほんとだ!」

ミハク「おぉ〜、私のもある〜!」

コウスケ「ふふん♪これならみんなからのプレゼントに出来るでしょ?」

チェルシー「すごーい!みんなの考えた服に着せ替え出来るんだ!すごいねシエルちゃん!」


興奮するみんなの反応がとても心地よい。

よかったのだが……


チェルシー「シエルちゃん?」

シエル「…ごめんなさい……これは受け取れない……」

コウスケ・マグ「(えっ?)」


今なんと?


シエル「着せ替えできるお人形なんてとてもすごいし、みんなが考えた服を着せられるのもすごく素敵だわ。でも、ごめん…ごめんなさい……!」

チェルシー「えっ?あっ、シエルちゃん!?」


チェルシーの止める声も聞かず、シエルは部屋の外へと慌てて出て行ってしまった。


残された俺たちはただそれを呆然と眺めることしかできなかった。

突然の脱兎。

もうちょい伏線用意しておけば良かったと思いつつ次回は続きます。


ではでは〜

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